薬局の求人情報をみるだけでブラックなのかホワイトなのか判断可能ですか?

薬剤師の中途採用募集要項・求人票から見抜くブラック薬局ワード

薬剤師の中途採用募集要項

ブラック薬局に入社するのは簡単ですがブラック薬局を辞めるのは大変です。転職活動の際は求人情報をしっかり読み込んでください。

ではどこに注意して求人情報を読めばよいのか。薬局の求人に良く書かれているキャッチフレーズ(文章)から判断できそうなところを抜粋してみました。

管理薬剤師として自分の薬局の求人情報を作成した経験を基に、フレーズを○と×の両面から分析しています。ブラックかどうかはそのフレーズがかかれた裏側を想像することころから始まります。

×については相当うがった見方をしていますが、このくらい裏まで想像しないとブラック薬局に当たります。

求人情報のキャッチフレーズは本当かもしれないし、そうでないかもしれない。勝手にイメージを持たず、不明な点はコンサルタントにしっかりと確認してもらうことが大切です。

ブラック企業と調剤薬局

注意:ある特定の求人情報について記載したものではありません。あくまでもよく見る求人情報内のキャッチフレーズです。

薬局求人情報に書かれているフレーズのホワイト(○)とブラック(×)

残業ほとんど無しはホワイト薬局?

残業ほとんど無し!

残業ほとんど無しと書かれている薬局はホワイト薬局orブラック薬局のどちらでしょうか?

その両方の可能性があります。

○ 残業についてはホワイト薬局

仕事量が多くなく、薬剤師の配置も十分なので残業が発生しない。閉局間際に来局する人がほとんどいないので定時で仕事が終了。

× サービス残業横行のブラック薬局

残業はないが、サービス残業がある。残業できない雰囲気なので家に持ち帰って薬歴を書いている、もしくは休日に出勤ことを暗に求められる。

△ 曖昧な表現のグレー薬局

ほとんど残業なしの「ほとんど」ってどのくらい。ゼロなのか月5時間程度なのか、10時間程度なのか。

また、仕事量は多いが、残業が発生しないように極端なシフトが組まれている(例:13時―21時勤務など)例もありますので要注意です。

実際の残業時間薬局見学や面接の際にチェックしましょう。

若い世代が活躍中の薬局です

若い薬剤師が活躍しています

採用条件には書けないですが、暗に若い薬剤師が欲しいと言っているのです。ベテラン薬剤師が採用されるのは難しいでしょう。

○ 若い薬剤師が活躍中のホワイト薬局

柔軟な発想が出やすく、薬局に活気がある。スタッフの年齢が近いので仲が良い。

× 若い薬剤師が活躍中というだけのブラック薬局

若い薬剤師でないとやっていけないくらい忙しい。薬剤師や事務スタッフの離職率が高い(出入りが激しい)ので結果的に若い人だけになる。高い給料を払う必要があるベテランは不要と暗に言っている。使い捨ての職場の可能性も。

17時台終業

17時台に毎日仕事が終わるのならそのあと遊びに行くことも可能ですね。でも本当にそうでしょうか?

○ 毎日17時台終業のホワイト薬局

仕事がほぼ毎日17時台に終わるので明るいうちに家に帰れる。家の事もしっかりできるし子供との時間もしっかりとれてワークライフバランスが充実する。

× 17時台終業のシフトも稀にないわけではないブラック薬局

17時台就業のシフトもないことはないが、17時台に毎日帰れるとは言っていない。8:30-17:30(1時間休憩)のシフトだが結局残業で終わるのは19時や20時ということも。これで残業代がつかなかったら確実にブラック薬局です。

社長が薬剤師なので安心

社長が薬剤師はブラック薬局?(写真はイメージです)

「社長が薬剤師」このフレーズ要注意です。社長が薬剤師であることはアピールポイントになるでしょうか。

その答えは会社の規模によります。大手チェーンなら社長が薬剤師の方が良いと考えます。

○ 社長が薬剤師である大手チェーンホワイト薬局

社長が薬剤師なので現場の状況を理解しており、利益偏重や処方せん付け替えなどコンプライアンスに反するようなおかしな指示は出ない。自身も薬剤師なので薬局の問題点もよくわかっていて対応が早い。

× 社長が薬剤師のブラック個人薬局

薬剤師である社長も現場に出ているので常に社長と一緒に働かなくてはならない。全て社長が仕切るのでスタッフはやりづらい。全て社長が決めるので内規や就業規則など存在しないに等しい。毎日息が詰まりそう。

急成長中の企業です

急成長の薬局

「急成長中の薬局」このフレーズも危険がはらんでいます。

○ 急成長中のホワイト薬局

○ 社内に活気があり、人気の薬局なので患者さんからの評判もよい。薬剤師もそこで働きたいと集まってくる。薬局数がどんどん増えていくのでポストができて今後昇進しやすい。

× 急成長しているがブラック薬局

店舗数が短期間に急増しているため、薬剤師の採用が追いつかず常に人手不足。スタッフが疲弊して離職率が高い。

アットホームな職場です(家族的な社風です)

アットホームってなんでしょうか。

○ アットホームなホワイト薬局

薬剤師も事務スタッフも仲が大変よく、コミュニケーションがとれていて雰囲気がよい薬局。人間関係のストレスが少ないので薬剤師の離職率が低い。

全然アットホームではないブラック薬局

組織の体をなしていない。指揮系統が機能していない。人事担当者がそう思っているだけで薬局のスタッフはアットホームなんて思ったことがない。他に記載すべき薬局の強みがない。プライベートの時間にも介入してきそう。ブラック率高い?

薬剤師多めの配置でゆったり勤務

薬剤師多めの配置でゆったり勤務の薬局が薬剤師を募集している理由って何でしょう?

○ 薬剤師多めの配置でゆったり勤務のホワイト薬局

業務量と薬剤師配置人員のバランスがとれており忙しすぎないので自分のペースで仕事ができる。じっくり勉強できそう。焦らず調剤できるのでミスが少ない。患者さんとゆっくり話ができる。

× 薬剤師多めの配置でゆったり勤務で釣るブラック薬局

今は薬剤師多めの配置でゆったり勤務だが今後もそれが続くかどうかはわからない。退職や異動や産休予定などで薬剤師が減るから募集している。薬剤師の数にゆとりがあれば募集などしません。「薬剤師多めの配置でゆったり勤務」「アットホームな薬局で人間関係良好」などというフレーズで薬剤師を釣り、薬剤師が入社したらすぐに別の薬剤師が異動となることが多い。

未経験者歓迎

未経験者でもなんでもとにかく薬剤師免許を持っている人ならだれでもよいという事。

○ 未経験者歓迎のホワイト薬局

経験豊富な薬剤師からゆっくりと教えてもらえるので入社後も安心。教育・研修システムが完備されているので未経験者でも問題なく成長できます。

× 未経験者歓迎のブラック薬局

未経験者でも何でもいいから早く薬剤師を雇いたい。とりあえず薬を患者さんに渡してもらえばそれでいい。未経験者ならとりあえず安く雇える。

勢いのある個人薬局です

これ、一番気を付けなければいけません。

× 勢いのある個人薬局のブラック薬局

ワンマン社長。組織が未熟。労働強化につながりやすい。勢いがあるだけに危険度高め。

頑張りをしっかり給与に反映します

頑張っているかどうかの評価って難しいですよね。

○ 頑張りをしっかり給与に反映してくれるホワイト薬局

上司から客観的に評価される。しかもその評価が昇給や賞与に反映されるのでやりがいがある。公平な評価制度が確立されている。

× 頑張りをしっかり給与に反映してくれないブラック薬局

投薬数、調剤ミス、OTC販売額など薬剤師に対してさまざまなノルマがある。基準が高すぎてマイナス査定となってしまう。加点方式ならまだ良いですが減点方式だと最悪。昇給どころか減給やボーナスカットの可能性も出てきます。

スタッフの仕事ぶりをチェックするという名目で薬局内にスタッフ監視用のカメラが設置されている場合もありますので、薬局見学の際はカメラの有無も確認しておきましょう。

新規開局 オープンしたばかりの調剤薬局です

新規開局 オープンしたばかりの調剤薬局

○ 新規開局のホワイト薬局

一から人間関係が構築できるチャンス。建物や調剤設備は最新式なので働きやすい薬局でしょう。

△ 新規開局の薬局は詳細不明

薬局の雰囲気や混雑具合、仕事量など不明な部分が大きい。短期間で状況が大きく変わる可能性も。状況が流動的であるので不安要素の方が大きいです。

土日休みの薬局です

○ 土日休みのホワイト薬局

文字通り土日休みなので連休が取れる。土日は子供とゆっくり過ごせる。

△土日休みなのは今だけ?グレー薬局

薬局は土日休みでも、薬剤師が全員土日休みであるとは限らない。勤務は結局シフト制で他薬局への手伝いで出勤も有り得る。地域支援体制加算算定のために土曜日を開局する可能性にも注意。

応需枚数多め!勉強できる薬局です

勉強できる薬局って?

処方せん枚数が多いと勉強できます?

○ 応需枚数多め!勉強できるホワイト薬局

様々な医療機関から処方せんを受け付けているので、採用している薬の数も多いので知識が偏らない。本当に勉強になる薬局。

× 応需枚数多め!勉強できる薬局ですと言っている
だけのブラック薬局

ただ単純に忙しいだけ。勉強するかしないかは薬剤師本人次第。他にアピールできるポイントが無いから良く言っているだけ。

年収600万円相談可(検討可能)

で、実際いくらもらえるの?

○ 年収600万円相談可のホワイト薬局

年収600万円が提示される可能性が高いので今までの経験や職歴をしっかりとアピールしましょう。

× 年収600万円相談可(検討可能)と言うだけのブラック薬局

あくまでも年収600万円が相談可能というだけで、その金額出しますとは一言も言っていない。多くの場合、結局そこまでの金額は出ない。

全国○○○店舗展開!

○ 全国○○○店舗展開のホワイト薬局

経営が安定しており設備投資が定期的に行われる。全国に多くの薬局があるので旦那さんが転勤になったとしても転居先でまた同じ会社で働ける可能性が高い。

× 全国○○○店舗展開!のブラック薬局

希望しない異動を求められることも。全国○○○店への異動の可能性があるという事。

毎月○日(毎週○曜日)はノー残業デー

○ その日は早く帰れるので時間を有効に使える。

× その日以外はほぼ早く帰れないということ。ノー残業デーを設定するということは残業が多すぎて問題になっているという事であり、仕事の進め方を見直したうえでのノー残業デーなら良いが、ただの残業禁止デーなら別の日の仕事が増えるだけ。

建物の外観は○○で・・・

○ 患者さんが入りやすいように、とか街並みに溶け込むようにといったところまでしっかり考えて薬局を建てている。

× 建物以外に特徴がないのでとりあえず書いただけ。

管理薬剤師募集

○ 管理薬剤師手当がつくので高収入が期待できる。

× その会社の事を何も知らないのに入社直後に急に部下を持つことになる。全員に反発される可能性も。

いきなり管理薬剤師の危険性

転居を伴う転勤なし

○ 自宅から通える薬局を考慮して配属先を決めてくれる。転勤についてもこちらの希望に沿ってもらえる。

× 自宅から120分以内なら通える範囲と判断され異動を命じられる。

いかがでしたか。求人情報のフレーズを裏読みすると見えてくることが少しは見つかったのではないでしょうか。

転職先の薬局を決める前に確認すべき10のチェックポイント