転職を考えている薬剤師
薬剤師なら誰でも採用されるのではないですか？
まだ薬剤師不足なんですよね？
応募前に9割以上の薬剤師の採否が決まっているってどういうことでしょうか？
しかも採用される薬剤師の方が少ないって・・・。
まだまだ薬剤師が不足しているので、転職先は選び放題だとお考えではないでしょうか。
しかし、実は、9割もの薬剤師が、求人へエントリーする前に不合格になっているという事実をご存知でしょうか。
私どもの薬局でも、薬剤師転職サイトから話があった薬剤師20名のうち、実際に面接まで進んだのは1人だけでした。
「え、そんなことがあるの？」と驚かれた方もいるかもしれませんね。
私自身、採用担当者としてこの現実を目の当たりにしてきましたので、この事実を包み隠さずお伝えしたいと思います。
この記事を最後まで読んでいただければ、なぜ9割の薬剤師が事前に採否が決まってしまうのか、そして、どういった薬剤師が薬局に求められ、採用されやすいのかが明確にわかります。
この知識があれば、あなたも非効率な転職活動を避け、希望の職場への切符を掴むことができるはずです。
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全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
pharma_di（ファマディー）
【私が薬剤師採用のために連絡を取っている≫おすすめの薬剤師転職サイト】
面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。 私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。 ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。 このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
9割の薬剤師を不採用としたのは、薬剤師転職サイトとの事前交渉で、あなたの希望条件と薬局の状況が合致しなかったためです。
薬剤師転職サイトに登録すると、すでに条件を満たしているか、薬局側と事前交渉が行われた求人のみが紹介されるため、効率的に転職活動を進めるなら薬剤師転職サイトの利用は必須です。
私は長年、管理薬剤師として採用活動に携わり、数多くの薬剤師専門の転職エージェントとのやり取りを経験してきました。採用担当者としての視点から、この「応募前の不採用」の裏側を詳しく解説していきますね。
薬剤師の不採用が多いのは事前交渉が行われているから
薬局にとって薬剤師は欠かせない存在であり、慢性的な薬剤師不足は続いています。しかし、だからといって「誰でも良い」というわけではありません。
採用側である薬局は、単に人数を求めているのではなく、「仕事ができる、信頼できる薬剤師」を求めているからです。なぜなら、「能力が不足している、あるいは職場の和を乱す薬剤師」を採用してしまうと、現場が混乱してしまうという大きなリスクを抱えることになるからです。
では、薬局はどのようにして応募してくる薬剤師を選んでいるのでしょうか？
私たちが薬剤師の採用活動をしていると、薬剤師専門の転職エージェントから「こういう条件の薬剤師さんがいるのですが、いかがですか？」と打診があります。
実は、あなたが求人へエントリーをする前に、薬局側はあなたの情報をチェックしているのです。その情報とは、薬剤師転職サイトから伝えられた年齢、性別、職歴、転職歴、そしてあなたが希望する条件などです。
この事前打診の段階では、あなたの氏名や現在の所属先は伏せられています。つまり、薬局は「求人票と実際の職場のギャップ（情報の非対称性）」を最小限にするため、この限られた情報で採用の可否を判断しなければなりません。
この少ない情報で、「エントリーされたら面接に進めるかどうか」を事前に判断するのです。
その結果、薬局が求める条件と合わない場合には、エージェントを通じて「エントリーされても今回は見送りたい」と伝えます。不採用となる理由としては、薬局が設定した年齢層と合わなかったり、経験が少なすぎたり、あるいは転職回数が多すぎたりする場合がほとんどです。
薬局が求める条件と合わない薬剤師さんを、この事前交渉の段階で断っているのが現実です。
これが、私の経験でも20名の紹介のうち面接まで進んだのがたった1名だった理由です。このように、面接前に不採用になってしまう理由が必ずあることを知っておくことが大切です。自身の強みや魅力をしっかりとアピールするためには、どのような情報を薬剤師専門の転職エージェントに伝えるべきかを戦略的に考えましょう。
薬剤師に求人を紹介する前に、薬剤師転職サイトから薬局へ打診が来ます。これは求人紹介前の裏側のことなので、あまり知られていないかもしれませんね。
直接応募は非効率になるだけなのでオススメしない
事前に採否が決まってしまうなら、薬剤師転職サイトを通さずに直接応募したほうが、かえってスムーズなのではないですか？
結論から言うと、直接応募は非効率的です。ぜひ薬剤師転職サイトのメリットを活かしてください。
薬剤師の転職には、「直接応募」と「薬剤師転職サイト経由」の2つの方法があります。どちらを選ぶべきか迷うお気持ちは痛いほどわかります。
「直接応募」は、自分で求人を探して直接薬局に応募する方法です。しかし、この方法には、あなたの貴重な時間と労力を無駄にするデメリットが多くあります。
- 自分で応募先を一つひとつ探し、薬局の情報を集める必要がある
- 自分で履歴書や職務経歴書を作成し、送付する手間がかかる
- 給与や勤務時間など、入社前に条件交渉を自分一人でできない
- 書類選考で不合格になる可能性があり、時間が無駄になる
なぜ直接応募を避けるべきか、より詳しく知りたい方はこちらの記事も確認してみてください。
一方、薬剤師転職サイトを利用すれば、専門の転職エージェントがあなたの希望に合った求人を紹介してくれます。この方法には、多くのメリットがあります。
- 給与や入職日など、デリケートな条件交渉を事前にエージェントが代行してくれる
- あなたの希望条件が求人と合うかどうかを、エントリー前に薬局側に確認できる
- 事前交渉済みのため、エントリーすればほぼ確実に面接まで進める
- 応募書類の提出や面接日の設定といった手続き全般をエージェントが代行してくれる
つまり、直接応募は、時間と労力がかかるだけでなく、リスクも高い非効率な方法です。
特定の求人や薬局に強いこだわりがない限り、薬剤師転職サイトの利用を強くおすすめします。薬剤師専門の転職エージェントが、あなたの希望を叶えるための最短ルートを提示してくれるはずです。
採用されやすい薬剤師の特徴5選
薬局が薬剤師に求める条件は、病院、調剤薬局、ドラッグストアなど、薬局の種類や具体的な業務内容によってさまざまです。しかし、どのような職場であっても必ず必要とされる共通の条件があります。
それこそが、採用を勝ち取るためにあなたが磨くべき「強み」です。
- 専門知識
- コミュニケーションスキル
- 明るい雰囲気
- 柔軟性
- 入社して何をしたいかが明確
これらの条件を、採用担当者としての私の視点から一つずつ詳しく見ていきましょう。
専門知識
ポイント：薬剤師としての基礎能力に加え、継続的な学習意欲を証明しましょう。
薬剤師である以上、調剤技術や医薬品の適正管理など、基本的な能力を持っていることは当然の前提です。さらに、最新の医療や薬学の知識を常に身につけようとする向上心も必須条件となります。
ただし、実際にどの程度の深い知識があるのかを、薬局側が面接や簡単な試験だけで見極めるのは難しいのが実情です。
そこで、客観的な証明として、少なくとも認定薬剤師などの資格を取得し、スキルアップを継続的に行っていることをアピールしましょう。私の経験上、自己学習を怠らない薬剤師は、現場でも自発的に動けるため高く評価されます。
コミュニケーションスキル
ポイント：患者さんだけでなく、多職種やスタッフとの連携で力を発揮できることが重要です。
薬剤師にとってコミュニケーションスキルは不可欠な能力です。患者さんへのわかりやすい服薬指導はもちろん、医師や看護師、ケアマネジャーなどの多職種との円滑な連携にも必須となります。
専門知識を活かして、提案や報告をわかりやすく、簡潔にまとめられる能力も必要です。また、薬局のスタッフと良い関係を築き、職場の雰囲気を明るく保ち、業務をスムーズに回せるような薬剤師が強く求められています。
面接では、面接官からの質問にただ答えるだけでなく、笑顔でハキハキと話し、さらに会話が弾むような回答をしていくと、圧倒的に印象が良くなります。コミュニケーションスキルは面接の場で証明できるのです。
明るい雰囲気
ポイント：第一印象から明るさを出し、患者さんやスタッフに安心感を与えましょう。
明るい雰囲気を持つ薬剤師は、採用の場で有利になります。初めてお会いする時の第一印象から、ポジティブな明るさを意識して出していきましょう。
多くの患者さんは、暗い薬剤師より明るく親しみやすい薬剤師から薬をもらいたいと考えるはずです。明るい薬剤師が多い薬局は、全体の雰囲気も自然と明るくなり、結果として患者さんが増える傾向があります。これは薬局経営の観点からも非常に重要な要素です。
柔軟性
ポイント：変化を拒まず、新しいやり方やシステムに積極的に対応できる姿勢が求められます。
薬局業界は、オンライン服薬指導、リフィル処方せん、電子処方せんの導入など、まさに変化の時代を迎えています。新しいサービスや制度が次々と登場し、それに対応できる人材が強く求められています。
「今までのやり方に固執してしまう薬剤師」は、今後の業界の変化に対応できず、結果として職場の足かせになりかねません。変化に対して柔軟に対応でき、新しい仕組みを新しく学ぶ意欲がある人が採用される傾向にあります。
入社して何をしたいかが明確
ポイント：「貢献できること」と「やりたいこと」を具体的に伝えましょう。
入社したら「何を頑張りたいのか」「どういった形で薬局の発展に貢献できるのか」が明確になっている薬剤師は、採用担当者として即合格を出したい人材です。
言われたことだけをこなす「待ちの姿勢」の薬剤師は、もうどの薬局でも不要になりつつあります。自ら課題を見つけ、解決に向けて動ける主体的な人材が求められています。これは、あなたの入社意欲と、薬局の未来への投資価値を判断する重要な基準となります。
本来、採用を年齢だけで区切るべきではありませんが、どの薬局でもなるべく若くて成長意欲の高い薬剤師を必要としているのは事実です。
それは、これからさらに成長し、長く薬局に貢献してくれる人材だからです。年齢が高くなればなるほど、採用のハードルは上がってしまうのが現状です。もし転職を考えているなら、少しでも早く行動を起こす方が、希望条件を叶える上で断然有利になります。
Q&A｜採用されない薬剤師が増加中の理由に関するよくある質問
ここでは、薬剤師の転職活動でよくある疑問について、採用担当者の視点から具体的にお答えします。
Q1: なぜ9割の薬剤師が応募前に不採用となるのですか？
A1: 9割の薬剤師が応募前に不採用となるのは、薬剤師転職サイトと薬局側との間で、事前の条件交渉が行われているためです。薬局側は、エージェントから提供された年齢、職歴、転職歴などの限られた情報を基に、求人条件に合うかどうかを判断しています。希望条件が合わない場合は、エントリーがあっても面接を見送ることを事前に伝えているのです。
Q2: 直接応募はなぜ非効率的なのですか？
A2: 直接応募は、給与などのデリケートな条件交渉を自分一人で行わなければならないため非効率的です。また、薬剤師転職サイト経由のような事前の条件すり合わせがないため、そもそも薬局側の求める人物像と合致せず、書類選考で落とされる可能性が高くなります。無駄な労力と時間を避けるため、薬剤師転職サイトの活用を推奨します。
Q3: 採用されやすい薬剤師の特徴は何ですか？
A3: 採用されやすい薬剤師の特徴は、専門知識、コミュニケーションスキル、明るい雰囲気、柔軟性、そして入社して何をしたいかが明確であることの5つです。これらは、単に調剤ができるだけでなく、職場の雰囲気や経営に良い影響を与えてくれる人材として評価されます。
Q4: 薬剤師転職サイトを利用するメリットは何ですか？
A4: 薬剤師転職サイトを利用すると、あなたの希望条件に合う求人のみが紹介され、事前に条件交渉も行ってくれます。これにより、不採用になる確率が大幅に下がります。また、応募書類の作成サポートや面接日の調整など、煩雑な手続きをエージェントが代行してくれるため、効率的に転職活動が進められます。
Q5: 薬剤師が転職を考えるべき時期はいつですか？
A5: 転職を考えるべき時期は、「現在の職場に満足できず、このままでは将来のキャリアに不安を感じる」と気づいた時です。ただし、一般的に年齢が高くなるほど採用の選択肢が狭まる傾向があるため、もし少しでも迷っているなら、早めに薬剤師転職サイトに登録だけでもしておくことが重要です。
Q6: 転職回数が多いと不利になりますか？
A6: 残念ながら、短期間での転職回数が多いと、薬局側からは「またすぐに辞めてしまうのではないか」と懸念される傾向があります。しかし、転職理由が明確で、次の職場では長く貢献する意欲と具体的な計画を示せれば、不利を挽回することは可能です。エージェントに正直に伝え、面接でのアピール方法を相談しましょう。
Q7: 調剤経験が少ない場合でも採用されますか？
A7: 調剤経験が少なくても、新卒や若手であれば、研修制度が整っている大手チェーン薬局などを選ぶことで十分に採用されます。また、経験が少ないことを補えるだけのコミュニケーションスキルや、変化に柔軟に対応できる意欲があれば、採用担当者の評価は高まります。自分の強みを認識し、応募先を選ぶことが重要です。
Q8: 希望年収を伝える際の注意点はありますか？
A8: 希望年収は、現在の年収をベースに、転職先に貢献できる具体的なスキルや経験を根拠として提示するのが適切です。相場からかけ離れた高すぎる希望は、事前交渉で不採用となる原因になります。薬剤師専門の転職エージェントに、あなたのスキルに見合った現実的な相場を確認してもらうのが最も確実です。
Q9: 面接で重視されるのはどのような点ですか？
A9: 面接で最も重視されるのは、「入社意欲」「人間性」「協調性」の3点です。いくらスキルが高くても、職場の和を乱す可能性のある人は採用されません。「なぜこの薬局で働きたいのか」を具体的に伝え、明るくハキハキとした態度で、チームの一員として働く意欲をアピールしましょう。
Q10: 複数の薬剤師転職サイトに登録しても問題ないですか？
A10: はい、全く問題ありません。むしろ、複数のサイトに登録することで、より多くの非公開求人や、エージェントごとの専門性の違いを比較できるため、効率的かつ成功率の高い転職活動につながります。ただし、同じ求人に対して複数のエージェントから応募するのは、薬局側の印象を悪くするため避けてください。
採用されない薬剤師が増加中の理由と採用されるための道筋
- 9割の薬剤師が応募前に不採用となるのは、薬剤師転職サイトとの事前交渉で条件が合わなかったためである。
- 給与交渉や手続きが非効率になるため、直接応募は避けるべき。
- 薬剤師転職サイト経由であれば、条件が合う求人のみを紹介してもらえるため、効率的かつ成功率が高い。
- 採用されるには、専門知識、コミュニケーション、明るさ、柔軟性、明確な意欲の5つの要素が必要。
- 年齢が高くなるほど採用のハードルは上がるため、転職を少しでも考えているなら今すぐ行動すべきである。
9割の薬剤師が応募前に不採用となったのは、薬剤師転職サイトと薬局側の事前交渉で、あなたの希望条件や薬局の求める状況が合致しなかったからです。裏を返せば、薬剤師転職サイトに登録した薬剤師に紹介される求人は、すでに条件面で薬局側と合意に至っているか、入念な事前交渉が行われた「選ばれた求人」だけです。
だからこそ、ご自身の希望を叶えるためには、非効率でリスクの高い直接応募ではなく、薬剤師転職サイトを経由するほうが圧倒的に効率的で、希望条件を満たす可能性が高まります。
そして、採用されやすくなるためには、専門知識はもちろん、患者さんやスタッフと円滑な関係を築けるコミュニケーションスキル、常に新しい変化に対応できる柔軟性、そして「この薬局で何をしたいか」という明確な意欲が不可欠です。これらの要素をエージェントにしっかりと伝え、あなたの魅力を最大限に売り込んでもらいましょう。
年齢を重ねるごとに選択肢が狭まるのは避けられない現実です。もし今、転職への一歩を踏み出すことに躊躇しているのであれば、どうかその一歩を遅らせないでください。
あなたは今、もしかしたら「本当に自分の希望が叶うのだろうか」「今の職場を辞めて後悔しないだろうか」という不安の中にいるかもしれません。そう感じるのは当然のことです。誰だって、新しい環境に飛び込むのは怖いものです。
しかし、考えてみてください。あなたが本当にやりたかった仕事、納得できる給与、心から笑顔で働ける職場が、すぐそこに待っているとしたらどうでしょうか。
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