薬が足りなくて困っている薬剤師
調剤に必要な薬が足りません。病院から足りない分だけ売ってもらうことは可能でしょうか?
あと、病院から薬局に売ってほしいと依頼がくることがあるのですが、薬局から病院に分譲するのは可能ですか?
薬の在庫が足りないから病院に売ってもらおう。
あなたはこのような場面に遭遇したことがあるでしょう。
実は病院から医薬品を購入することはできません。
ついついやってしまいがちですができませんので気を付けましょう。
本記事の内容
この記事を読むと次のことがわかります。
pharma_di(ファマディー)Follow @pharma_di
Instagramのフォローもお願いします!
ストーリーズでは内容の濃い情報を発信中≫ ファマディー
全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。
管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
【私が薬剤師採用のために連絡を取っている≫おすすめの薬剤師転職サイト】
面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。
私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。
ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。
このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
薬局が病院から医薬品を購入することはできません。薬局から病院へ販売することはできます。
病院が医薬品を販売できないのは、医薬品販売業の許可を持っていないからです。
病院から薬局へ転職を考えている薬剤師が知りたい情報はこちらにまとめました。
病院薬剤師を辞めたいと考えている薬剤師必見!辞める方法、転職する際の注意点を転職経験2回の現役管理薬剤師が解説。転職したい・辞めたいと思った時が辞め時です。病院薬剤師での経験は薬局やドラッグストアでも活かせます。この記事で薬局・ドラッグストアの正しい探し方がわかります。
病院から薬局へ医薬品を販売することは可能?
病院からの処方せんで調剤をしようとしたら薬が足りない。卸にも在庫がない。さてどうしよう・・・。
日々の業務でこんな場面に遭遇したことがあるのではないでしょうか。
じゃあ、病院から少し売ってもらおう!
病院の薬剤部に電話をしたら、「在庫ありますよ」との回答。
「じゃあ10錠小分けをお願いします。」
薬局は病院内から薬を購入することはできるのでしょうか。?
答えはNoです。
薬局は病院から薬を購入することはできません。
でも他の薬局から薬を買っているのになぜ病院からは購入できないのかと疑問を持つ薬剤師もいると思います。
医薬品販売業の許可があるかどうかで変わります。
薬局開設者又は医薬品の販売業の許可を受けた者でなければ、業として、医薬品を販売し、授与し、又は販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列(配置することを含む。以下同じ。)してはならない。(略)
薬局もしくは医薬品販売業の許可を受けた者(医薬品卸など)でなければ医薬品の販売をしてはいけないとされています。
ですから病院は医薬品を販売することができないのです。
でも病院の中にも薬局がありますよね?薬剤部には薬剤師がたくさんいますし、院内処方の患者さんもいますから調剤もたくさんしていますけど。
病院や診療所の中にもいわゆる薬局がありますが、これは正式には調剤所といいます。
その病院や診療所の医師により発行された処方せんのみに基づいて医療用医薬品を調剤するところで、他の病院や診療所が発行した処方せんの調剤はできません。
この法律で「薬局」とは、薬剤師が販売又は授与の目的で調剤の業務並びに薬剤及び医薬品の適正な使用に必要な情報の提供及び薬学的知見に基づく指導の業務を行う場所(その開設者が併せ行う医薬品の販売業に必要な場所を含む。)をいう。ただし、病院若しくは診療所又は飼育動物診療施設の調剤所を除く。
病院の薬局って法律的には薬局じゃないんですね!
薬局から病院へ医薬品を販売することは可能?
2 薬局開設者は、薬局医薬品を使用しようとする者以外の者に対して、正当な理由なく、薬局医薬品を販売し、又は授与してはならない。ただし、薬剤師、薬局開設者、医薬品の製造販売業者、製造業者若しくは販売業者、医師、歯科医師若しくは獣医師又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者(以下「薬剤師等」という。)に販売し、又は授与するときは、この限りでない。
薬剤師等に販売し、又は授与するときはこの限りでないとされていますので、薬局から病院や診療所に対して医薬品を販売することは可能です。
※薬局医薬品:要指導医薬品及び一般用医薬品以外の医薬品(専ら動物のために使用されることが目的とされているものを除く。)をいう。
でもさすがに処方箋医薬品を売るのはまずいですよね・・・。でも隣の薬局とは売ったり買ったりしていますけど・・・?
第四十九条 薬局開設者又は医薬品の販売業者は、医師、歯科医師又は獣医師から処方箋の交付を受けた者以外の者に対して、正当な理由なく、厚生労働大臣の指定する医薬品を販売し、又は授与してはならない。ただし、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでない。
処方箋医薬品についても、薬剤師等に販売し、又は授与するときは、この限りでないと書かれていますので、処方箋医薬品を薬局から病院や別の薬局へ販売することは可能です。
病院内から薬を購入(小分け・分譲)は可能?薬局から病院は?Q&A
Q1: 薬局は病院から医薬品を購入することは可能ですか?
A1: 病院から医薬品を購入することはできません。病院は医薬品販売業の許可を持っていないためです。
Q2: 病院の薬剤部から薬を購入することは可能ですか?
A2: 病院の薬剤部から薬を購入することもできません。病院内の調剤所は他の医療機関の処方箋に基づく調剤はできないからです。
Q3: 薬局から病院へ医薬品を販売することは可能ですか?
A3: 薬局から病院へ医薬品を販売することは可能です。薬機法に基づき、薬局医薬品を病院などに販売できます。
Q4: 薬局が病院から薬を購入できない理由は何ですか?
A4: 薬局が病院から薬を購入できない理由は、病院が医薬品販売業の許可を持っていないためです。
Q5: 調剤所とは何ですか?
A5: 調剤所とは病院や診療所内にある調剤施設で、その医療機関の処方せんに基づいて調剤を行います。
他の医療機関の処方箋には対応できません。
病院内から薬を購入(小分け・分譲)は可能?薬局から病院は?
まとめ
- 病院から薬局への医薬品の販売は不可
- 病院から病院への医薬品の販売は不可
- 薬局から病院への医薬品の販売は可
- 薬局から診療所への医薬品の販売は可
あなたの薬局では病院から薬を購入していませんか?
あなたの薬局のルールが常識から逸脱している場合、薬局の独自ルールなら管理薬剤師へ、会社からの指示であれば管理薬剤師を通じて薬局開設者へ意見を伝えましょう。
改善されないようであれば、自分が罰せられる前にしっかりやっている薬局へ転職するのも1つの手です。
病院薬剤師を辞めたいと考えている薬剤師必見!辞める方法、転職する際の注意点を転職経験2回の現役管理薬剤師が解説。転職したい・辞めたいと思った時が辞め時です。病院薬剤師での経験は薬局やドラッグストアでも活かせます。この記事で薬局・ドラッグストアの正しい探し方がわかります。
薬局が調剤拒否できる正当な理由にはどのようなものがあるかまとめました。在庫が無いだけで調剤拒否をしていませんか?調剤拒否ができる正当な理由をしっかりと理解しておきましょう。
周辺の薬局にはまだまだ適当な薬局ってあるんですよね。違法なことに手を染めざるを得ない薬剤師は本当にかわいそうです。
そんな薬局にいる方、また、そんな薬局には行きたくない方。法令順守をしっかりやっている薬局に薬剤師が集まれば違法なことをしている薬局は淘汰されるはずです。
ちゃんとした薬局に転職したいなら
- マイナビ薬剤師(イチオシ!)
- ファルマスタッフ
- 【ヤクジョブ.com】
- アポプラス薬剤師
- アプロ・ドットコム
- 【薬剤師の派遣・転職 お仕事ラボ】
※全て無料で転職サポートが受けられます。どの薬局も求人枠には限りがあります。登録は本日中に。『後で登録しよう』『明日登録しよう』と思っていると幸運はあなたの手からそっと逃げていきますよ。
病院薬剤師を辞めたいと考えている薬剤師必見!辞める方法、転職する際の注意点を転職経験2回の現役管理薬剤師が解説。転職したい・辞めたいと思った時が辞め時です。病院薬剤師での経験は薬局やドラッグストアでも活かせます。この記事で薬局・ドラッグストアの正しい探し方がわかります。
調剤薬局から病院に転職しようか悩んでいる薬剤師向けに、病院の種類、病院薬剤師の業務内容、薬局から病院へ転職するメリット・デメリット、病院薬剤師の求人の探し方、薬剤師が病院見学で見るべき・確認すべきポイント、病院薬剤師の採用試験・採用面接に受かる方法についてまとめました。