

調剤薬局事務になったことを後悔している20代女性
調剤薬局の事務になって後悔しています。
まだ採用されて間もないのですが、辞めても大丈夫でしょうか?

このような薬剤師の疑問に答えていきます。
本記事の内容
この記事を読むと次のことがわかります。
- 調剤薬局事務を辞めたいなら早めに辞めるべき
- 覚えることが多すぎて後悔している人向け調剤薬局事務の仕事の覚え方
- 調剤薬局事務になったことを後悔しているが頑張りたいなら方法はある
- 人間関係の問題で後悔する人は多い

pharma_di(ファマディー)Follow @pharma_di
転職2回の大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。薬剤師や薬局事務の採用活動にも携わっています。
転職に失敗する薬剤師をゼロにしたいという思いで、自らの経験を基に記事を作成しています。
→詳しい自己紹介
あなたは最初『調剤薬局事務』にどのようなイメージをお持ちだったでしょうか?
- 受付窓口で座っていて処方せんを受け取る人
- パソコンにデータを入力する人
- レセプトをやる人・・・
このようなイメージを持っていたのではないでしょうか。
でも、実際に調剤薬局事務になってみたら現実は全く違って後悔している。
という感じですよね。
うちの薬局の事務さんもそうですが、『最初のイメージと実際は全く違った』とみんな言ってます。
なので、私は調剤薬局事務の採用方法を一新しました。
従来の採用方法は、応募があったら会社説明をして筆記試験と面接をして終わりでした。
現在の採用方法は、会社説明と筆記試験、面接をした後にさらに調剤薬局事務の仕事内容を細かく説明します。
そして、実際に働いている事務さんの仕事ぶりを見学してもらいます。
さらに、事務さんと直接話をしてもらう時間も設けています。

この時私は離れます。聞きたいことが聞けない状態では困るでしょうから。
調剤薬局事務の採用方法を変えてからは、辞める人が激減しました。
調剤薬局事務の採用を担当していますので、調剤薬局事務になったことを後悔してしまう気持ちは本当によくわかります。
なぜ後悔してしまったのか、その理由と対処法を一緒に考えていきましょう。
調剤薬局事務を辞めたいなら早い方が良い
まず初めにお伝えしておかなければならないことがあります。
それは、「調剤薬局事務を辞めたいと思っているのであればすぐに辞めるべき」という事。

採用する側としては、いろいろ教え終わった後に『辞めます』と言われるのと、入社3日目で『辞めます』と言われるのでは、圧倒的に後者の方が助かります。
調剤薬局事務を辞めたいのなら、早めに退職を申し出たほうがお互いにとって幸せです。
ここからは調剤薬局事務になって後悔はしてしまったけど、なんとか頑張っていきたいと思っている方向けに書いていきます。
調剤薬局事務になったことを後悔している原因を考える
調剤薬局事務になったことを後悔している原因をまずは考えましょう。
調剤薬局事務になろうと思ったのはあなたです。
薬局の誰かが無理やりあなたを調剤薬局事務にしたのではありませんよね?
どうして後悔をしているのか、その原因を考えてみましょう。
調剤薬局事務になって後悔するよくある理由
- 仕事量が多すぎて(覚えることが多すぎて)ついていけない
- 薬剤師との関係
- 先輩事務との関係
調剤薬局事務になって後悔する原因はほぼこの3つに集約されます。
あなたもそうではありませんか?
仕事量が多すぎて(覚えることが多すぎて)ついていけないから後悔している
調剤薬局事務は仕事の範囲が多岐にわたります。
- 受付
- 電話対応
- レセコン入力
- 保険の事
- 薬の名前・種類
- 調剤補助業務
- 調剤機器の操作
- 調剤機器の掃除
覚えることがたくさんありますね。
やることもたくさんありますよね。
覚えることもやることもたくさんあるのに、自分のペースで仕事ができないというのが一番辛いのではないでしょうか。
次はこれをしようと思っていても、患者さんが来局されたら予定が狂ってしまいます。
昼休憩に入る時間が日によって大きく変わることもあるでしょう。
トイレに行く暇だってないことだってあるでしょう。
調剤薬局事務は本当に大変な仕事です。

薬剤師から見ていてもそう思います。(でも薬剤師も一応大変なのですよ。)
最初はスピード感についていけず、「早くして!」と言われてしまうこともあるかもしれません。
でも大丈夫。必ずできるようになります。
初めから全て完璧にできる人なんていません。
また、人によって成長スピードが違います。
最初から安定して伸びていく人もいれば、最初は遅くても後から一気に伸びていく人もいます。
だからあなたもきっとできるようになるはず。
もし、仕事をなかなか覚えられずに後悔しているのなら次の事をしてみてください。
どうすれば仕事を早く覚えるようになるか
- とにかくメモを取る
- 取ったメモを整理する(そのメモを見ただけで自分一人でできるレベルに)
- メモを整理していてわからないが出てきてしまったら再度質問する
- 常に周囲の状況を見る(目・耳・気配)
このポイントを頭に入れてやっていけばできるようになります。
何度も教えたにも関わらず、メモを取っていないから覚えられない。それで「また教えてください」と言ったら怒られるのは当然です。
ですが、「メモを整理していてこの部分だけがわからなくなってしまったので申し訳ありませんがもう一度教えてください」と質問すれば怒る人はいません。
薬剤師との関係で後悔している
薬剤師との関係で調剤薬局事務になった人もかなりいます。
- ある特定の薬剤師からきつく言われる
- 仕事を事務ばかりに押し付けて薬剤師は暇そうにしている
- 事務を奴隷のように扱ってくる
暇そうにしている薬剤師の方が高い給料をもらっているのですから頭に来るのは当然です。
その薬局の薬剤師が全てではないという事を知ってください。
まともな薬剤師もいます(一応・・・)。
薬局が変わればやり方も雰囲気も全く変わります。
同じ会社内の薬局であってもそうです。
もし今の薬局が合わないと思っても他の薬局なら合う事だって十分考えられます。
先輩事務との関係で後悔している
これも良くある先輩事務との関係で調剤事務になったことを後悔するパターンです。
- 先輩事務から仕事を教えてもらえない
- 先輩事務から無視される
薬剤師の異動が激しくてその薬局いるのが一番長い人が事務であった場合、薬剤師はローカルルール的な事をその事務さんに質問します。
そうなるとだんだんその事務さんの力が強くなっていき、最終的には誰が管理薬剤師なのかわからない事務さんが出来上がってしまいます。
一度力を持った事務さんが改心することは経験上ありません。
そういう方と一緒に働くのが嫌だけど、調剤事務の仕事は頑張りたいという方は異動という手段を使いましょう。
個人薬局であったり、他の店舗に空きがないなどで異動が不可能という場合は他の薬局への転職を考慮すべきです。
お局様の力が強まることはあっても弱まることは絶対にありません。

そんな時はお局キラーの私を呼んでください!
まとめ
- 調剤薬局事務を辞めると決めたのであれば早い方がお互いにとって幸せ
- 経験が浅い人はその薬局が全てと思いがち。他の薬局では全く違う世界が見えます。
- 薬剤師やお局様など、相手を変えることはほぼ無理。あなたに危害が加えられているなら我慢などせずに異動か転職で別の薬局に移った方がよい。
調剤薬局は少ない人数で絶対に間違えることのできない仕事をしています。
仕事の忙しさや人間関係で苦労することも多く、特に新人や未経験者にとっては辛くて離職してしまう人が多いのも事実です。
自分には調剤薬局事務は向いていないと思うなら早めに他業種への転職を。
仕事には向いているが人間関係の問題で悩んでいるなら異動または同業他社への転職を。
それぞれは早めにすることをおすすめします。
辛い思いをして無理をしてまで働く必要なんてありません。
自身のキャリアを見直したいならプロに相談に乗ってもらうのも一つの手です。