
新人研修、正直あまり役に立っていない気がします。声出しやマラソン、勝ち負けの競争ばかりで、薬局で働く準備になっていないのでは……。
入社直後の新人薬剤師研修に違和感を覚える人は少なくありません。意外なことに、研修の中には現場でほとんど使わない内容も混ざります。一方で、基礎固めに本当に役立つプログラムもあります。
私は管理薬剤師として25年、採用と面接で1000人以上の薬剤師に向き合ってきました。現場で活きる研修と、時間だけを消費する研修の差ははっきり見えます。
この記事では、無駄だと感じやすい新人研修の実例と見分け方、入社後に「合わない」と感じたときの現実的な対処を、私の経験ベースでわかりやすくまとめます。読み終える頃には、次に取るべき一歩が自信をもって選べるはずです。
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全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
pharma_di(ファマディー)
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面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。 私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。 ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。 このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
現場とつながらない声出しや長距離走などを強要する研修は、職場文化のサインです。無理を続けるほど伸び代は削られます。早めに環境を見直し、あなたの成長が加速する職場へ移る準備を始めましょう。



私は現場で、入社早々に環境を変えた新人が大きく化ける姿を何度も見てきました。新人期は一生に一度。時間の使い方が、その後の数年を決めます。
新人薬剤師研修の目的は現場で役立つ知識や技術を身に付けること


研修の本来の目的は、学生から社会人へ切り替え、店舗で安全に働くための基礎を固めることです。期間や内容は会社ごとに違いますが、入社後の数か月で基礎動作を体に入れていきます。
大手では地方の研修所で合宿形式になることもあります。同期とのつながりを作る場にもなり、悩みの相談先が増えるのは大きなメリットです。
研修で押さえるべきコア領域
ポイント:配属後すぐに役立つ「安全・正確・説明力」に直結する領域が中心になります。
社会人マナーや基本のコミュニケーション、就業規則の理解は土台です。調剤、投薬、薬歴、法令知識は毎日の実務に直結します。
病態・薬理の復習は、服薬指導や疑義照会の精度を上げます。在宅やOTC、漢方などは配属先次第で優先度が変わるため、基礎と現場ニーズのバランスが鍵です。
良い研修に共通する設計
ポイント:「目的の明確さ」「現場シーンとの接続」「フィードバック循環」が揃っています。
良い研修は、狙いが言語化され、ロールプレイやOJTで店舗の実務とつながっています。演習後の振り返りで改善点が具体化し、次の行動に落ちます。
評価の観点も開示され、受け手が自分の立ち位置を理解できます。結果、配属初日からの不安が小さくなり、事故リスクも下がります。
同期ネットワークを資産に変える
ポイント:同期は情報とメンタルの両面で支えになります。意図的に維持しましょう。
月1のオンライン近況共有や、困りごとの事例交換は効果的です。配属後のギャップも、他店の視点で整理が進みます。
「小さな成功」をシェアすると再現できる行動が増えます。新人期の加速装置として、同期は最良の投資先です。
全く意味がないムダな新人薬剤師研修の例


基本的に研修は有意義であるべきですが、現場と切り離された内容が混じることがあります。次の特徴が重なると、時間に見合う成果は期待しにくいです。
薬剤師の業務と関係が薄い、目的が不明確、内容が古い、振り返りがない。このいずれか一つでも当てはまるなら注意して見直しましょう。
声出しの強要
ポイント:話し方の質は音量ではなく、構成と語調で決まります。やみくもな大声は逆効果です。
服薬指導で大声を出す場面はありません。声出しを繰り返しても、説明の組み立てや傾聴は鍛えられません。繰り返しや罰則を伴う場合は、従順さの確認になりがちです。
話法の訓練なら、短い台本での録音・再生や、先輩からの具体的フィードバックの方が改善します。
長距離走・マラソン
ポイント:体力づくりは日々の習慣で行うべきで、研修の競争イベントにする理由はありません。
走力は個人差が大きく、無理な負荷はケガや疲労につながります。ゴールの遅い人に連帯責任を課す空気があるなら、働き方にもその色が出やすいです。
現場に必要なのは、長時間でも注意が落ちない働き方の設計です。休憩の質や交代制の整備が先です。
経営幹部の長い講話だけで終わる
ポイント:理念は大切ですが、初期は「困ったときにどう動くか」の具体が優先です。
講話が長く、具体の手順やチェックリストが提示されないと、現場力は上がりません。配属初日の不安を減らす資料や、緊急時の連絡フローを渡してくれるかが分かれ目です。
要点が資料化され、後から見返せる形になっていれば有益です。記念撮影で終わるようなら要注意です。
的外れなグループディスカッション
ポイント:良いディスカッションはテーマが具体で、店の課題に接続します。抽象論の応酬は時間の浪費です。
新人同士だけで議論しても、結論は経験則に基づきません。評価基準が曖昧だと、発言量が多い人が有利になりがちです。
現場の事例や数値、先輩のフィードバックを交え、翌日から試せるアクションに落とし込める設計が望ましいです。
非現実的な服薬指導ロールプレイ
ポイント:ロールプレイ自体は有効ですが、シナリオと時間配分が現実に合っていないと学びが抜けます。
長すぎる想定、情報詰め込み、模擬患者が実際とかけ離れている――この三つが重なると現場再現性が落ちます。短いケースを複数回し、振り返りを厚くする方が伸びます。
録音・録画を用いた自己評価と、先輩の観点での評価をセットにすると、改善点が具体化します。
新人薬剤師に無駄な研修をさせる会社なら転職を考えるべき


研修に現場の視点がない会社は、店舗運営にも同じ空気が流れます。入社前の説明と配属後の実態がずれていたり、評価が不透明だったり、過重な業務が常態化していたり――特徴が重なれば見直し時です。
新人が早期に環境を変えるのは珍しくありません。むしろ、変な癖がつく前に移る方が吸収は速い。私の現場でも、早めの決断で伸び幅が一気に広がった例を何度も見ています。


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Q&A|無駄な新人研修へのよくある質問
新人研修で戸惑いや不満を抱いた時、多くの人が同じ疑問にぶつかります。現場目線でよくある質問に答えます。
Q1: 無駄な研修の共通点は?
目的が曖昧、現場と結びつかない、内容が古い、振り返りが無いの4点が重なると要注意です。
Q2: 声出しやマラソンは本当に意味が無い?
音量や持久走の競争で説明力や安全性は上がりません。現場に必要なのは話法と手順、そして休憩設計です。
Q3: 服薬指導ロールプレイは全部ダメ?
いいえ。短い現実的ケース×反復×具体フィードバックなら有効です。時間だけ長い形式は非効率です。
Q4: 配属前に研修の質を見抜くには?
カリキュラムと評価方法、店舗OJTの連携、資料の提供有無を確認。翌日からの行動が具体化する設計かが基準です。
Q5: 合わないと感じたらすぐ転職すべき?
無理を続けるほど癖がつきます。早めの見直しはキャリアの加速につながります。準備は即開始でOKです。
Q6: 転職の準備は何から?
現職の課題を3点に整理、希望条件を数値で定義、薬剤師専門の転職エージェントに壁打ち相談。非公開求人の確認も。
Q7: 新人で短期離職は不利にならない?
理由が明確で、次の環境での成長計画が語れれば問題ありません。私は採用現場でポジティブに評価される例を多く見ています。
Q8: 同期や上司への相談はどう活かす?
感情の吐き出しだけでなく、行動案の選択肢まで落とし込むと前進します。記録を残すと面談でも役立ちます。
Q9: 会社都合で研修が変わらない時の身の守り方は?
店の安全手順や疑義照会の型など、自分で守れる領域を優先して磨きます。同時に転職準備を並行しましょう。
Q10: 相談先はどこがいい?
まずは信頼できる先輩。外部は薬剤師転職サイトで相場や職場の実像を把握します。比較で視界が開けます。
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- 良い研修は目的が明確で現場と接続、振り返りがある
- 声出し・マラソン・長い講話だけは成果につながりにくい
- 合わないと感じたら早めの環境見直しが成長を加速させる
- 相談と情報収集は内外の両輪で、数値基準で比較する
今の会社でできる最善を尽くしながら、外の選択肢も同時に見ておきましょう。希望条件を数値で定義し、店舗の実像を現場目線で確認できれば、ミスマッチは大きく減ります。私は採用現場で、早めの一歩がその後の数年を変える場面を何度も見てきました。
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