家庭と仕事を両立させるために転職を考えている女性薬剤師
仕事と家庭を両立させたいと思っているのですが、この薬局では働きながら子育てするのは厳しそうなので転職を考えています。
これから結婚や妊娠、出産もあると思いますが、どういう薬局に転職したら良いでしょうか。
転職するときに女性ならではの注意点があれば教えてください。
- 育児との両立が難しい……。
- 希望の日に休みが取れないのが困る……。
- シフトが出るのが遅いから学校行事に参加できない……。
薬剤師には女性が多いこともあり、仕事と育児の両立が難しいという悩みを抱えている女性薬剤師が少なくありません。
あなたもこのようなことで悩んでいませんか?
一般薬剤師や管理薬剤師には女性が多くても、その上となると男性の方が多いのも働きにくくしている原因の一つでしょう。
女性薬剤師が働きやすい職場は男性薬剤師にとっても働きやすいはず。
今回は、女性が働きやすい薬局の特徴と女性薬剤師の転職注意点を解説します。
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全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。
管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
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面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。
私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。
ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。
このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
女性に理解のない薬局が多すぎます。結婚、妊娠、出産、育児をきっかけに転職する女性薬剤師が多いのも当然。
今のうちから、仕事と育児の両立がしやすい薬局に転職することは全く問題ありません。むしろそうすべきです。
女性薬剤師が結婚、妊娠、出産、育児を理由に転職しても問題ない
まず前提として、女性薬剤師が結婚、妊娠、出産、育児を理由に転職することは全く問題ありません。転職の理由としても納得できるものだからです。
結果的に転職回数が増えてしまっても問題ありません。
しっかりとした理由があれば、転職回数が増えたとしても採用面で不利になることはありません。
女性薬剤師の場合、旦那さんの転勤のために転職回数が増えてしまうこともあるでしょう。それは異動先が無かったのですから仕方のないこと。
安心してください。
実は、結婚、妊娠、出産、育児をきっかけに転職せざるを得ない女性薬剤師が多いのが現状です。詳しくはこちらにまとめました。
出産・子育てを機に転職した経験がある女性薬剤師はなんと半数以上!出産や育児に理解の無い薬局が多すぎます。このまま今の職場で働き続けられるかどうかを見極める方法をまとめました。
女性薬剤師が転職せざるを得ない原因として一番大きいのは、薬局側の理解の無さと、制度が不十分なこと。
女性薬剤師は多いのに薬局の社長は男性が圧倒的に多いですね。これも理解が進まない要因かもしれません。
大手の調剤薬局チェーンなら産休や育休、復帰サポート、短時間勤務などの制度が充実しています。
取得実績も多く結婚や妊娠、出産、育児を経て働き続ける女性薬剤師は多いです。
しかし、中小の調剤薬局チェーンや個人薬局では、それらの制度が整備されていないもしくは取得実績がない、替わりの薬剤師の手当ができないといった理由で制度を使えず、退職せざるを得ないのが現状です。
これは薬局で働く女性薬剤師にとって死活問題です。
女性薬剤師特有の不安
- 妊娠したらどうなるのだろう……。
- 出産したらあと復帰できるのだろうか……。
- 育児と仕事の両立はできるかな……。
あなたの薬局は大丈夫でしょうか?
- このまま今の薬局で働き続けられますか?
- 各種制度はありますか?
- 女性薬剤師のライフイベントに理解があるでしょうか?
- 先輩に女性薬剤師はいますか?
- 育休の実績はあるでしょうか?
不安な方も多いと思いでしょう。学生の頃はここまで考えて就職活動をしていない方がほとんど。仕方のないことです。
むしろ、今のうちに積極的に各種制度が整っている、大手調剤薬局チェーンに転職しておくべきです。
女性薬剤師にとって働きやすい薬局の特徴
『どこかに働きやすい薬局ってありませんか?』
これは転職を考えている女性薬剤師からよくある質問です。
女性薬剤師にとって働きやすい薬局とはどんな特徴があるのでしょうか?
薬局・医療施設に従事する薬剤師の7割近くは女性であることからも、女性の薬剤師が働きやすい薬局でなければ今後成り立って行かないでしょう。
女性薬剤師にとって働きやすい薬局の特徴
- 産休からの復帰がしやすい薬局(産休中の学習支援、復帰後の勤務時間の考慮、時短勤務が可能、育児休暇制度が整っているなど。)
- 正社員、準社員、パートなど、雇用形態の変更に柔軟に対応してくれる薬局
- 有給休暇が取得しやすい薬局
- 薬剤師の配置人員にゆとりがある薬局
- シフトの希望を尊重してくれる薬局
- お互い様という雰囲気ができている薬局
- 残業が少ない薬局
- 転勤や異動が無い薬局
- 託児所がある薬局(薬局内というよりは同じビル内、もしくは近隣)
- 会社全体として女性が働きやすい環境を作ろうと努力している(取り組みを公表している)
人それぞれ事情は異なりますが、これらの条件を満たしていれば結婚・出産後も働きやすい薬局であると言えるのではないでしょうか?
働きやすいかどうかは、女性にとって人生の大きなイベントである結婚、出産後の職場環境が大きく影響しています。
産休からの復帰がしやすい薬局
妊娠、出産を経て、産休・育休から復帰は簡単にできるでしょうか。
産休中の学習支援、復帰後の勤務時間の考慮、時短勤務が可能、育児休暇制度が整っているかどうかも確認が必要です。
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薬剤師が子育てのために時短勤務になると年収はどうなるのか、転職直後に時短勤務は使えるのか、時短なのに帰れないということはないのか。このような疑問を持つ薬剤師向けにその答えを解説。時短勤務の利用で他の社員からムカつく、うざいと思われないようにする方法もわかります。
育児に理解がある薬局
子供がまだ小さいなら、この条件は必須です。
会社全体として育児に理解があることはもちろんですが、その薬局を管理している上司に理解があるかが重要なカギとなってきます。
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正社員、準社員、パートなど、雇用形態の変更に柔軟に対応してくれる薬局
子供が生まれた後、正社員として働くのはきついけれど、準社員やパートなら働ける。
このように雇用形態の変更に柔軟に対応してくれる薬局なら、転職をせずとも働き続けることができるでしょう。
薬剤師はパートや派遣社員でも稼げる貴重な職業。だからこそ働き方に迷う薬剤師も多いです。正社員、パート、派遣のうち、薬剤師はどの働き方が一番得なのか。雇用形態別に比較してみました。
有給休暇を取得しやすい薬局
有給休暇を取得しやすい薬局なら、子供の行事に合わせて休みが取れます。お子さんがいる女性にはありがたいでしょう。
有給休暇を取得しにくい雰囲気の薬局や、薬剤師が足りていないので休めない薬局も数多く存在していますので注意が必要です。
薬剤師の配置人員にゆとりがある薬局
薬剤師がカツカツに不足している薬局と薬剤師にある程度の余裕がある薬局を比べれば、何かあった時に休めるのは当然後者の薬局。
薬剤師が急に休みになっても、近隣の薬局から支援を出せるサポート体制が充実している薬局が理想です。
シフトの希望を尊重してくれる薬局
完全週休二日制かつ、定休日が日曜日だけの薬局なら平日に1日休みが取れます。
休みの希望を尊重してくれる薬局なら、希望の日に休みやすくなります。
お互い様という雰囲気ができている薬局
休む時はお互い様。この雰囲気ができている薬局が理想です。
あの人ばかり休んでズルい。なんて考える薬剤師ばかりでは働きづらくて仕方ないでしょう。
従業員全員が9時出勤で18時退勤。水曜日と日曜日休み。
このようにシフトが固定されていると、他の曜日に休み取りたい場合は有給休暇を使わざるを得ませんし他店からヘルプを呼ぶ必要も出てくるでしょう。
ですが、週40時間シフト制の薬局なら希望の曜日に休むことが可能です。
シフト制の薬局の方が薬剤師の配置に余裕を持たせていることが多いですから、急な休みにも対応可能です。
家から近い(通勤が楽)薬局
まずは通勤のしやすさです。貴重な時間をムダにしないためにも、通勤に時間はなるべくかけたくないもの。
職場が家から近いことはもちろんですが、楽に通勤できるということも見逃してはいけません。
家から近くても歩いていかなければならないのか、車で通勤可能なのか。
従業員の駐車場が不足している薬局もありますので確認しておきましょう。
薬剤師が『車通勤可・車通勤OK』の職場に転職する方法についてまとめました。車通勤可能・OKな求人の探し方、車通勤のメリットとデメリットについても解説しています。
残業が少ない薬局
残業が多いと家に帰るのが遅くなり、その後の予定が詰まって忙しくなってしまいます。
残業が少ない薬局なら、仕事の後の予定が立てやすくてオススメです。
毎日定時で帰ることができるのか、残業が発生するのか。正社員なら気になるところです。
残業がほとんど発生しない薬局が理想です。
残業が多い薬剤師は必見!残業が多いのはあなたの仕事が遅いのではなく薬局全体の問題。この記事を読むと薬剤師の残業の減らし方、残業が多い薬局の特徴がわかります。これから転職をする薬剤師も知っておいてほしい情報です。
残業が無い(少ない)薬剤師求人を探す方法をまとめました。求人票に『残業少なめでゆったり勤務』などと書いてあっても信じてはいけません。この記事を読むとその理由がわかります。
土日休みの薬局
子供の学校のスケジュールに合わせるなら、土日休みの職場が理想的です。
自分の時間を持ちたいなら平日+日曜日の完全週休二日制の薬局が良いでしょう。
土日休みの薬局に転職したい薬剤師向けに、土日休みの薬局求人の探し方をまとめました。土日休みの薬局は人気のため求人が出ても応募が殺到します。また土日休みの薬局が減っていることからも土日休みの薬局への転職は戦略が必要です。
転勤や異動が無い薬局
転勤や異動が無い薬局なら、同じ職場で安心して働き続けられます。
異動や転勤があっても断ることは可能です。
薬剤師の転勤や異動は多いのか、頻度はどのくらいなのか、異動の理由は何が多いのかについて現役管理薬剤師が解説。全国転勤のある薬局もありますが、強制ではないので断ることも可能です。但し、全国転勤可の薬剤師は給与が高くなる傾向にあります。
託児所がある薬局(薬局内というよりは同じビル内、もしくは近隣)
託児所がある薬局なら便利ですが、そう多くはありません。提携しているもしくは、通勤途中に保育園がある薬局が現実的でしょう。
とはいえ、希望の保育園になかなか入れないのは困ったものです。
託児所付きの薬剤師求人の探し方を解説しています。数は多くありませんが、託児所付きの薬剤師求人はあります。子供を預けて働きたい薬剤師は必見です!
会社全体として女性が働きやすい環境を作ろうと努力している(取り組みを公表している)
会社全体として、女性が働きやすい環境を作ろうとしているかどうかも大事な点です。
具体的な取り組みを公表しているかどうかも確認しておきましょう。
女性薬剤師が転職をする時の注意点
女性薬剤師が転職をする時に、特に注意する点はありますか?
家から近い、給料が良いという基本的な条件はもちろんですが、あなたにとって働きやすいかどうかという点が重要です。
これから結婚をされる方、妊娠の可能性がある方など状況は人それぞれ。
あなたの今後のライフプランに合った働き方ができる薬局を探しましょう。
また、原則、短時間勤務制度は入社後1年経過しないと使用できません。転職してすぐに妊娠・出産をしてしまうと復帰時に時短勤務を使えないので注意が必要です。
先ほどの女性が働きやすい薬局の特徴に加え、以下の事も聞いておくと良いでしょう。
会社全体としてだけではなく、配属先薬局の責任者や薬剤師、事務に育児に対する理解があるかが重要です。
女性薬剤師ならでは転職先の確認ポイント
- 妊娠、出産、産休、育休、短時間勤務制度の整備状況と利用状況はどうか
- これらの利用についての転職先薬局のスタッフと管理薬剤師の理解はどうか
- 多様な働き方ができるかどうか
- 女性の管理薬剤師比率はどうか
- キャリアアップと育児を両立している人(ロールモデル)はいるか
- 急な休みに対応可能かどうか
- 男性薬剤師の育休取得状況
- 育児休暇取得率
- 有給休暇消化率
- 薬剤師の離職率
- 異動の可能性・頻度
こういった点をひとつひとつ丁寧に、転職先候補の薬局に確認していきましょう。
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