

正社員で働くかパートで働くか悩んでいる薬剤師
子供がまだ小さいので、急に休みが必要になるかもしれません。
やっぱり正社員で働くのは難しいですかね?パートの方がいいのかなぁ。
そういえば派遣薬剤師も気になります・・・結局どれが一番得なのでしょうか?
どうやって選べばよいでしょうか???

このような薬剤師の疑問に答えていきます。
本記事の内容
この記事を読むと次のことがわかります。
- 薬剤師正社員とパート、派遣ではどれが得か【項目毎に比較】
- 薬剤師正社員とパート、派遣を決める方法

pharma_di(ファマディー)Follow @pharma_di
転職2回の大手チェーン調剤薬局の管理薬剤師。薬剤師や薬局事務の採用活動にも携わっています。
転職に失敗する薬剤師をゼロにしたいという思いで、自らの経験を基に記事を作成しています。
→詳しい自己紹介
正社員薬剤師、パート薬剤師、派遣薬剤師比較
年収が高いのはパートよりも正社員と派遣薬剤師
正社員薬剤師>派遣薬剤師>パート薬剤師
条件によっては、派遣薬剤師>正社員薬剤師>パート薬剤師
調剤薬局の例ですと。30歳での正社員薬剤師の年収はおよそ450~550万円。勤務地などで変わりますが大体このくらいです。
パート薬剤師の年収パート薬剤師の時給相場は2,000円から2,200円。
時給2,200円で1日6時間、月20日勤務をした場合の年収を試算します。
1日6時間×月20日勤務パート薬剤師の年収はおよそ300万円。
フルタイム勤務(1日8時間)のパート薬剤師の年収は420万円。
パート薬剤師の時給と年収
パートで働きたい薬剤師向けの記事です。パート薬剤師の時給はどれくらい?なるべく時給が高い薬局で働きたいが、何か良い方法はある?そんな疑問を解消する記事となっています。求人票の時給からさらにアップして契約する方法も解説します。ぜひご覧ください。
派遣薬剤師の年収を試算してみます。
派遣薬剤師の時給相場は2,500円から3,500円。中には時給4,000円という求人もあります。
仮に、時給3,000円で1日8時間働けば24,000円。月に20日勤務するとして月給480,000円。
時給3,000円、フルタイム勤務の派遣薬剤師の年収は576万円。
派遣の時給が2,500円でも年収は480万円です。
年収で一番高いのは正社員薬剤師。条件によっては派遣薬剤師が上回ります。
昇給があるのは正社員薬剤師とパート薬剤師
正社員>>パート>>派遣
昇給で一番得なのは正社員。正社員だと定期昇給や評価による昇給が年1回あります。頑張った分だけ昇給につながりますからやりがいもあるでしょう。
パートの場合は時給が数十円上がることもありますが、評価による昇給はほぼありません。
派遣薬剤師は残念ながら昇給はありません。契約期間中は同じ時給で働くことになります。
パート薬剤師の賞与はお小遣い程度
正社員>>パート>派遣
賞与で一番得なのは正社員。通常、年に2回月給の数か月分の賞与が支給されます。会社の業績や自信の評価によって金額が変動します。
パート薬剤師の賞与は一律の金額で、お小遣い程度であることがほとんどです。
派遣薬剤師には原則賞与は出ません。まれに派遣元企業から出る場合もあります。
昇格したいならパート薬剤師ではなく正社員薬剤師
正社員>>パート薬剤師
パート薬剤師で極めて能力の高い人は昇格の可能性もありますが、会社内で昇格するのはほぼ正社員です。
派遣薬剤師は自分のところの社員ではありませんので昇格はありません。
パート薬剤師の勤務時間契約次第。正社員薬剤師が一番長い
正社員≧派遣薬剤師≧パート薬剤師
雇用契約によってさまざまです。
正社員は基本的に週40時間勤務。1日8時間×週5日が標準的です。
薬剤師の勤務時間の盲点【重要なのは○○時間です!】求人票に記載されている、「週40時間シフト制」の本当の話。あなたはこの意味、きちんと理解していますか?
パート薬剤師の勤務時間は雇用契約によりますので、午前中だけ4時間という人もいれば、午後から3時間という人もいます。
午前中だけ働きたいというパート薬剤師は実際ものすごく多いです。仮に薬局から午前中だけ勤務の求人が出てもすぐに埋まります。
実際、薬局で薬剤師が不足しがちな曜日と時間帯は、土曜日と平日夕方以降です。土曜日や平日閉局まで働けるパート薬剤師は大変貴重です。
パート薬剤師として転職しようとしている薬剤師向けの記事です。パート薬剤師として好条件で採用されるのに必要なことをまとめました。ぜひご覧ください。
扶養の範囲内で働きたいのであればパート薬剤師一択。
扶養の範囲内で働きたい薬剤師向けに、薬剤師パート扶養の範囲内OKの求人の探し方、扶養の範囲内でパート勤務を開始する前にするべき大事なこと、各年収金額の壁についてまとめました。
派遣薬剤師の勤務時間は派遣先と派遣元の契約によって決まりますので、1日の勤務日数や勤務時間はパート薬剤師同様に様々です。週40時間以内での契約となります。
残業時間が多いのは正社員薬剤師
正社員>パート薬剤師>派遣薬剤師
閉局時間まで残ることが多い正社員は残業も一番多くなります。
パート薬剤師や派遣薬剤師は、仕事が残っていても勤務時間が終わればそこで終了。
休みの取りやすさはパート薬剤師が一番
パート薬剤師≧正社員薬剤師
薬局にもよりますがパート薬剤師を優先させるところもあれば、正社員と同等の扱いの場合もあります。
異動・転勤の可能性があるのはほぼ正社員薬剤師
正社員>>パート
異動や転勤の可能性は圧倒的に正社員が高い。
パート薬剤師にも異動や転勤をお願いされることはありますが、正社員よりも可能性は極めて低いです。
派遣薬剤師は自社の社員ではありませんので異動や転勤はありません。
異動の話を断っても大丈夫です。
異動や転勤が心配な薬剤師向けの記事です。薬剤師の転勤・異動の頻度、薬剤師の主な異動理由、異動は断っても良いのかがわかります。ぜひご覧ください。
仕事内容が多いのは正社員薬剤師
正社員≧パート>派遣
薬局において、パート薬剤師も派遣薬剤師も正社員薬剤師も基本的な業務内容は同じです。処方せん監査、調剤、最終鑑査、服薬指導の患者さんに対する責任も全く変わりません。
但し、在庫管理やその他付随する業務については正社員の薬剤師が行う事が多いものの業務内容には基本的に差はありません。
パート薬剤師なら責任が無くて気楽という声がありますが、決してそのようなことはありません。正社員であろうが、パートであろうが、派遣であろうが、患者さんにとっては同じ『薬剤師』です。
安定性は圧倒的に正社員薬剤師が高い。次はパート薬剤師。
正社員>パート薬剤師>>派遣薬剤師
業績悪化で真っ先に切られるのは派遣薬剤師。その次がパート薬剤師です。
業績悪化でパート薬剤師の雇い止めが。
パート薬剤師はコロナ禍でつらい状況に立たされています。パート薬剤師が雇い止めに遭わないために今すべきことをまとめました。ぜひご覧ください。
薬局の業績悪化で派遣薬剤師切り。
派遣薬剤師のメリットとデメリットについて。派遣薬剤師の時給は3,000円から4,000円が相場。時給3,000円で1日8時間働けば24,000円。月に20日勤務するとして月給480,000円。年収で600万円弱。時給4,000円なら想定年収はなんと844万8000円!
安定性という意味では正社員薬剤師が最強です。
自由度は派遣薬剤師が圧倒的に高いがパート薬剤師も高め
派遣薬剤師>パート薬剤師>正社員薬剤師
総合的な自由度で比較すると派遣薬剤師が一番でしょう。数か月毎に職場が変わりますから、人間関係で悩むこともありません。
パート薬剤師は雇用契約次第。雇用契約を結んだあとにいろいろ条件を変更するのは難しいです。
正社員、パート、派遣のうち雇用形態をどう決めれば良いか
雇用形態の決め方
- おすすめの薬剤師像に当てはめてみる
- 自分が何を重視しているかを考えてみる
ここまで、さまざまな角度から正社員、パート、派遣を比較してみました。
まだどれにしたら良いのかがわかりづらいと思いますので、パート薬剤師、派遣薬剤師におすすめな薬剤師像を挙げてみたいと思います。
こんな薬剤師はパート薬剤師、派遣薬剤師がおすすめ
こんな薬剤師はパートがおすすめ
- 1日に働ける時間は6時間未満の薬剤師
- 特定の曜日に休みが欲しい薬剤師
- 週に5日間働くのは難しい薬剤師
- 扶養控除の範囲内で働きたい薬剤師
- 子育てと仕事を両立したい薬剤師
- 子供の送り迎え(幼稚園・保育園)のある薬剤師
- ブランク期間があるので、少しずつ仕事に慣れていきたい薬剤師
こんな薬剤師は派遣がおすすめ
- いろんな薬局で働きたい
- 人間関係で悩みたくない
- 知識も経験もあるのでどこでも働ける自信がある
- 短期間だけ働きたい
- 短期間で稼ぎたい
- 転勤族なので1か所に長く住めない
ざっくり分けるとこういう感じになります。
自分が重視しているものから雇用形態を考える
パート薬剤師、正社員薬剤師、派遣薬剤師を決めるにあたり、あなたは何を重視しますか?
早く帰ること?
勤務日数を少なくすること?
急に休めるしておくこと?
あなたに合う雇用形態は、今どういう求人が出ているかによって変わります。
例えば、週に4日しか働けないからという理由でパート薬剤師の求人だけを探しているとします。でもあなたの希望通りの求人が正社員にあったらどうでしょう。事実週休3日の正社員求人はあります。
急に休むことになったら申し訳ないからとパート薬剤師の求人だけを探していたら、急な休みでも大丈夫な正社員の求人は見つかりません。
正社員薬剤師の求人を探す、パート薬剤師の求人を探す、派遣で探すというように自分で雇用形態を決めてしまわず、どこの薬局のどの雇用形態だったら自分に一番合った働き方が可能かという視点で求人を探しましょう。
何を重視したいか、どういう働き方をしたいかが明確であればあるほど、理想の働き方に近づけます。
条件が明確になっている薬剤師がコンサルタントに相談すると、結構すんなりと理想の条件に合った薬局がみつかります。
薬局もいろいろですから、探せばあるものです。
A薬局のパート求人よりも、B薬局の正社員薬剤師の求人のほうが自分に合った働き方ができて、しかも年収が高いという事が良くあります。
コンサルタントに要望を伝え、希望条件に沿った(合わせてくれる)薬局の求人を紹介してもらうと良いでしょう。
正社員はもちろんパートも派遣も扱っている薬剤師求人サイト
おまけ。
独身男性でパート薬剤師や派遣薬剤師をしていた人が正社員の面接を受けに来たとします。
こちらとしては、どうして今まで正社員ではなかったのですかと聞きます。
古い考え方なのかもしれませんが、男性薬剤師は正社員で頑張ることをおすすめします。
男性の薬剤師が正社員ではなく派遣薬剤師として働いている理由。実家の薬局を継ぐため、短期間でお金を貯めたい、人間関係の問題、独立して開局するなどの理由があるそうです。
夫が転勤族なので今後が不安なパート薬剤師向けに、パート薬剤師の有給休暇、産休、出産育児一時金、出産手当金、育児休業制度、育児休業給付金(育休手当)、退職金、福利厚生についてまとめました。
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