
転職前に有給を使い切れるか不安です。うまく伝えられる自信もなくて、損をしないか心配……。
忙しい薬局ほど、有給の話題は切り出しにくいものです。けれど実は、退職時でも年次有給休暇はしっかり使える権利。私は管理薬剤師として現場と本部の間に入り、数え切れないほどの退職・有給調整を見てきました。要点を押さえれば、角を立てずにきちんと消化できます。
ここでは、退職時に有給を使い切る考え方と具体的な段取り、うまく進まない時の選択肢までを、私の現場経験ベースで整理します。読み終える頃には、伝えるべき順番が腹落ちし、落ち着いて一歩を踏み出せるはずです。
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全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
pharma_di(ファマディー)
【私が薬剤師採用のために連絡を取っている≫おすすめの薬剤師転職サイト】
面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。 私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。 ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。 このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
退職時に残っている有給は原則すべて消化可能です。早めのスケジュール設計と、退職日・最終出勤日の組み立て方を知れば、円満に使い切れます。



私は管理薬剤師歴25年。面接は500件以上、退職調整や引き継ぎも何度も経験しました。現場で通った段取りだけをお伝えします。
退職時でも有給は全て使える理由と押さえどころ
転職による退職でも、有給は日数分すべて申請できます。やめる前の最終盤でも取得は可能で、法律上も労働者の権利として守られています。ためらわず、正しく段取りしましょう。


ポイント:「有給は使えますか?」ではなく「この日程で取得します」と、希望時季と日数を明確に伝えるのがコツです。会社都合の時季変更が入っても、退職日を越える調整はできません。
一部の小規模薬局では制度理解が不十分な例もあります。私は個人薬局退職時に有給を認められなかった経験があり、翌日引っ越し、週明けに新天地へ出社しました。こうしたケースは例外で、基本は使えるのが前提です。








よくある2つのスケジュールパターンと注意点
有給を取り切る設計は、大きく「退職日先決」か「最終出勤日先決」。どちらでも消化は可能ですが、薬剤師の人員状況や給与締め日との兼ね合いで最適解が変わります。


用語整理:退職日は在籍の最終日、保険もこの日まで。最終出勤日は最後に出社する日で、ここから退職日までを有給でつなぐのが基本です。
パターン1|退職日先決:退職日を先に決め、残日数で最終出勤日を割り出す
ポイント:次の入社日が固い場合に選ぶ形です。最終出勤日から退職日まで連続で有給を充てます。人員不足の店だと「出てほしい」と言われがちなので、引き継ぎ計画と代替案を同時に提示しましょう。
面談では「有給残は◯日、最終出勤日は◯/◯、退職日は◯/◯を提案します」と具体に。動きが止まりにくく、社内調整も進みやすくなります。
パターン2|最終出勤日先決:店都合に合わせて出社最終日を決め、残りで退職日を確定
ポイント:異動や補充のタイミングに合わせやすく、現場と衝突しにくい設計です。給与締め日や保険料の扱いに社内ルールがある会社もあるため、就業規則を早めに確認しておくと安心です。
いずれの方法でも、「有給を使い切る」「退職直後にスムーズ入社」をゴールに、逆算で組み立てれば失敗しません。
関連:退職までの流れや準備物は下記で要点だけ確認できます。詳細はリンク先でチェックしてください。




有給を取り切るための段取りと交渉のコツ
理想は「有給を100%消化し、退職後すぐ新しい職場へ」。そのために、在職中から静かに準備を始めましょう。焦らなければ選択肢は広がります。


まずやること:残日数の把握、在職中に転職活動、内定確保(入社日は幅を持たせる)、早めの退職意思表示、退職日に余裕をもたせた計画。この5点で、有給消化の成功率が一気に上がります。
残日数を正確に把握し、逆算で計画する
ポイント:1日と20日では戦略が別物です。多いほど「最終出勤を早めに」「退職日を後ろへ」で調整。人事や勤怠システムで早めに確認し、証跡も残しておきましょう。
残が少なければ調整は容易。多い場合は、店と本部の両方にスケジュール案を出し、合意形成を進めるのが現実的です。
転職活動は在職中に進め、入社日に余白を持たせる
ポイント:最終出勤以降に探すと、条件妥協や空白期間が伸びがちです。内定段階では「◯月下旬〜翌月上旬で調整希望」と幅を伝えておくと、有給の取り切りに融通が利きます。
内定連絡後に退職申し出、が基本の順番。これだけで社内外の調整がぐっと滑らかになります。
退職意思は早めに伝え、引き継ぎ計画とセットで相談する
ポイント:少なくとも3か月前には相談開始。単なる願望ではなく、引き継ぎリスト、代替勤務案、最終出勤候補日の3点を持って臨むと、現場も本部も動きやすくなります。
入社先には「現職の引き継ぎを丁寧に行いたい」と伝えるのが最善。好印象のまま入社日調整ができます。
難航時の備え:退職日を後ろへ、買取相談、専門窓口の活用
ポイント:有給が20日以上残る時は、退職日を1か月後ろへずらす提案が現実的。どうしても消化が難しい時は、例外扱いの買取相談や、労働基準監督署への相談という選択肢もあります。


まずは管理薬剤師で難しい場合、人事部へ。話が通らない時は、記録を残しつつ外部窓口に相談しましょう。
補足:有給期間中に転職活動をするのは問題ありませんが、次の会社での勤務開始は就業規則違反になりかねません。ここは線を引いておきましょう。
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Q&A|退職時の有給に関するよくある質問
実際の相談で多い疑問を、要点だけまとめました。迷った時は、まずここを確認してください。
Q1: 退職直前でも有給は取れますか?
はい、取れます。会社の都合で時季変更はあっても、退職日を越える変更はできません。申請時は期間を明確に示しましょう。
Q2: 人手不足を理由に断られたら?
代替案とセットで再提案が有効です。引き継ぎ計画、応援要請案、最終出勤日の前倒しなど、現場が動ける材料を用意しましょう。
Q3: 有給が20日以上残っています。全部使えますか?
使えます。退職日を後ろへずらす設計が現実的。どうしても難しい時は、例外扱いの買取相談も検討を。
Q4: 有給期間中に転職活動はしていい?
問題ありません。ただし、次の会社で働き始めるのは避けましょう。就業規則違反になる恐れがあります。
Q5: 退職の伝え方はどうする?
早めに、計画とセットで。少なくとも3か月前には、引き継ぎリストと最終出勤候補日を持って上司へ相談しましょう。
Q6: 退職日と最終出勤日の違いは?
退職日は在籍の最終日、最終出勤日は最後の出社日。基本は最終出勤日から退職日までを有給でつなぎます。
Q7: 給与締め日や保険の扱いは?
会社ごとのルールを確認。締め日固定や退職日は月後半推奨など、内規がある場合があります。早めに人事へ確認しましょう。
Q8: 店長に言いづらい時は誰に相談?
人事部・労務へ。現場で止まる時は本部にエスカレーション。記録を残し、冷静に進めます。
Q9: 退職を撤回してもよい?
状況次第。後任手配や引き継ぎ状況で難しいことも。撤回前に十分検討し、会社と合意を。
Q10: 交渉が苦手。代わりに進めてくれる人は?
薬剤師専門の転職エージェントが心強い味方です。入社日調整や有給消化の相談まで、具体的にサポートしてくれます。
まとめ|損せず円満に退職するための次の一歩
- 退職時でも有給は全日数使える。申請は時季と日数を明確に。
- 設計は「退職日先決」か「最終出勤日先決」。どちらでも消化可能。
- 残日数の把握、在職中の転職活動、早めの意思表示で成功率が上がる。
- 難航時は退職日後ろ倒し、買取相談、人事・監督署の活用で打開。
- 交渉が不安なら、薬剤師転職サイトでプロの伴走を得る。
結論はシンプルです。年次有給休暇は労働者の権利。退職のタイミングでも堂々と使えます。大切なのは、残日数の把握と逆算の段取り、そして「最終出勤」「退職日」を軸にした伝え方。早めに準備し、具体案を持って相談すれば、現場との摩擦は小さく、有給を取り切れます。
想像してみてください。最終出勤日の翌朝、目覚ましをかけずに起きて、引っ越しや各種手続き、少し遅めの昼食。心に余白ができると、新しい職場の立ち上がりも違ってきます。一方で、準備不足のまま突っ走ると、引き継ぎも有給も中途半端になりがち。もったいない時間が増えてしまいます。
今の不安は、段取りひとつで軽くなります。ひとりで抱え込まず、薬剤師転職サイトに登録して、日程の組み方や伝え方の型を一緒に作りましょう。私も現場で、プロの伴走がある方が円満退職率が高いと何度も感じてきました。次の職場で良いスタートを切るために、今日、残日数の確認から始めてみませんか。



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