[char no=”10″ char=”ppguru”]子育てで時短勤務をしている正社員薬剤師
時短勤務をしているのですが、他の社員から疎まれているようで。
確かに早く帰るので申し訳ないとは思うのですが、私も育児があるので最後までいられません。
他のスタッフとの雰囲気が険悪な感じです。どうしたらよいでしょうか。
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育児のための短時間勤務制度は正社員が使える権利です。時短勤務を使う権利があるなら使うべきです。
育児のために早く帰らざるを得ないのは仕方のないこと。保育園にお迎えに行ったり、夕食を作ったりと仕事から離れても忙しいことに変わりは無いでしょう。
そんな時短勤務のあなたは、他のスタッフから嫌味を言われるのではないかと不安に思ってはいませんか?
また、時短勤務制度をちゃんと使えるのかという不安を持っている方もいるのではないでしょうか。
実は、「子供がいるからって早く帰れてうらやましい」、「残された方は忙しくて大変」と思っている正社員薬剤師がいるのも事実です。
[char no=”8″ char=”pharma”]今回は時短勤務を使う際の注意点と、時短勤務の薬剤師と他の薬剤師との人間関係が悪化しないようにする方法を解説します。[/char]
本記事の内容
この記事では次のことがわかります。
[cc id=13654 title=”自己紹介”]
時短勤務の薬剤師と他の薬剤師の関係を悪化させないためには、お互い助け合うという風土を作ることが重要。時短勤務の方は、『時短だから帰るのは当然』という態度を出さないことも必要です。
短時間勤務制度とは育児等のために所定労働時間を短縮できる制度
まずは時短勤務(短時間勤務制度)について理解しておきましょう。
理解をすることが無駄な人間関係の悪化を防ぐためにも必要だからです。
短時間勤務制度(所定労働時間の短縮措置)とは
- 事業主は、3歳に満たない子を養育する従業員について、従業員が希望すれば利用できる、短時間勤務制度を設けなければなりません。
- 短時間勤務制度は、就業規則に規定されるなど、制度化された状態になっていることが必要であり、運用で行われているだけでは不十分です。
- 短時間勤務制度は、1日の労働時間を原則として6時間(5時間45分から6時間まで)とする措置を含むものとしなければなりません。
厚生労働省ホームページより抜粋
育児・介護休業法により上記の短時間勤務制度を設けることが義務付けられています。
法律では「3歳に満たない子」となっていますが、それより長い制度を就業規則等で設けることは可能です。
実際、薬局によっては「3歳になるまで」ではなく、「小学校入学するまで」や「小学校3年修了まで」時短勤務可能といった独自の制度を設けています。
制度の充実は仕事と育児を両立させるうえで必要なのは間違いありません。
薬局ごとの短時間勤務制度の違いはこちらをご覧ください。
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パート薬剤師や派遣薬剤師も要件を満たせば時短勤務制度を利用できます。
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時短勤務の薬剤師の年収は時短した分だけ減額される
時短勤務者の年収は勤務時間に応じて減額されます。例えば1日6時間勤務の時短薬剤師の年収は、8時間勤務した場合の3/4の額となります。
1日6時間にまで勤務時間を短くできる制度ですから、6時間にしなくても大丈夫です。
仮に1日の勤務時間を1時間だけ減らして7時間勤務とすれば、年収は通常の7/8の額となりますので年収の減少幅は小さくなります。
時短勤務制度は転職直後には使えない
転職直後には短時間勤務制度は利用できません。
通常、時短勤務制度を利用するには、入社して1年以上経過していることが必要です。
時短勤務に該当する小さなお子さんがいたとしても、転職直後には時短勤務制度を利用できません。
入社して1年経つまでは我慢しましょう。
時短勤務薬剤師のよくある悩みごと
時短勤務の薬剤師によくある悩みは、時短なのに帰れないことと、時短ではない薬剤師から嫌味を言われること。
これではせっかくの制度の意味がありませんね。
時短なのに帰れない
時短勤務なのに帰れない。
これは時短勤務の薬剤師にとって切実な悩みです。
時短なのに帰れないという問題は、ちょうど帰る時間に混雑してしまう薬局で多く起こります。
患者さんがたくさんいるから帰れないと遠慮しているのでしょうか。
それとも帰らないで手伝ってという指示が出されてしまうのでしょうか。
時短ではない薬剤師から嫌味を言われる
時短の人が帰った後は少ない人数で業務を行わなくてはいけないので、どうしても残った薬剤師の業務負担が大きくなります。
残業が増えてしまう原因の一つですね。
長時間労働の不満が溜まってしまい、その矛先が時短の薬剤師に向いてしまうことがあります。
これだけは避けなければなりません。
時短勤務の薬剤師と他の薬剤師の関係を悪化させない方法
お互い理解を深めて、助け合うという風土を作っていきましょう。
そのためにはいくつかの方法があります。
時短勤務の薬剤師と他の薬剤師の関係を悪化させない方法
- 短時間勤務制度利用の意義、決まっている事(ルール)を明確にしておく
- 時短勤務利用者に育児の大変さを話してもらう
- 時短勤務=2時間早く帰るではない
- 全体の仕事量を減らす
- 先を見据えた人材採用を行う
- 薬剤師の場合はパートや派遣を利用
短時間勤務制度利用の意義、決まっている事(ルール)を明確にしておく
短時間勤務制度について薬局責任者が理解しているだけではダメです。利用するスタッフはもちろん、利用できない(しない)スタッフにもしっかり説明しておくことが必要です。
時短の人は勤務終了時間になったら帰る。
このように管理薬剤師が決めて、スタッフ全員に周知することが必要です。
そうすれば遠慮なく時間になったら帰れるでしょう。
今は時短勤務でないスタッフも、いずれは自分が利用することになるかもしれません。お互い様という事をわかってもらいましょう。
時短勤務利用者に育児の大変さを話してもらう
子供がいない人にとって、育児の大変さを理解しづらいのは仕方のないこと。
ここは短時間勤務制度利用者に、早く帰れて助かっていることをスタッフに話してもらいましょう。
さらにお互いの理解が深まるはずです。
これから結婚や育児をしていくであろう未婚の薬剤師(もちろん男性も)にとって、ロールモデルになってもらえるのが理想ですね。
時短勤務=2時間早く帰るではない
勘違いしている人が多いのですが、時短勤務=2時間早く帰れる制度ではありません。
短時間勤務制度は1日の労働時間を6時間にまで短縮できるというものです。
2時間遅く出勤するでも良いし、1時間遅く出勤して1時間早く帰るシフトでも問題ありません。
保育園等の送迎で難しいかもしれませんが、薬局の開局時間との兼ね合いもあるでしょう。管理薬剤師は、時短制度利用の薬剤師と勤務時間をずらせないか相談してみましょう。
また、時短勤務利用の薬剤師は、ある程度融通を利かせてくれると薬局全体が大変助かります。週に1回だけでも遅くまで残る日を作るなど、提案してみましょう。きっと喜んでくれるはずです。
薬局全体の仕事量を減らす
無駄な業務はないかと常日頃見直すことによって、残った薬剤師への業務の集中を防ぎます。仕事を全て残業してまで終わらせるのではなく、明日へ回せるものはやらないという選択も必要です。
薬局全体の仕事量を減らすには5S活動が大変効果を発揮します。
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先を見据えた人材採用を行う
結婚・出産のタイミングまではさすがに見通すことは誰もできませんが、同じ年代の人ばかり採用しないなど、ある程度工夫が必要です。
薬剤師の場合はパートや派遣を利用
派遣薬剤師であれば、薬剤師が復帰するまでの人が足りない期間だけ働いてもらえます。また午後から働けるパート薬剤師を雇うなどして人材不足を補うことが必要でしょう。
短時間勤務制度の利用者が増えて困ったこと
[char no=”14″ char=”NEWq”]時短の薬剤師ばかりだから、その分の仕事が全部私に回ってきて残業が毎月50時間を超えています。私も早く帰りたいと思っているのですがどうにかならないのでしょうか?[/char]
[char no=”6″ char=”t”]夕方混雑するから、時短の人が帰った後は大変です。[/char]
短時間勤務制度の利用者が増えている薬局では以下の事が起きています。
短時間勤務制度の利用者が増えたら薬局起きたこと
- 時短の職員ばかりになった
- 夕方の時間帯に人が足りない
時短の薬剤師ばかりになってしまった
時短勤務希望者が増えてしまい、閉局まで働ける常勤の薬剤師がいなくなってしまった。
これは珍しいことではありません。
解決策は、他薬局からの異動や支援で不足分を補うことです。
ただ、最低でも数年はこの状況が続くでしょうから抜本的な対策が必要です。その方に2人目のお子さんが生まれたら、それだけ時短勤務の期間が延びるからです。
エリア全体で必要な薬剤師の人数の見直しが必要です。
時短勤務の薬剤師と独身薬剤師との間に摩擦が生じた
子供がいるから早く帰れる女性薬剤師と、結婚していない女性薬剤師との間に摩擦が生じてしまう。
これもよくある話です。言葉には出さなくても、時短勤務の薬剤師に対して、ムカついていたりウザいと思っている薬剤師もいます。
残った仕事が全て独身の女性薬剤師の方へ回されてしまった結果、長時間労働になってしまうのが不満の原因でしょう。
これを解決するには薬局全体の仕事量を減らすとともに、適切な人員補充も必要です。
そしてなにより、お互いの相互理解と、時短勤務制度のスタッフ全員の理解が重要。
また、時短制度を利用する薬剤師は、時短だから帰るのは当然という態度をとらないことも大切です。
フルタイムや午後から働けるパート薬剤師は重宝される
午後から最後まで働いてくれる薬剤師はうちの薬局でも欲しいです。
でもなかなかそういう薬剤師がいないのです。
午後から閉局まで働けるパート薬剤師は好条件で迎え入れてくれることは確実です。
もし転職直後に時短勤務制度が利用できずにがっかりしているなら、パート薬剤師として働くという手段はどうでしょうか。
パート薬剤師として働く場合こそ薬剤師転職サイトの利用がオススメです。
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転職活動中の女性薬剤師は時短勤務制度の理解が進んでいる薬局へ
これから転職をする女性の薬剤師は時短勤務制度の理解が進んでいる薬局へ転職するのがオススメです。
会社全体に育児に対する理解があれば、このような問題が起こる可能性が低いからです。これなら時短勤務を利用しても余計な心配や遠慮は不要です。
育休・短時間制度の充実度だけでなく、社員全体へどのように理解を浸透させているかという姿勢もよく見ましょう。
薬剤師の時短勤務 Q&A
Q1: 時短勤務の薬剤師の年収はどのくらい減りますか?
時短勤務の薬剤師の年収は、勤務時間に応じて減額されます。例えば、1日6時間勤務の場合は8時間勤務の3/4の年収になります。
Q2: 転職直後に時短勤務は利用できますか?
転職直後には短時間勤務制度を利用できません。通常、入社して1年以上経過していることが必要です。
Q3: 時短勤務の薬剤師のよくある悩みは何ですか?
時短勤務の薬剤師の悩みには、時短なのに帰れないことや、他の薬剤師から嫌味を言われることが挙げられます。
Q4: 時短勤務の薬剤師と他の薬剤師の関係を悪化させない方法は?
短時間勤務制度の意義を明確にし、育児の大変さを共有することや、業務の見直しを行うことが効果的です。
Q5: 時短勤務制度の利用者が増えて困ったことはありますか?
時短勤務者が増えると、残った薬剤師の業務負担が増加し、人間関係が悪化することがあります。適切な人材採用や業務の効率化が必要です。
【薬剤師の時短勤務】年収は?転職してすぐ使える?困り事と注意点(まとめ)
時短勤務の薬剤師の困りごとと注意点まとめ
- 時短勤務の薬剤師の年収は、減らした勤務時間の分だけ減額される
- 転職直後は時短勤務は使えない。使えるのは入社して1年経ってから
- 時短勤務と通常勤務の薬剤師間で摩擦が起きないよう、制度の理解、助け合いの風土を作るのが大切
- 時短だから帰って当然という態度はとらないこと
時短勤務制度を上手に利用して、育児と仕事を両立させていきましょう。
これから転職する薬剤師は育児に対する理解のある職場がオススメです。薬剤師転職サイトならどの職場が育児に理解があるかを知っています。
転職先探しは薬剤師転職サイトを利用しましょう。
≫ママ薬剤師におすすめの薬剤師転職サイト
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