

休みが取れないことに不満を感じている薬剤師
「どうして私はこんなに休みが少ないの?」
「同じ会社なのに、あの人はもっと休めていてズルい…」
そんなふうに感じたことはありませんか?
職場のシフトや休日日数にモヤモヤしている方は少なくありません。
薬剤師という仕事は責任も大きく、休みづらい雰囲気がある現場も多く存在します。
特に「休みたいけど休めない」「有給があっても取れない」「休日に電話当番がある」など、見えない負担が積み重なりやすいのが現実です。
あなたも、心から休めていない薬剤師のひとりではありませんか?
実は、薬剤師の休日日数は「就業形態」や「シフト運用の違い」によって大きく差が出ます。
特に年間休日数が120日を下回っている場合は、業界平均よりも休みが少ないといえます。
この問題を見過ごして転職してしまうと、また「休めない職場」に悩むことになりかねません。
そこで本記事では、薬剤師の休日日数に関する仕組みや、休みの多い・少ない職場の違い、転職前に見るべきポイントまで徹底解説します。
本記事の内容
この記事では次のことがわかります。
この記事を読めば、自分の職場が業界標準より「休みが少ない」のかを見極められるようになります。
また、転職時に「休める職場」を見抜く視点も得られるため、休みを重視した働き方を実現したい薬剤師にとって必見です。

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全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。
管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
【私が薬剤師採用のために連絡を取っている≫おすすめの薬剤師転職サイト】
面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。
私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。
ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。
このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
薬剤師の休みが多いかどうかの基準は「年間休日120日以上かどうか」です(有給除く)。
この数字を下回っている場合は、休みが少ないと考えられます。
シフトや変形労働制の仕組み次第で、同じ会社でも配属先によって休みの取りやすさが変わることを、まずは知っておきましょう。
薬局が忙しすぎて休みが取れずに困っている薬剤師はこちらもご覧ください。
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薬剤師って休みは多い?少ない?
薬剤師の労働環境は「休みが多い」と言われることもありますが、実際には職場によって大きな差があります。
この章では、薬剤師の年間休日の実態や、休みの多さ・少なさを判断する基準について詳しく解説します。
年間休日120日がひとつの目安
薬剤師の休みが「多いか少ないか」を見極める基準として、年間休日120日がよく使われます。
これは国の一般企業平均と比較しても妥当な水準であり、年間120日以上あれば比較的休みが多い職場といえるでしょう。
一方、120日以下の職場は「休みが少ない」と判断されがちです。
同じ企業でも配属先によって違う
驚くかもしれませんが、同じ企業内でも薬剤師の休日日数が異なるケースは珍しくありません。
これは、薬局の開局時間や定休日、地域の医療ニーズによって、必要な出勤回数が変わるためです。
たとえば、日曜定休の薬局と年中無休のドラッグストアでは、シフトの設計自体が異なります。
出勤日数と労働時間のトリック
企業の多くは「変形労働時間制」を採用しており、出勤日数でなく労働時間でシフトを管理しています。
この制度のもとでは、半日勤務2回で1日換算されるため、実際の出勤回数が多くても労働時間上は“平等”とされます。
しかし体感としては「休んだ気がしない」と感じる薬剤師も多く、制度と実感のズレがストレスにつながります。
各社WEBサイトより『休日』について抜粋してみました。
- アイン薬局:当社規定の1ヶ月変形労働時間制による取得
- 日本調剤:(週休2日、祝日、年末年始)+夏季休暇2日+有給休暇(初年度10日、うち5日取得必須)
- さくら薬局:(日曜祝日(相当日数)、年間週休48日、夏期休日5日、年末年始休日4日、創立記念日1日)
- そうごう薬局:4週8休+祝日+夏期休暇(3日)+年末年始休暇(5日)
- クオール薬局:当社規定による1ヶ月単位の変形労働時間制(週平均:週40時間シフト制)
- ファーマライズ薬局:変形休日制(昨年実績120日)週40時間(1ヶ月変形労働制)
- イオン薬局:年間休日125~120日(年間休日のうち20日間は長期休日として取得)
- ユニスマイル薬局:実働週40時間の変形労働時間制、原則として週休2日制、年末年始4日、夏季2日
それぞれざっと計算してみたところ、どの会社でも、おおむね年間120日程度の休日となりました。

じゃあ、どの薬剤師も同じ日数休んでいるんでしょうか?

そうとも言い切れません。
変形労働制を採用している会社は出勤日数ではなく、労働時間で管理しているからです。
1か月の労働時間で管理している薬局では、2回の半日勤務でも8時間と計算されます。
出勤日数はもっと多くなるでしょう。
ちなみにイオン薬局だけは具体的な年間休日数を記載していますが、その他の会社では記載していません。
それは変形労働制を採用しているからです。
変形労働制とは、全社員の勤務時間が同じになるように定めること。
出勤日数を同じにしているわけではありません。
1か月単位での変形労働制とは、1か月以内の一定期間を平均し、1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えない範囲内において、特定の日又は週に法定労働時間を超えて労働させることができるという制度です。
週40時間の勤務が基本ではあるものの、週によっては35時間勤務であったり、45時間勤務であったりと変則的な勤務シフトとなります。
そのため、1か月の勤務時間は同じであっても出勤回数に差が出るのです。
変形労働制が採用されているのは半日だけ開局する薬局があるなどの理由から。
イオン薬局はほぼ24時間営業ですから、変形労働制を採用していないのでしょう。
同じ会社でも薬剤師によって出勤日数が異なるのはこのためです。
週休2日制・完全週休2日制・4週8休の違い
薬剤師の求人票や勤務条件を見ると、よく出てくるのが「週休2日制」「完全週休2日制」「4週8休」といった用語です。
一見似たように見えますが、それぞれの意味は大きく異なります。違いを正しく理解しておかないと、「思っていたより休みが少ない…」というミスマッチにつながりかねません。
週休2日制とは?
「週休2日制」とは、月に1回以上週に2日の休みがある制度を指します。
つまり、毎週2日休めるわけではなく、他の週は週1日しか休みがない場合もあります。
求人情報に「週休2日制」とだけ書かれている場合は、週1日休みの週が存在する可能性があるため注意が必要です。
完全週休2日制とは?
「完全週休2日制」は、すべての週で必ず2日間の休みがある勤務形態です。
ただし、休みの取り方にはバリエーションがあり、必ずしも土日休みとは限りません。
- 毎週土日が休み(完全な連休)
- 毎週日曜+水曜など固定制
- 毎週日曜+他の平日(シフト制)
求人票で「完全」と書かれているかどうかは、見逃してはいけない重要なポイントです。
4週8休とは?
「4週8休」は、4週間(28日間)で8日間の休みがある制度です。
一見「週休2日」と同じに見えますが、週単位ではなく月単位での管理になるため、1週間に1日しか休めない週もあれば、3日休める週もあります。
この制度は、年中無休のドラッグストアや病院勤務に多く見られます。
休みが多い薬剤師の職場の特徴
「休みがしっかり取れる薬剤師になりたい」
そう願うなら、まずはどんな職場が「休みの多い環境」なのかを知る必要があります。
この章では、年間休日が確保されやすく、有給も取りやすい職場の共通点をご紹介します。
週2日の連休がある
まず注目すべきはシフトの組み方です。
毎週2日間の休みがあり、特に土日や日+平日の連休が確保されている職場は、休みが多いと感じやすくなります。
週休2日が安定して取れる職場は、それだけ人員に余裕がある証拠でもあります。
半日出勤がない or 少ない
「午前だけ」「午後だけ」などの半日出勤が多いと、出勤日数は増えることになります。
その点、フルタイム勤務のみで構成されたシフトの職場は、出勤回数が少なくなり、まとまった休みが得やすい傾向にあります。
有給休暇が取りやすい
シフトに柔軟性があり、薬剤師の数が十分に確保されている職場では、有給休暇の取得率も高くなります。
とくにヘルプ要員が常駐している調剤薬局や法人経営の店舗では、有給の申請に気を遣わずに済む環境が整っていることが多いです。
休みが少ない薬剤師の職場の特徴
反対に、休みが取りにくい職場にはいくつかの共通点があります。
求人票や見学の際にこのポイントを見落としてしまうと、転職後に「また休めない職場だった…」と後悔することになりかねません。
半日出勤が多い
午前・午後のみの勤務が複数あるシフトでは、1日分の労働時間が足りないため、出勤回数を増やして調整されます。
結果的に、週に5.5日〜6日出勤という状況になり、体感としてはほとんど休みがないように感じてしまうのです。
1人薬剤師の体制
薬剤師が常時1人だけ配置されている職場では、休みを取りづらいのが現実です。
自分がいなければ業務が回らないため、体調不良や私用でも気軽に休めないと感じる薬剤師が非常に多くいます。
有給取得の雰囲気がない
法的には付与されている有給休暇も、「取れる空気じゃない」「代わりがいない」という理由で使えないケースも。
とくに、地域支援体制加算を算定している薬局では人員配置の関係上、休暇取得の自由度が著しく低下することがあります。
Q&A|薬剤師の休みに関するよくある質問
薬剤師の働き方は、職場ごとに大きく異なります。
ここでは、薬剤師の「休み」に関してよく寄せられる疑問にお答えします。これから転職を考えている方や、自身の職場環境に悩みを抱えている方は、ぜひ参考にしてください。
Q1:薬剤師の年間休日は何日以上あれば多いといえますか?
年間120日以上が業界の標準ラインとされます。これを下回る場合は休みが少ない職場である可能性が高く、注意が必要です。
Q2:週休2日制と完全週休2日制の違いは?
週休2日制は「月に1回以上、週に2日休みがある制度」、完全週休2日制は「毎週必ず2日休みがある制度」です。求人票での表記に注意しましょう。
Q3:4週8休制は週休2日制と同じですか?
似ているようで異なります。4週8休は「4週間で8日休み」のため、週に1日しか休めない週もあります。勤務サイクルを事前に確認しましょう。
Q4:同じ会社の薬剤師なのに、休日日数が違うのはなぜ?
シフト設計や店舗の開局日数、地域医療の体制によって配属先で大きく異なるためです。とくに年中無休の店舗は出勤回数が増える傾向にあります。
Q5:半日勤務があると出勤日数が増えるのですか?
はい。半日勤務2回=1日勤務扱いとなるため、労働時間は同じでも出勤回数が多くなります。結果的に「休んだ気がしない」と感じやすくなります。
Q6:有給休暇が取りにくい薬局の特徴は?
1人薬剤師体制や人員不足の職場では、代替要員がいないため取得しづらい傾向にあります。地域支援体制加算を算定している薬局も要注意です。
Q7:休みが多い薬剤師の職場はどんなところ?
週2日の連休が安定して取得でき、半日勤務が少なく、有給が取りやすい環境が整った職場です。法人経営の薬局や薬剤師数に余裕がある店舗が該当します。
Q8:求人票で休日日数が曖昧なとき、どう確認すればいい?
面接や事前見学の際に、年間休日の実数と、半日勤務の扱い(2回で1日?)を確認してください。シフトの実例を見せてもらうのが確実です。
Q9:薬局で週休3日勤務は可能ですか?
一部の調剤薬局や企業薬剤師では、正社員でも週休3日制を導入している職場があります。条件は限られますが、ワークライフバランス重視の転職先として人気です。
Q10:休みを重視して転職するのは甘えですか?
まったく甘えではありません。心身の健康を守ることは、長く薬剤師として働くうえで非常に重要です。「よく休める職場」は、結果的に定着率も高くなります。
薬剤師の休みは年間休日何日以上だと多いと言えるのか(まとめ)
- 薬剤師の「休みが多いかどうか」は年間休日120日が判断基準
- 「週休2日制」「完全週休2日制」「4週8休」には明確な違いがある
- 同じ会社でも配属先の店舗によって休日日数が異なることがある
- 半日勤務が多い職場は出勤回数が増え、実質的な休みが少なくなる
- 1人薬剤師体制や人員不足の職場では、有給休暇の取得が困難
- 求人票ではわからない「実際のシフト運用」や「制度運用」を確認すべき
- 有給を取得しやすく、週休3日制度を採用する職場も一部に存在
- 休める職場を選ぶことは、薬剤師として長く働き続けるための重要な視点
薬剤師として働くうえで、「どれだけ休めるか」は非常に大切な要素です。
本記事で紹介したとおり、年間休日が120日以上かどうかが、ひとつの明確な基準となります。
また、「週休2日制」や「4週8休制」など、求人票に記載される用語は一見わかりづらく、実態とのギャップを見抜くことが非常に重要です。
特に、半日勤務や1人薬剤師体制などは、出勤回数が増えたり、有給が取りづらくなる要因になります。
見落としがちな「変形労働時間制」や「地域支援体制加算」などの制度も、休暇取得に大きな影響を与えるため、転職前にはシフトの実例まで確認することが欠かせません。
「休みやすい環境で働く」という選択肢は、キャリアの継続と生活の安定、そして心の健康を守る大切な視点です。
ある女性薬剤師は、いつもシフト表を見るたびにため息をついていました。
週6日の出勤。午前だけの勤務も「出勤扱い」。有給は「代わりがいないから無理」と言われ続け、気づけば数年間、一度も休んでいなかったのです。
あるとき、「年間休日120日以上が標準」という言葉を耳にし、自分の職場がそれを大きく下回っていることに気づきました。
そこで彼女は勇気を出し、「休みの取れる職場」を基準に転職活動を始めたのです。
いま彼女は、毎週2日しっかり休み、有給も自由に取得できる職場で働いています。
「休むことに罪悪感がないって、こんなに心が軽くなるんだ」と語ってくれました。
休みが取れることで、笑顔が戻り、仕事のやる気も変わったのです。
あなたも、休めない日々に慣れてしまっていませんか?
その「当たり前」を見直せば、あなたの働き方はもっと自由に、もっと健やかになります。
まずは、「休める職場」を探してみるところから始めてみましょう。
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年間休日120日以上が標準的な日数です。
転職で狙うなら年間休日は最低でも120日以上を目指しましょう。
但し、「半日休み」×2回=1日 とカウントされていることもありますので十分確認が必要です。
休みが多いかどうかは、これから転職をしようとする薬剤師にとって最重要ポイントです。
- 休みが多いか少ないかの目安は年間休日120日
- 転職先として決定する前には実際のシフト運用を見せてもらう
- 半日休み2回で1日とカウントされてしまうと出勤日数が多くなってしまうで要注意
- 最終的に薬剤師の休みが多いかどうかは、シフトの組み方と薬剤師の余裕度によって決まる
開業医の薬局で薬剤師が1~2名の小型薬局は休みが少なく、逆に、大型薬局で薬剤師が5~6名以上いれば1日休みのところが多い傾向にあります。
同じ会社であっても、配属先によって出勤日数が変わる。
このことをよく覚えておきましょう。
薬局勤務の多くの薬剤師は休みが取れないという悩みを抱えています。
中には週休3日の薬局もあります。
転職先の選択肢としていかがでしょうか。
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