
このページにたどり着いた方は、おそらく頭に「転職」という2文字が浮かんでいる薬剤師だと思います。
職場で辛いことがあったのでしょう。
現状に不満を感じているのでしょう。
もう薬剤師を辞めたい!と考えている薬剤師もいるのではないでしょうか。
自分も薬剤師であり、転職を2回経験しています。最初の1回は失敗しました。
本当に転職したほうが良いのか。それともしない方が良いのか。
一緒に考えていきませんか?
転職すべきかどうか迷っているときの考え方
- 自分の現状の職場への不満を整理する
- 転職することでその不満が解消されるのか(その可能性)について考える
- 転職するメリットとデメリットを理解する
- その上で判断するが同時に理想の職場があるのかどうか探し始める
まずはじめに、今の職場での不満は何なのか。何が問題で転職を考えたのかを明確にしてみます。
薬剤師が転職理由に挙げる転職前の職場での不満
- 人間関係
- いじめがある
- 上司と合わない
- スタッフ間でのコミニュケーションが希薄
- お局様がいて・・・
- 上司に相談しても解決されない又は無視される
- 仕事が円滑に進まず患者さんに迷惑をかけている
- 労働環境
- 残業が多すぎる
- 長時間労働が常態化している
- 休日出勤が多すぎる。
- 休日出勤しても振替休日が取得できない。
- サービス残業が多い(残業時間に上限があるなど)
- 薬剤師が常に不足している
- 休憩時間が十分とれていない
- 業務分担が不公平(人によって仕事量に差がありすぎる)
- 有給休暇の申請なんてできる雰囲気ではない
- 有給休暇の取得率はほぼゼロ(病気になった時しか休めない)
- 仕事が終わっても帰りづらい雰囲気
- セクハラ・パワハラが横行している
- 昇進(管理薬剤師)を強要されている
- 給料(待遇)
- 給料が上がらない
- ボーナスが出ない、もしくは少ない
- 給料が相場よりもかなり低い
- 薬局が赤字続きで将来性がない
- 他社に吸収合併(M&A)されそう
- 仕事の成果・能力が給与に反映されない
- 出産・育児に対して職場の理解が得られない
- 将来のキャリアパスが見えない
- 研修・教育体制
- 薬剤師としての知識向上のためのフォローが無い
- 教育・研修の制度がそもそもない
- この職場にいても薬剤師として成長が見込めない
- 単科の処方せんしかこない(眼科、整形、皮膚科など)
薬剤師が転職する理由で多いのは、「人間関係」「労働環境」「給料(待遇)」「研修・教育体制」の4つです。
あてはまるものはどのくらいあったでしょうか。
4つの項目の不満度の比率はどのようなものでしたか?
転職することでその不満が解決されなければ意味がありませんね。
転職することによって不満がどの程度解消されるのかを考える
不満を次の3つに分類してみましょう。
- 転職しなければ変わらないもの
- 転職しなくても(異動等で)変える事ができるもの
- 現状のままでも変える事が可能なもの
転職しなければ変わらないもの
例)給料が上がらない、給料が相場よりもかなり低い、ボーナスが出ない(少ない)、教育・研修の制度がそもそもない、薬剤師が常に不足している、出産・育児に対して職場の理解が得られない、薬局が赤字続きで将来性がない
転職しなくても(異動等で)変えられる可能性があるもの
例)いじめ、薬局の人間関係の悪さ、残業が多すぎる、この職場にいても薬剤師として成長が見込めない、長時間労働が常態化している
現状のままでも変える事が可能なもの
例)残業が多すぎる、この職場にいても薬剤師として成長が見込めない
「給料(待遇)」「研修・教育体制」など、会社を変えないと変わらないものが不満の最大要因であれば転職をした方が不満解消の可能性が高まります。
逆に、「人間関係」「労働環境」の比率が高いのであれば、転職ではなく異動という選択肢もあります。
同じ会社の薬局でも、別の所は比較的暇で休みも取りやすかったり、応需している処方せんも違ったりと、本当に同じ会社なのかと思うこともあります。
⇒薬局の人間関係の不満。同僚薬剤師とうまくいかず雰囲気が最悪です。
但し、異動の相談をしたにもかかわらず対応がされない場合は転職を選択肢に入れます。
「給料(年収)」については異動しても変わることはまずありませんので転職が必要となります。
ただし、副収入を得ることに頭を切り替えれば、必ずしも転職が必要という事にはなりません。
仕事だけで収入を増やそうなどと考えなくても良いのです。
⇒その他の薬剤師が転職をせずに年収をアップさせる方法はこちら
転職したほうがよいか。それとも異動を願い出ようか。このまま留まろうか。まだ決めなくても大丈夫です。
薬剤師が転職することで得られるメリットとデメリットをよく知ったうえで判断しましょう。
⇒派遣薬剤師のメリットとデメリットについてはこちら
薬剤師が転職することで得られるメリット
- 給与(年収)アップが見込める
- 休みがしっかりとれる職場で働けるようになる
- 残業が少ない職場で働けるようになる
- 違う業種で働くことができる(薬局、病院、ドラッグストア、企業など)
- 職場環境を変える事ができる
- 教育体制が整った職場で働くことができる
- 育休、短時間勤務に理解のある職場で働くことができる
- 成長性の高い薬局チェーンに入社することもできる
- 業績が安定している薬局チェーンに入社することもできる
- 職場の嫌な人間関係から脱することができる
- 自分が希望する都道府県(地域)で働ける
- 転職活動中に転職コンサルタントや会社担当者と話す中で自分の客観的な価値を知ることができる
上記のメリットをしっかりと得るには、当然のことながら転職先の薬局をうまく探す必要があります。
薬剤師が転職することで失うもの(デメリット)
- 生涯賃金が減少する可能性(退職金制度が厚い職場を退職する場合)
- 転職活動に費やす時間
- 転職失敗の可能性(思っていたのと違った)
上記のデメリットを減らすにも、当然のことながら転職先の薬局をうまく探す必要があります。
転職をしなかった場合のデメリット
- 自分の評価(年収)が妥当なものかどうかが今後もわからないまま
- 他でも自分の実力が通用するのかがわからないまま
- ひとつの職場しか知らないと薬剤師としての知識やスキルの幅が広がらない
- 今の職場のおかしいことに慣れてしまい、おかしいと思えなくなる
など、転職をしないデメリットも結構ありますね。
薬剤師の転職のメリットとデメリットを比較し、自分の不満が解消されるにはやはり転職しかないとなれば次のステップへ進みます。
薬剤師が転職先を探す方法一覧
- 自ら持っている人脈に頼って転職先の薬局を探す
- 各薬局のホームページから情報を探してエントリーする
- ハローワークで薬局の求人を探す
- 医薬品卸の担当者から薬局の情報をもらう
- 新聞の求人折り込みで薬局を探す
- 新聞の広告欄で薬剤師の求人情報を探す
- 薬学系雑誌に掲載されている求人情報で探す
- 薬剤師転職サイトからの紹介
どの方法が効率的に自分の希望通りの職場を見つけやすいのかは圧倒的に8の
薬剤師転職サイトからの紹介です。
詳細については⇒薬剤師転職サイトを利用するメリットとデメリットとは
に書いてありますが、まとめると
- 希望年収・地域・職種を伝えると条件を満たす職場を紹介してくれる
- 求人票ではわかりにくい情報を知ることができる
- 給与交渉などを代行してくれる
- 全て無料で上記のサービスを受けることができる
このようなメリットがあります。
薬剤師が現状の不満を解消すべく転職をするのであれば希望通りの職場を探す必要があります。
1つ1つ自分で探すには途方もない時間と労力が必要となりますが、薬剤師転職サイトを無料で利用すれば時間も労力も不要。
まずは薬剤師転職サイトに登録をすることから転職活動がスタートします。
薬剤師転職サイトはたくさんありますがどこに登録すれば転職の成功率が高まるのでしょうか。
薬剤師転職サイトの比較
当サイトで紹介している薬剤師転職サイトは以下の9つです。
全てに登録すれば全ての求人情報を得る事が可能です。
この9つの転職サイトには得意な職種、不得意な職種、持っている求人情報の件数の違い、転職お祝い金の有無などの特徴があります。
詳しくは
⇒結局どの薬剤師転職・求人サイトに登録すれば転職成功率がアップする?にまとめてみました。 (参考)薬剤師転職サイト比較ランキング【最新版】
薬剤師転職サイトへの登録
薬剤師転職サイトへは複数登録することを推奨しています。
担当者との相性やサイトの使いやすさ、サービス内容を見てから使いやすいところで転職活動を進めていけば大丈夫です。
ここで紹介している薬剤師転職サイトは全て無料です。転職後に費用を請求されることは一切ありません。
薬剤師転職サイトの特徴については、このページ下部にあります各薬剤師の転職サイトの「詳細ページ」もしくは「公式ページ」をご覧ください。
ブラック企業・ブラック薬局に注意
薬剤師転職サイトから紹介された職場であれば大丈夫ですが、求人を出している企業や薬局にはいわゆるブラック企業・ブラック薬局が紛れています。
その見抜きについてはこちらの⇒薬局の求人情報からブラック薬局を見抜く方法にすべて掲載しました。
転職先を決めるまえにチェックすべきポイントはいろいろ
良いと思われる求人が見つかったら薬局(職場)見学を必ずしてください。
⇒転職先の薬局を決める前に確認すべき10のチェックポイント
薬局チェーンや企業の将来性をチェックしなくてはなりません。
いっそのこと年収1,000万円を目指しますか!
転職したのに合併でまた元の会社に戻ってしまったという笑えない話も
⇒M&A(買収と合併)をする調剤薬局とされる調剤薬局 調べる3つの方法
⇒その薬局、買収する側の薬局ですか? それともされる側ですか?
薬剤師転職サイトを利用したからと言って絶対に転職しなければいけないということはありません。
希望通りの職場が見つかるまで探し続けても良いし、転職をしないという選択も可能です。
転職先の決定から退職までの流れ
- 良い求人が見つかったらまずは条件等をしっかり確認し、コンサルタントを入れて給与の交渉をしてもらいます。
- 面接を受け採用内定をもらう。
- 今勤めている薬局に退職を申し出る。
- 現在の上司と相談して退職日を決める。ここで陰湿な引き留め工作が行われるようだったらこちらも強気に出る必要がありますが、よほどのことが無い限りは常識の範囲内で退職日を合わせましょう。
(参考)
⇒転職したいので退職願を出したら引き留められてしまいました。
⇒転職予定の薬剤師が円満に今の薬局を辞めるとき欠かせない2つの方法 - 退職日まで一所懸命に働き、飛ぶ鳥跡を濁さずで退職。
- 新しい薬局へ入社。
最近は薬局の合併(M&A)が多く、転職して出ていったのはいいが数年後合併でまた同じ会社に逆戻りといった笑えない話が多くなってきています。狭い業界ですから悪い印象を残して出ていくのは避けましょう。
当然お分かりだと思いますが、転職活動中は今の職場には内密に。
薬剤師転職サイトに登録しても転職中であることがばれることはありませんから安心です。
ここまで長々と薬剤師の転職について書いてきました。転職、異動、今のところに留まる、その最終的な選択は自分で行います。
少しでも良い環境で薬剤師としての職能を発揮し、患者さんのための仕事ができることを願っています。