薬局見学に行く予定の薬剤師
こんど薬局見学に行く事になりました。どういうポイントを薬局で見てくれば良いでしょうか。
漠然と見てくるだけではダメだと思うんです。薬局見学で見るべきポイントを教えて下さい。
- 薬局見学では何をチェックしたらよいのだろう?
- 薬局見学で見るべきポイントはあるの?
- 薬局見学で注意することはある?
あなたもこのような疑問をお持ちではないですか?
調剤薬局は大きさも立地も雰囲気も特徴も店舗によって全く異なります。
転職を考えている薬剤師にとって、自分に合った調剤薬局を見つけることはとても重要。
あなたに合う薬局を見つけるには、薬局見学をすることです。
この記事では、職場見学の注意点や申し込み方法、見学時の服装や持ち物、マナーやコミュニケーションなどについて詳しく解説します。また、職場見学でチェックすべきポイントも紹介します。
本記事の内容
この記事を読むと次のことがわかります。
- 薬剤師が転職をするなら職場(薬局)見学が必須な理由
- 薬局見学の注意点
- 薬局見学(店舗見学)で実際に見るべきポイント
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全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。
管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
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面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。
私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。
ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。
このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
薬局見学で見るべきポイントはたくさんありますが、重視すべきは次の2点。
- 薬局に入った時の第一印象
- あなたの直感
なんか違う、雰囲気がちょっと……感じたらその直感を大事にしてください。経験上、その直感や違和感は当たっています。
薬剤師が転職をするなら職場(薬局)見学が必須な理由
薬局見学の目的は、転職失敗の可能性を下げるため。
特に薬局は、実際に見ないとわからないことが多すぎます。
会社や求人票から感じたイメージのまま転職をしたら、実際は全然違った。
調剤薬局では良くあることです。なぜでしょう。
調剤薬局は立地、建物の構造、調剤機器、門前医療機関の診療科・・・薬局毎に個性がいろいろです。
薬剤師と事務の人数、一緒に働く同僚の人柄、仕事の忙しさ、扱っている薬の種類など、どれをとっても同じ薬局はありません。
職場環境が変わってしまう要素(変数)が薬局には多く存在していますので、求人票やホームページを見ただけでその薬局がどんなところなのかを把握することは不可能。
だから実際に自分の目で見て確認する必要があるのです。
転職前に薬局見学しておけば、イメージとのギャップはある程度解消することができるでしょう。
どんな人と一緒に働くかがわかれば、人間関係で悩む可能性を減らすことができるでしょう。
薬局見学で、転職失敗の可能性を大幅に減らすことができます。
薬剤師の薬局見学が必須なのはこういった理由からです。
薬局見学の注意点
薬局見学は就職や転職の際に重要な判断材料となりますが、ただ見学するだけではなく、しっかりと準備やマナーを守ることが必要です。
そこで、薬局見学の申し込み方法や服装・持ち物、マナー・挨拶・コミュニケーションなど注意すべきポイントをご紹介します。
薬局見学の申し込み方法
多くの薬剤師は、薬剤師転職サイトに登録して転職活動をしているはずです。
すでに登録をしているのなら、薬局見学の申し込みは薬剤師転職会社の担当者が代行してくれます。
まだ登録していないなら、すぐに登録済ませましょう。その理由は後述します。
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薬剤師転職サイトに登録しているなら、薬局見学の申し込みは薬剤師転職会社の担当者が代行してくれると書きました。
薬剤師転職会社から薬局見学の依頼があった場合には、よほどの事情が無い限り、薬局としては喜んで見学を受け入れます。
転職活動の一環で薬局見学がしたいという目的がありますから。
しかし、個人から薬局見学の依頼があった場合には断ります。
いきなり薬局に電話をかけてこられても、なんか怪しいなというのが第一印象です。本当に薬剤師なのかの確認することもできませんし。
もちろん、本社人事部に履歴書を送付済であるなど、転職の話が進んでいるなら見学を受け入れます。
転職先を決める前に薬局見学をしたいなら、薬剤師転職サイトを通じて日程調整をお願いしましょう。
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薬局見学の際の服装や持ち物
薬局見学は、薬局の業務や雰囲気を知るだけでなく、あなた自身をアピールする機会でもあります。そのため、服装や持ち物にも気を配りましょう。
薬局見学の際の服装はスーツが基本。男性も女性もスーツで見学に行けば間違いありません。
男性:スーツやジャケット・ワイシャツ・スラックスなどのビジネスカジュアル
女性:スーツやジャケット・ブラウス・スカート・パンツなどのビジネスカジュアル
靴:革靴やパンプスなどのきちんとした靴
アクセサリー:派手すぎないもの
持ち物は、必要最低限にしましょう。名刺(あれば)、筆記用具、メモ帳くらいで充分です。
履歴書や名刺、手土産は不要です。
マナー・挨拶・コミニュケーション
薬局の開局時間中に見学をさせてもらう場合には、患者さんもいらっしゃいますから迷惑をかけないようにすることが求められます。
仕事の邪魔にならないように注意しましょう。調剤室内に入る場合には、挨拶をしっかりと。
氏名と見学の目的を簡単に。事情があって現在の職場を明かせない場合もあると思いますので、そこは言わなくても大丈夫です。
見学が終わったら、お礼は必須。仕事中に時間を割いて説明をしてくれたわけですから、お礼は当然ですね。
後日のお礼状までは必要ありません。見学終了後にしっかりと言葉で伝えれば大丈夫です。
薬局見学は面接の場
薬剤師はまだ売り手市場ですから、薬剤師の方が薬局を選ぶという構造であることは間違いありません。
だからと言って横柄な態度を取ったり、感じ悪い雰囲気を出すのはNGです。
薬剤師も事務も見学に来たあなたの事をよく見ているはず。
一緒に働きたくないと思われてしまっては採用されないこともありますので、マナーを守って見学をさせてもらいましょう。
薬局見学(店舗見学)でチェックしてくるポイント
薬局見学は薬剤師の仕事や薬局の雰囲気を直接見て感じることができる絶好の機会です。薬局見学で、あなたの希望に合った薬局かどうかを見極めることができます。
しかし、ただ漠然と薬局見学をするだけでは十分ではありません。見学する際には、どのようなポイントに注目すべきかを知っておく必要があります。
薬局見学では、薬局の求人票から得られた基本情報や面接の時に受けた説明が実際の現場でどのように実行されているか、齟齬は無いかという視点で見ていきます。
ここからは薬局見学で実際に見るべきポイント、聞いておきたいことを挙げていきます。
薬局見学で見るべきポイント
- 薬局の雰囲気
- スタッフ(薬剤師、事務スタッフ)
- 薬局の設備
- 調剤室での薬の保管状況
- 調剤室内の環境
- 薬歴の記載状況
- 薬剤師の勤務体系
- 薬剤師に対する教育・研修システム
- 接客・服薬指導
それでは、一つずつ見ていきましょう。
薬局の雰囲気
まず、最初にチェックしたいのが薬局の雰囲気です。薬局全体の雰囲気を感じてみましょう。
雰囲気とは外観や内装、清潔感や明るさなど、目に見えるものだけでなく、空気感や匂いなども含めた総合的な印象です。
あなたが薬局に一歩入った瞬間に感じる第一印象がとても重要です。すぐに挨拶があるでしょうか。それとも皆ジロっと見るだけでしょうか。
雰囲気は、患者さんやスタッフにとって大切な要素。患者さんは、雰囲気が良いと安心感や信頼感が高まります。
雰囲気をチェックする際には、以下のような点にも注意してみましょう。
- 薬剤師や事務員の関係や連携など
- 患者さんに対する薬剤師の態度や応対など
- 外観は清潔で魅力的か?看板や窓ガラスは汚れていないか?駐車場や駐輪場は十分か?
- 内装は明るく広々としているか?壁紙や床材は傷んでいないか?インテリアや装飾品は適切か?
- 清潔感はあるか?匂いは気にならないか?ゴミ箱やトイレは清掃されているか?
- 明るさは適度か?照明は暗すぎず眩しくなく自然光を取り入れているか?
- 空気感は良好か?換気や空調は適切に行われているか?湿度や温度は快適か?
これらの点を見て、自分が患者だったらこの薬局に来たいと思うかどうかを判断してみましょう。また、あなたがこの薬局で働きたいと思うかどうかも考えてみましょう。
明るい雰囲気、重苦しい雰囲気など、何かしら感じられると思います。自分がこの薬局で働けるかどうかを判断する最初のポイントです。直感を大切にしましょう。
≫挨拶しない薬剤師がいる薬局は潰れる5つの理由【経営・採用面で大打撃】
転職を考えている薬剤師、人間関係で悩んでいる薬剤師は必見!挨拶や声かけができていない薬局は近いうちに潰れます。もしあなたがそんな薬局で働いているなら今すぐ脱出することを考えたほうが良いでしょう。
スタッフ(薬剤師、事務スタッフ)
次にチェックしたいのが一緒に働くことになるかもしれないスタッフです。薬剤師も事務も登録販売者もチェックしましょう。
特に事務スタッフは薬局の顔とも言えます。スタッフの質や人数、雰囲気や対応などが、薬局のサービスレベルや信頼度に大きく影響します。
スタッフをチェックする際には、以下のような点に注目してください。
- 人数は十分か?忙しすぎず暇すぎずバランスが取れているか?
- 質は高いか?専門知識や技術力があるか?教育や研修が行われているか?
- 雰囲気は良好か?笑顔や挨拶ができているか?話し方や態度が丁寧か?
- 対応は適切か?患者さんや医療機関とのコミュニケーションが円滑か?調剤ミスやクレームが少ないか?
- 関係は良好か?薬剤師同士や事務スタッフとの連携ができているか?薬局長との信頼関係が築けているか?
これらの点を見て、自分がこの薬局で働きたいと思えるかどうかを判断してみましょう。また、自分がこの薬局で成長できると思えるかどうかも考えてみましょう。
管理薬剤師
薬局責任者(管理薬剤師)の年齢、性別、話し方などをチェックしましょう。
一般職としての転職であれば、その上司とこれからやっていけるかどうかが重要なところです。
生理的に無理ということもあるでしょう。
管理薬剤師が最悪だとそこで働く薬剤師や事務はたまったもんではありません。 薬局は狭い空間の中で、薬剤師と事務合わせて数名で運営しているところが多いと思います。 少ないところでは薬剤師1名+事務1名というところもありますが …
一般薬剤師と事務
その薬局働いているスタッフの人数と男女比、スタッフの年齢構成も見ておきましょう。
女性が多い職場、男性が多い職場、若い人が多い職場、ベテランが多い職場。それぞれ特徴がありますね。
そこにいる薬剤師も事務も同僚になる可能性があります。今後そこの薬局で働くイメージが持てるかどうかが大切です。
癖がありそうな人はいませんか?
見学した日がたまたま癖のある人が休みの日である可能性もありますので、できれば2回くらい見学をさせてもらうのが理想です。
女性薬剤師が転職する理由で多いのは人間関係。次が育児との両立の難しさです。女性薬剤師にとって働きやすい薬局の特徴と求人の探し方を解説します。女性の薬剤師が働きやすい薬局は男性薬剤師にとっても働きやすい薬局。そんな理想の薬局を探しましょう。
(参考)女性にとって働きやすい職場とは?
薬局内は誰が取り仕切っているのか、薬剤師と事務スタッフはうまくやっているか、お局さん的な人はいないか。
短い時間の薬局見学でも、その薬局の人間関係がどうなっているのかを想像することはできると思います。
薬局にいるお局様の対処法についてまとめました。お局様に対処するには特徴と弱点を知っておくことが重要です。その弱点を突いてお局様の影響力を削いでいきましょう。薬局のスタッフが一致団結すればお局の撃退も可能です。
薬剤師だけでなく事務さんとも話しをしてみましょう。
中には薬剤師が圧倒的に力を持っていて事務は奴隷みたいな扱いを受けているという薬局もあります。もしそんな薬局に転職してしまったら、あなたは事務と同じく奴隷的扱いを受ける事になるでしょう。
転職先候補の薬局の人間関係が気になる薬剤師必見!人間関係の問題で転職を考える薬剤師が多いのでこの記事を書きました。外部から人間関係や雰囲気を調べるのは難しいもの。求人情報にも書かれていません。この記事を読めば薬局の雰囲気や人間関係が良いか悪いか見極めるコツがわかります。
薬剤師の転職理由で最も多いのは人間関係です。
薬局の人間関係が最悪で辛い・しんどいと思っている薬剤師向けにどうすべきかをまとめました。耐える方法、特定の薬剤師を追い出す方法、自分が脱出する方法、その全てがわかります。
(参考)薬局の人間関係の不満。同僚薬剤師とうまくいかず雰囲気が最悪です。
若い人が多い薬局とベテランが多い薬局では業務のスピード感が全く違います。スピード感についても実際に業務を見てみないとわからないものです。良く見て感じておきましょう。
レセコン
現在の職場と同じメーカーのレセコンを使っていれば転職後も楽ですね。同じだったら儲けもの程度で考えておきましょう。
転職先でも同じレセコン、電子薬歴であればすぐに業務に慣れることができます。でもそれを条件に転職をすると失敗します。本当に重要なのは機械ではありません。一緒に働く薬剤師です。
電子薬歴
レセコンは同じでも電子薬歴は別のソフト(他社製品)を使っている場合もあります。
電子薬歴のシステムはメーカーや機種によって機能や操作性が大きく異なります。転職先の電子薬歴が自分が使い慣れたものと同じかどうかを確認することが大切です。
電子薬歴のシステムが違うと、最初のうちは入力に時間がかかるかもしれません。徐々に慣れるのであまり心配するところではありません。同じだったら儲けものくらいに考えておきましょう。
ただし、いまどき紙薬歴の薬局には注意が必要です。設備投資が十分行われていない可能性が高いです。
あとはネットの接続状況も確認しておきましょう。インターネットに接続できるパソコンが薬局内にたった1台しかないような状況だと調べ物もできません。
分包機・鑑査システム
あなたが配属される薬局にはどのような調剤機器が導入されているのでしょうか。
分包機はメーカーや機種によって性能や操作方法が異なります。転職先の分包機が自分が使い慣れたものと同じかどうかを確認することが大切です。
例えば、皮膚科では自動軟膏練り機、小児科や耳鼻科では水剤分注装置などがあると便利です。一包化調剤が多ければ全自動錠剤分包機(カセット付)は必須です。
鑑査システムが導入されているかもチェックしておきましょう。鑑査システムは調剤台や監査台に設置されている場合もあります。
調剤台や監査台の配置や広さも見学時にチェックしておくと良いでしょう。
調剤機器の良さで薬局を選んではいけない3つの理由、設備だけで転職先の薬局を選んだ薬剤師が転職に失敗した訳、薬局見学で調剤機器を見てくる時の注意点がわかります。調剤機器だけで転職先を選んではいけません。
(参考)薬剤師の転職 薬局見学の落とし穴 最新設備で良い薬局に見えましたが?
薬の保管状況(調剤室)
調剤室での薬の保管状況は、薬局の品質管理や安全性に関わる重要なポイントです。薬はどのように保管されているのでしょうか?
例えば、以下のような点に注目してみましょう。
- 薬は棚や引き出しに分類されて整理されているか?
- 薬は湿気や光から遮断されているか?
- 期限切れや不良品の薬は適切に廃棄されているか?
- 冷蔵庫や冷凍庫に入れる必要のある薬は温度管理されているか?
- 麻薬や向精神薬などの管理薬物は施錠されているか?
これらの点をチェックすることで薬局が法令や基準に従って適切に薬を保管しているかどうかが分かります。また、調剤ミスや医療事故を防ぐためにも調剤室での薬の保管状況は重要です。
次のような薬局は調剤過誤が多いはずです。
調剤過誤が多い薬局の特徴
- 床に直接薬を置いている
- 散剤棚が粉だらけ
- 散剤容器のラベルが見えない(瓶が前を向いていない)
- 調剤台に薬が置きっぱなし
- 倉庫がぐちゃぐちゃ
- 清掃が行き届いていない
通常業務で手一杯で掃除をしている暇などないのでしょうか。
あと、多くの薬剤師が見逃しがちなポイントがあります。それは調剤室内の掲示物
もしそこに何年も前の掲示物が貼ったままだったら。手が回っていない証拠です。
調剤室内の環境
どのような流れで受付から調剤、監査、服薬指導という流れになっているかを見ておきましょう。
動線はスムーズで働きやすそうでしょうか。薬剤師の人数と調剤室の広さの関係はどうでしょうか。
薬剤師の人数、薬の量の割りに調剤室が狭いとスムーズに動けません。
働きやすいかどうかを見ておいてください。
薬歴の記載状況
1日の処方せん枚数も。曜日によって差があるかどうかも。
業務量と薬剤師の人数が合っていないと薬歴の記載が追いつきません。
慢性的な薬剤師不足となっていないかを見る必要があります。
薬局の不正は内部告発または内部通報をすべき。薬剤師の名義貸しや無資格調剤、薬歴未記載、処方せんの付け替えや不正請求など、あなたが巻き込まれてしまわないためにも正しい調剤報酬の知識を付けておきましょう。不正をはたらく薬局からはすぐ転職で去るべきです。
薬剤師の配置人員
薬剤師の配置人員は受付回数や処方内容の重さ、開局時間などによって決められます。薬剤師の配置人員が適切であれば、調剤や服薬指導などの業務効率や質が向上し、患者さんの満足度や信頼度も高まります。
逆に、薬剤師の配置人員が不足していれば、業務にストレスやミスが生じやすくなり、患者さんの安全や満足度に影響を及ぼす可能性があります。
薬局見学では1日あたりどのくらいの受付があり、それを何人の薬剤師で回しているのかを確認しましょう。
例えば、うちの薬局は薬剤師が5人いますと言っても、そのうち3人はパート薬剤師で午後からは2人体制ということもあり得ます。
会社としての制度と実際の運用状況に差がないことを確認しましょう。
薬剤師は多めに配置していると口では言っていても、実際には薬剤師が不足していて現場が疲弊しているかもしれません。
多めに配置していると言っても、「多め」の認識が違っているかもしれません。
応需処方箋枚数と応需医療機関数
1日の処方せんの応需枚数と応需医療機関数を聞いておきましょう。
応需処方箋枚数と応需医療機関数がわかればだいたいの忙しさのイメージはつかめます。
応需医療機関数が多いほど、在庫をしている医薬品の種類が多くなり在庫管理が大変になるでしょう。その代わり知識が偏らないというメリットもあります。
在庫品目数・集中率
その薬局の品目数と門前医療機関の処方せん応需比率(集中率)もしっかり聞いておきましょう。
忙しさの度合い、混雑する時間帯が予想しやすくなります。
集中率がわかればどの程度門前医療機関に依存しているかがわかります。
残業時間
その店舗で働くスタッフに残業時間はどのくらいか聞いてみましょう。
残業時間は働き方やライフスタイルに大きく影響しますし、体力や精神力にも負担がかかります。
残業が多ければその理由や対策も確認しておくと良いでしょう。サービス残業の有無も忘れず確認が必要です。
もし、可能であればその薬局の閉局時間後に周辺を歩いて見ましょう。閉局時間を過ぎても電気がついている場合には残業をしている可能性があります。
防犯のために点灯したままのこともありますのでその見極めは必要です。
車通勤の薬局なら従業員駐車場を見るとわかりますね。
残業が多い薬剤師は必見!残業が多いのはあなたの仕事が遅いのではなく薬局全体の問題。この記事を読むと薬剤師の残業の減らし方、残業が多い薬局の特徴がわかります。これから転職をする薬剤師も知っておいてほしい情報です。
残業が無い(少ない)薬剤師求人を探す方法をまとめました。求人票に『残業少なめでゆったり勤務』などと書いてあっても信じてはいけません。この記事を読むとその理由がわかります。
休みの取りやすさ
休みの取りやすさは仕事とプライベートのバランスを保つために重要な要素です。
薬局見学では休日や有給休暇の取得状況や制度を聞いてみましょう。
また、急な休みや長期休暇が必要になった場合の対応も確認しておくと良いでしょう。
会社全体の有給休暇の消化率を聞いても一般スタッフはわかりません。会社全体の有給休暇の消化率を聞いても全く意味がありません。
その薬局のスタッフがどの程度有給休暇を取得できているのかを聞いて下さい。
休日出勤・夜間出勤の有無
休日当番医、休日輪番制の回数もチェックが必要です。スタッフが少なければ毎回出勤が必要になるでしょうが、スタッフが多ければ順番で出勤ということもあるでしょう。
重要な点はもう一つ。
同じ会社の薬局が近くで夜間開局をしているかどうか。
見学している薬局は夜間営業をしていなかったとしても、近隣で同じ会社の薬局が夜間営業をしていたらあなたはその薬局へ手伝いに行く可能性があります。
夜勤をしたい薬剤師なら良いのですが、どうしても夜勤は嫌だというのであればしっかり聞いておく必要があります。
薬剤師に対する教育・研修システム
薬剤師は医療や薬学の知識や技能を常に更新し続けなければなりません。教育や研修の機会が必要です。
薬局見学では、薬剤師に対する教育・研修システムがどのように整っているかを聞いてみましょう。
例えば、社内外の研修や勉強会への参加や支援、専門分野やキャリアパスの選択肢、資格取得や学位取得の支援などがあります。
会社として教育研修の制度をいくら整えていても、それが使いづらいものであったり、役に立たなかったりしては意味がありません。
代わりの人員が不足していて研修に参加できないということもあります。
このあたりは実際に話を聞いてみないとわからないので、しっかりと聞いておきましょう。
勉強できる薬局に転職したい薬剤師向けに、その薬局の教育研修制度が役立つのかどうかを見分けるポイントを現役管理薬剤師が解説。本当に薬剤師向けの教育研修が充実している薬局の特徴がわかります。
接客・服薬指導のレベル
薬剤師がどういう服薬指導をしているか、耳を澄ましてよく聞いてみましょう。接客・服薬指導のレベルは、患者さんの満足度や信頼度にも影響しますし、自分自身のスキルアップにもつながります。
薬局見学では、接客・服薬指導の方法や内容、時間配分などを観察してみましょう。
薬剤師なら服薬指導の内容や対応を見ていれば、その薬局のレベルがすぐにわかりますね。患者さんに対して横柄な態度をとっていたり上から目線での指導をしていたりする薬局は避けましょう。
休憩室・休憩スペース
意外と盲点なのが休憩室です。
職員が休憩するスペースは十分確保されているでしょうか。
薬局によっては休憩室が離れていたり、無い場合もあります。
また休憩時間は自由に外出できるのかどうかも確認しておいた方が良いでしょう。
休憩室や休憩スペースについて、詳しくは別記事にまとめました。
≫【休憩室がない薬局への転職】薬剤師が働くのはおすすめできない3つの理由
休憩室が無い薬局で働いている薬剤師は必見!実は、休憩室は仕事のストレスを軽減し、仕事の質や満足度を向上させることができる大切な要素。職員用の休憩室を用意しない会社の姿勢を疑った方がいいでしょう。この記事を読めば、休憩室がある薬局の求人を探す方法や働くメリットを知ることができます。
感染症予防対策
感染症予防対策は、自分自身や職場のスタッフ、患者さんの安全を守るために欠かせません。
薬局見学では、インフルエンザや新型コロナウイルスなどの感染症予防対策がどのように行われているかを見てきましょう。
例えば、マスクや手袋などの個人防護具の着用や消毒、調剤室や待合室などの清掃や換気、患者さんとの距離感などをチェックすると良いでしょう。
受付や投薬カウンターへのアクリル板の設置、換気状況、休憩室での感染予防対策、従業員に対する健康管理や会社としてどういったリスク管理をしているかをしっかりと確認しておきましょう。
調剤薬局へ転職するなら絶対にチェックして欲しいのは本社機能。その後の働きやすさに大きな影響があるからです。しかし転職時に確認する薬剤師は大変少ないのは事実。本社機能がしっかりしていて働きやすい薬局へ転職しましょう。
ここまで薬局見学で見るべきポイントを書いてきました。
薬局見学はせいぜい30分程度です。見ておくポイント、聞いておくポイントをしっかりまとめておいて漏れの無いようにチェックしてきましょう。
また、チェックしてきた内容をまとめておけば、転職先を決めるときに役立ちます。
薬剤師向け薬局見学チェックポイント Q&A
Q1: 薬局見学の目的は何ですか?
A1: 薬局見学の目的は、転職失敗のリスクを減らすためです。実際に職場を見て確認することで、求人票や面接だけでは分からない情報を得ることができます。
Q2: 薬局見学の申し込み方法は何ですか?
A2: 薬剤師転職サイトに登録し、担当者を通じて申し込みます。個人で直接申し込むよりも、転職サイトを通すことで見学がスムーズに進みます。
Q3: 薬局見学の際の服装や持ち物は何ですか?
A3: 服装はスーツが基本です。持ち物は名刺(あれば)、筆記用具、メモ帳程度で十分です。履歴書や手土産は不要です。
Q4: 薬局見学でチェックするポイントは何ですか?
A4: チェックポイントは以下の通りです:
- 薬局の雰囲気
- スタッフの様子
- 設備や調剤室の環境
- 薬剤師の勤務体系
- 教育・研修システム
Q5: おすすめの薬剤師転職サイトはどこですか?
A5: おすすめの薬剤師転職サイトは以下の通りです:
【薬剤師向け】転職前の薬局見学のポイントまとめ
まとめ
- 転職前の薬局見学は必須
- 申し込みは薬剤師転職会社経由で
- できれば1つの薬局について2回の見学が理想
- あなたも面接されているかも
- 事前に確認すべき事項をまとめておいて比較検討する
100%自分の理想通りの薬局がなかなか見つからないかもしれません。
でも早いうちから転職活動を始めているあなたならきっと見つかるはずです。
紹介された薬局の中から選ばなくても大丈夫。
理想の薬局が見つかるように視野と選択肢を拡げて探してみてください。
薬剤師が転職を成功させるための正しい転職方法の手順(流れ)を知れば、あなたの転職は成功すること間違いなし。間違えると転職に失敗して大変なことに・・・
薬剤師向けに転職希望条件の優先順位のつけ方を、転職歴2回の現役管理薬剤師が解説。この記事で希望条件の優先順位のつけ方がわかります。優先順位をしっかり決めておけば転職で後悔することがなくなり、転職に成功できます。
転職で絶対に損をしたくない薬剤師必見!実は転職で損をしている薬剤師が多いので、損をしない転職活動方法をまとめました。この記事を読めばあなたは転職で損をすることはありません。
転職を成功させたい薬剤師必見!この記事では転職に成功する薬剤師の共通点・特徴を、薬剤師採用担当の管理薬剤師が解説しています。実は少し気を付けるだけで転職失敗を回避できます。この記事を読めばあなたの転職は成功します。