薬局見学(店舗見学)まで進むということは、その薬局についてある程度の情報は得ているのだと思います。そして転職先の候補の1つに上がったという事でしょう。

 

薬局見学では、薬局の求人票から得られた基本情報や面接の時に受けた説明が実際の現場でどのように実行されているか、齟齬は無いかという視点で見ていきます。

薬局見学はNGという会社や、配属先の薬局の見学はNGというところへの転職はやめておいた方が良いでしょう。
薬局見学なのになぜか自分の配属予定の店舗ではなかったり、隣県まで連れていかれてモデル薬局的なところしか見学させないという会社も実際にあります。
あなたを配属させようとしている薬局によほど自信がないということで間違いありません。

では薬局見学で実際に見るべきポイント聞いておきたいことを挙げていきます。

  • 薬局の雰囲気
  • スタッフ(薬剤師、事務スタッフ)
  • 薬局の設備
  • 調剤室での薬の保管状況
  • 調剤室内の環境
  • 薬歴の記載状況
  • 薬剤師の勤務体系
  • 薬剤師に対する教育・研修システム
  • 接客・服薬指導

薬局の雰囲気

あなたが薬局に一歩入った瞬間に感じる第一印象がとても大切になってきます。

すぐに挨拶があるか。それとも皆ジロっと見るだけか。

明るい雰囲気、重苦しい雰囲気など何かしら感じられると思います。自分かこの薬局で実際に働けるかどうかの直感を大切にしましょう。

スタッフ(薬剤師、事務スタッフ)

薬局スタッフ
その薬局責任者(管理薬剤師)の年齢、性別、話し方などをチェックしましょう。一般職としての転職であれば、その上司とこれからやっていけるかどうかが重要なところです。生理的に無理ということもあるでしょう。

また、その薬局働いているスタッフの人数と男女比、スタッフの年齢構成も見ておきましょう。

あなたはどの様な方々と働きたいでしょうか。女性が多い職場、男性が多い職場、若い人が多い職場、ベテランが多い職場。それぞれ特徴がありますね。

そこにいる薬剤師も事務も同僚になる可能性があります。今後そこの薬局で働くイメージが持てるかどうかが大切です。

(参考)女性にとって働きやすい職場とは?

薬局内は誰が取り仕切っているのか、薬剤師と事務スタッフはうまくやっているか、お局さん的な人はいないか。短い時間の薬局見学でも、その薬局の人間関係がどうなっているのかを想像することはできると思います。

薬剤師だけでなく事務さんとも話しをしてみましょう

中には薬剤師が圧倒的に力を持っていて事務は奴隷みたいな扱いを受けているという薬局もあります。もしそんな薬局に転職してしまったら、あなたは事務と同じく奴隷的扱いを受ける事になるでしょう。

(参考)失敗しない薬剤師の転職 事務さんを見れば薬局の雰囲気がわかる

薬剤師の転職理由で最も多いのは人間関係です。

(参考)薬局の人間関係の不満。同僚薬剤師とうまくいかず雰囲気が最悪です。

若い人が多い薬局とベテランが多い薬局では業務のスピード感が全く違います。スピード感についても実際に業務を見てみないとわからないものです。良く見て感じておきましょう。

薬局の設備

レセコン

現在の職場と同じメーカーのレセコンを使っていれば転職後も楽ですね。

(参考)転職先の調剤薬局を使用しているレセコンと薬歴で選ぶ

電子薬歴

薬局で使用している電子薬歴

レセコンは同じでも電子薬歴は別のソフト(他社製品)を使っている場合もあります。

紙薬歴の場合、ネットの接続状況も確認しておきましょう。ネットに接続できるパソコンが薬局内にたった1台しかないなんてことだと調べ物もできません。

分包機・鑑査システム

自分が配属される薬局にはどのような調剤機器が導入されているのでしょうか

(参考)薬剤師の転職 薬局見学の落とし穴 最新設備で良い薬局に見えましたが?

分包機と自動錠剤分包機は大部分の薬局に導入されていると思いますが、水剤分注機、軟膏練り機、調剤・監査支援システムの設置状況を見ておきましょう。

薬の保管状況(調剤室)

調剤室が整理整頓されているでしょうか。次のような薬局は調剤過誤が多いはずです。

  • 床に直接薬を置いている
  • 散剤棚が粉だらけ
  • 散剤容器のラベルが見えない(瓶が前を向いていない)
  • 調剤台に薬が置きっぱなし
  • 倉庫がぐちゃぐちゃ
  • 清掃の程度

通常業務で手一杯で掃除をしている暇などないのでしょうか。

あと、多くの薬剤師が見逃しがちなポイントがあります。それは調剤室内の掲示物。もしそこに何年も前の掲示物が貼ったままだったら。手が回っていない証拠です。

調剤室内環境

どのような流れで受付から調剤、監査、服薬指導という流れになっているかを見ておきましょう。動線はスムーズで働きやすそうでしょうか。薬剤師の人数と調剤室の広さの関係はどうでしょうか。薬剤師の人数、薬の量の割りに調剤室が狭いとスムーズに動けません。働きやすいかどうかを見ておいてください。

薬歴の記載状況

薬局での薬歴の記載状況をチェック

1日の処方せん枚数も。曜日によって差があるかどうかも。

業務量と薬剤師の人数が合っていないと薬歴の記載が追いつきません。

慢性的な薬剤師不足となっていないかを見る必要があります。

(参考)転職先の薬局の薬歴記載状況は確認しましたか?

薬剤師の勤務体系

会社としての制度と実際の運用状況に差がないことを確認します。

薬剤師の配置人員

薬剤師の配置人員は適切か

1日あたりどのくらいの受付があり、それを何人の薬剤師で回しているのかを確認します。

例えば、うちの薬局は薬剤師が5人いますと言っても、そのうち3人はパート薬剤師で午後からは2人体制ということもあり得ます。

応需処方箋枚数と応需医療機関数

1日の処方せんの応需枚数と応需医療機関数を聞いておきましょう。

在庫品目数・集中率

その薬局の品目数と門前医療機関の処方せん応需比率(集中率)もしっかり聞いておきましょう。
忙しさの度合い、混雑する時間帯が予想しやすくなります。

残業時間

その店舗で働くスタッフに残業時間はどのくらいか聞いてみましょう。

サービス残業の有無も忘れず確認が必要です。

(参考)薬剤師の残業時間 薬剤師が転職するにあたってチェックすべきポイント

 

休みの取りやすさ

薬剤師の有給休暇の取りやすさはどうか

週休、有給休暇の取りやすさ。会社全体の有給休暇の消化率を聞いても一般スタッフはわかりません。有給休暇の消化率は会社全体の平均を聞いても全く意味がありません。

その薬局のスタッフがどの程度実際に有給休暇を取得できているのかを聞いて下さい。

休日出勤・夜間出勤の有無

休日当番医、休日輪番制の回数もチェックが必要です。スタッフが少なければ毎回出勤が必要になるでしょうが、スタッフが多ければ順番で出勤ということもあるでしょう。

重要な点はもう一つ。同じ会社の薬局が近くで夜間開局をしているかどうか。見学している薬局は夜間営業をしていなかったとしても、近隣で同じ会社の薬局が夜間営業をしていたらあなたはその薬局へ手伝いに行く可能性があります。夜勤をしたい薬剤師なら良いのですが、どうしても夜勤は嫌だというのであればしっかり聞いておく必要があります。

薬剤師に対する教育・研修システム

薬局の研修研修制度はどうなっているか

会社として教育研修の制度をいくら整えていても、それが使いづらいものであったり、役に立たなかったり。

代わりの人員が不足していて研修に参加できないということもあります。

このあたりは実際に話を聞いてみないとわからないので確認必須です。

(参考)社員教育(薬剤師・事務)に力を入れている薬局かどうか

接客・服薬指導

薬局の服薬指導レベルはどの程度か

耳を澄まして聞いてみましょう。

その薬局のレベルがすぐにわかります。

薬局見学はせいぜい30分程度です。見ておくポイント、聞いておくポイントをしっかりと絞り込んで、漏れが無いようにチェックしていきましょう。

ポイントを絞っておけば複数の薬局を見学したときに比較しやすくなります。

良い転職先を選べるよう頑張ってください。