
忙しすぎて休みが取れない薬剤師
うちの薬局、忙しすぎて休みが全然取れません。代わりの薬剤師も来ないし……もう嫌になりました。
神経をすり減らす仕事なのに休めない日々が続くと、集中力も笑顔も削られていきます。私も現場で、休み不足がミスや離職につながる瞬間を何度も見てきました。けれど、打ち手はあります。伝え方を変える、仕組みを整える、環境を選び直す――小さな一歩で状況は動きます。
管理薬剤師歴25年、採用・面接は1000人以上。現場と経営の両方を見てきた私の視点で、今すぐできる5つの行動と、今の薬局に残る場合の具体策を整理します。読み終えるころには、心身を守りながら休みを取り戻す道筋が見えるはずです。
焦らなくて大丈夫。できるところから一歩ずつ進めれば、働き方は必ず変えられます。
Follow @pharma_di Instagramのフォローもお願いします! ストーリーズでは内容の濃い情報を発信中≫ ファマディー
全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
pharma_di(ファマディー)
【私が薬剤師採用のために連絡を取っている≫おすすめの薬剤師転職サイト】
面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。 私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。 ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。 このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
休みが回らないのに会社が手を打たない――それは組織の弱さです。我慢は解決になりません。まずは休む・交渉する・管理薬剤師経由で開設者へ意見・労基署へ相談・転職の5つを、状況に合わせて実行しましょう。残るなら5S活動で忙しさの根を断ちます。



私は現場で、休みが確保できた瞬間に表情もパフォーマンスも戻る姿を何度も見てきました。最初の一歩がいちばん効きます。私と一緒に段取りしていきましょう。
【調剤薬局が忙しすぎる!】休みが取れない薬剤師がやるべきこと5選
通常業務だけでぐったり。定休日はヘルプで実質休み一日、当番で6〜7連勤……。連休が作れず旅行も行けない。そんな声を現場で何度も聞きました。ここから抜ける鍵は、正しい順番と伝え方です。
1. 仕事を休む(まず自分を守る)
ポイント:体調が怪しい日は迷わず休む。休みを“取るための行動”を最優先にします。無理は短期的に見えて、長期では損です。
休みは安全と品質の土台。ここを削ると、監査・投薬・薬歴の精度が落ち、結局チーム全体の負担が増えます。堂々と休みましょう。
2. 休みを取る交渉術を使う(言い方で通す)
ポイント:感情でなく事実と選択肢。以下の“型”は現場で実証済みです。
ドア・イン・ザ・フェイス:まず3連休→難しければ2連休へ譲歩。
理由づけ:「家族行事」「通院」など正当な理由を添える。
ダブルバインド:「○日と×日、どちらが助かりますか?」と選択肢提示。
イエスセット:「繁忙時は負担が大きいですよね?」「休息は必要ですよね?」→本命の休暇申請へ。
ソクラテス・ストラテジー:却下されたら「特定の人だけ優先という理解でよいですか?」と質問で見直しを促す。
3. 管理薬剤師経由で開設者に意見を伝える(文書が効く)
ポイント:就業規則どおりの休みが機能していない実態を数値と事実で文書化。管理薬剤師から開設者へ意見具申してもらいます。必要に応じて改善計画の期限設定も依頼。
改善が進まない場合は段階的にエスカレーション。現場だけで抱え込む必要はありません。
4. 労働基準監督署に相談する(匿名可)
ポイント:匿名相談が可能。是正が必要なら指導・勧告が入ります。相談しても会社に知られない仕組みが整っています。安全網として活用を。
5. 転職する(環境を選び直す)
ポイント:変わらない組織で消耗し続けるより、働きやすい環境へ。静かに準備し、現職の改善意欲が戻らないなら、そっと次へ進みましょう。
もう薬剤師なんて辞めてしまいたいと感じる前に、選択肢を整えるのが得策です。
休みが多い薬剤師と休みが少ない薬剤師【ポイントは年間休日数】も参考にどうぞ。


休みは取れないけれど今の薬局に残りたいなら、5S活動で忙しさを減らす
不満は「休み」だけで、職場自体は好き。そんなときは、5S活動で無理と無駄を減らしましょう。原因の見える化→自分で変えられる所から着手、が近道です。
自分の仕事を軽くする(定位置化・一筆メモ)
ポイント:探し物の時間をゼロに。よく使う薬・帳票・器具は手を伸ばして届く範囲へ定位置化。気づきは一筆メモで共有し、誰でもすぐ真似できる仕組みに。
店舗全体を軽くする(役割表・ピーク運用の型)
ポイント:混む時間の役割表、在庫補充の担当、投薬の一言目など“迷い”を減らす型を作る。人員を増やさずに待ち時間と苛立ちを下げられます。
巻き込んで続ける(小さな成功の共有)
ポイント:「棚替え前後で取り出し時間30秒短縮」など数字と写真で変化を見せると協力者が増えます。週1の10分ふりかえりで継続を。
忙しさの原因も整理しておきましょう。
薬局が忙しくなる主な要因
- 薬剤師が不足している/時間帯で偏る
- 人はいるが業務が回せない(経験差・配置の問題)
- 事務不足・動線不良・システムが重い
- 患者数が多い/時間帯に集中・在宅や施設対応が多い
- やらなくてよい作業が放置・業務分担が曖昧
薬局でできる5S活動(詳説)は別記事で解説しています。


Q&A|休みが取れない悩みのよくある質問
現場の相談が多い順にまとめました。要点は短く・具体に。
Q1: まず何から始めれば良い?
体調優先で休む→希望日の提示→交渉の型を使うの順です。並行して管理薬剤師へ相談を。
Q2: 希望休が通らない時の言い方は?
選択肢で聞く・理由を添える・譲歩を示す。この3点で承認率が上がります。
Q3: 管理薬剤師は何をしてくれる?
就業実態を踏まえ、開設者へ意見具申を行います。文書化が効果的です。
Q4: 労基署に相談すると会社にバレる?
匿名相談が可能です。是正が必要な場合は指導・勧告が入ります。
Q5: 連休が取りにくい職場でのコツは?
繁忙期を避け、シフト最小影響日の候補を2つ提示。業務分担の代替案も添えます。
Q6: 今の職場に残るべきかの判断軸は?
改善計画の有無・期限・責任者。これが曖昧なら、転職を含め再検討を。
Q7: 5Sは続かないのでは?
週10分の見直しと小さな成功の共有で続きます。写真と数字が味方です。
Q8: 交渉しても門前払いされる時は?
管理薬剤師へエスカレーション→開設者へ文書→必要に応じて労基署相談の順で。
Q9: すぐ転職するのは早計?
改善の余地を試しつつ、同時並行で情報収集が安全。心身を削る職場での長期戦は禁物です。
Q10: 参考になる情報は?
暇な薬局に転職の注意点、働きたくないと感じた時の整理が役立ちます。
【まとめ】休みを取り戻すために、今日からできること


- まず休む。体調と安全を最優先に。
- 交渉は言い方の型で通しやすく。
- 管理薬剤師→開設者へ文書で意見具申。
- 労基署相談は匿名可。安全網として活用。
- 残るなら5Sで忙しさの根を断つ。難しいなら転職を検討。
結論はシンプルです。私たちの仕事は、休みがあって初めて質を保てます。まず自分を守り、言い方と段取りで希望を通し、組織に是正を求める。それでも動かないなら、環境を選び直すことは前向きな決断です。変える力は、あなたの中にあります。
閉店後、白衣を脱いで深呼吸する瞬間を想像してみてください。週に一度の連休が戻り、家族と食卓を囲む。翌朝は少し早く起きて、落ち着いて監査に向き合える。そんな日常は、遠い未来の話ではありません。今日の30分で、最初の一歩を踏み出せます。
まずは希望条件(年間休日、連休の取り方、当番回数)を言語化し、見学では休憩の取り方や混雑時の役割分担を確認しましょう。もし今の職場での改善が難しければ、薬剤師転職サイトで情報を並べて比べるのが近道です。あなたの頑張りが正しく評価される場所は、必ずあります。



当サイトでおすすめしている薬剤師転職サイトはこちらです
- 正社員・パート・派遣全てお任せ
- 女性薬剤師に特におすすめ
- じっくり相談したい薬剤師におすすめ
- 薬剤師転職支援25年以上の実績!全国12拠点
\ 転職者満足度が高い! /
- 正社員・パート・派遣・単発派遣・紹介予定派遣全てお任せ
- 取引企業・医療機関7,000社以上!
- 47都道府県全ての求人取り扱いあり
\ 正社員・派遣社員ならここで決まり /
- 薬学生も登録可能!
- マッチング精度が高い!
- 職場への逆指名交渉あり!
\ 大手調剤チェーン運営で安心 /
- 正社員・パート・派遣全てお任せ
- 完全独立系だから中立な立場で紹介
- 薬剤師転職サポート25年以上の実績
\ 転職活動に少しでも不安があるなら /
- 年間休日120日以上の薬剤師求人の探し方【休みは多い方が良い】
- 週休3日の調剤薬局薬剤師求人あります!正社員でもたった週4勤務
- 薬剤師の長時間労働問題【残業・休日出勤・夜勤】デメリットしかない
- 薬剤師だってワークライフバランス重視の転職をしてもOKです
- 地域支援体制加算算定で休みが取れない。お盆休みや年末年始はどうなる?
- 薬剤師の仕事・職場・転職の悩みや不満・ストレスを解決【まとめ記事】



