薬剤師の給料で奨学金は返せる?【返済補助・免除制度も活用しよう】
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奨学金の返済が不安な薬剤師

薬科大の授業料で奨学金を借りています。

毎月返済しないといけないのはわかっているのですが、給料がそこまで良いわけではなく、金額的にも精神的にも結構辛いです。

結婚するまでには何とか返したいのですが、返せるでしょうか?

薬学部の学費は高額で、多くの人が奨学金を利用しています。奨学金は教育の機会を広げるための有用な制度ですが、卒業後に返済するのは大変なことです。

薬剤師は比較的高収入な職業と言われていますが、実際に奨学金を返済することはできるのでしょうか?

また、返済が困難になった場合にはどうすればよいのでしょうか?

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薬剤師の給料で奨学金は返せるのか統計データや実例をもとに解説します。奨学金の返済がきつい場合や返せなくなりそうな時にやるべきことも紹介します。

本記事の内容
 この記事を読むと次のことがわかります。

  • 薬剤師の給料で奨学金は返せる?
  • 奨学金の返済がきつくて返せそうにないと思ったら
  • 収入を増やして奨学金の返済を楽にする方法
自己紹介

pharma_di(ファマディー)

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全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。

管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
【私が薬剤師採用のために連絡を取っている≫おすすめの薬剤師転職サイト

面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。

私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。

ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。

このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。

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結論
薬局薬剤師として正社員で働けば十分返済は可能。ただし、派手な生活をしなければ(※月々の返済金額による)。

薬剤師の給料で奨学金は返せる?返せない?

まず、薬剤師の給料について見てみましょう。

厚生労働省の令和3年度賃金構造基本統計調査によると、薬剤師の平均年収は41.1歳で581万円ほどです。月額給与は403,600円、年間賞与は962,200円です。

一方、奨学金の返済額はどれくらいでしょうか?

日本学生支援機構(JASSO)の第一種奨学金(無利子)を利用した場合、卒業後20年間で平均約300万円を返済することになります。月々の返済額は約1.3万円です。

第二種奨学金(有利子)を利用した場合では、借りた額にもよりますが月々2万円~3万円の返済が必要です。

これらの数字から考えると、薬剤師の給料で奨学金を返すことは可能だと言えます。しかし、それだけでは安心できません。

なぜなら、給料だけではなく生活費や税金・保険料なども考慮しなければならないからです。

手取り額や家計状況によっては、奨学金返済が負担に感じる場合もあるでしょう。

学生の頃は奨学金返済のことなどほとんど考えていなかったのではないでしょうか。

奨学金の返済が始まって、返せるかどうか心配になった薬剤師がほとんどだと思います。

奨学金を借りている方はすでにご存じでしょうが、奨学金について復習です。

 奨学金とは

経済的理由で修学が困難な優れた学生に学資の貸与を行い、また、経済・社会情勢等を踏まえ、学生等が安心して学べるよう、「貸与」または「給付」する制度です。

 奨学金の種類

  • 第一種奨学金(無利息)
  • 第二種奨学金(利息付)



 第一種奨学金(無利息)
貸与型奨学金のうち、利息が付かないものを第一種奨学金(無利息)といいます。
特に優れた学生及び生徒で経済的理由により著しく修学困難な人に貸与されるものですので、選考基準が厳しめとなっています。

6年制の薬科大学が国立、公立、私立のいずれかにより貸与される金額が異なります。また、自宅からの通学か自宅外からの通学かによっても貸与される金額は異なります。

平成29年以前に薬科大学に入学して卒業した薬剤師の場合、私立大学では30,000円、54,000円、64,000円のいずれかの額が無利息で貸与されています。

第一種奨学金 6年制 

 第二種奨学金(利息付)
利息がついてしまう奨学金ですが、第一種奨学金よりも選考基準はゆるやかです。
第一種奨学金が借りられなかった場合はこちらの第二種奨学金を借りるかたがほとんどです。

奨学金の利息は年(365日あたり)3%が上限となっており、在学中は無利息です。

貸与される奨学金の額は、月額20,000円~120,000円(10,000円刻み)

例えば、月額50,000円を6年間(72か月)借りると、総額3,600,000円となります。
借りた金利が1.0%だとすると、毎月16,629円を20年間にわたって返済しなくてはなりません。

また、月額100,000円を6年間(72か月)借りると、総額が7,200,000円となります。
金利1.0%とすると、毎月33,259円を20年間返済し続けることになります。

毎月3万円以上の返済はきついと考える薬剤師は少なくないのではないでしょうか。

 新卒薬剤師給与(初任給の比較)
≫調剤薬局の薬剤師初任給ランキング

≫ドラッグストア薬剤師の初任給ランキング

薬局勤務だと初任給は概ね月額25万円から35万円ほど。ドラッグストアなら初任給は概ね月額30万円から45万円ほどです。

例えば初任給が30万円だった場合、そこから健康保険料、厚生年金保険料、雇用保険料などが合計で5~6万円くらい引かれます。

手取り額としては24~25万円くらいでしょう。

ここから家賃や光熱費、飲食代など支払っても、堅実な生活をしていれば十分に奨学金を返せます。

実家暮らしであったり、家賃補助の出る薬局に勤務すればもっと余裕ができますね。

奨学金返済がきつい、奨学金を返せなくなりそうと思ったらやるべきこと

 返還期限猶予と減額返還は大部分の薬剤師が利用不可能
奨学金の返済がきつい場合の方法として、「返還期限猶予」と月々の返済月額を1/2または1/3に減らしてもらう「減額返還」があります。

しかし、どちらも収入基準があるため利用できない薬剤師がほとんどです。

堅実な生活をしている限りは返済はできると書きました。今後、車を買ったり、結婚したり、住宅ローンを組んだりするような年齢になってくると話は変わってきます。

20年の返済だと支払いが終了するのは40代後半。繰り上げ返済をしない限り、借金を抱えたまま結婚をすることになります。

毎月の奨学金の返済に加え、車の分割払いや住宅ローンの返済がのっかってくると・・・かなり返えすのがきつくなってきます。

 奨学金の返済がきついと思ったら今すぐやるべきこと

  • 支出(出費)を減らす
  • 収入を増やす

奨学金返済の原資を作るためには、出費(支出)を減らすこと、そして収入を増やすことのどちらか一方もしくは両方をやらなくてはいけません。

支出(出費)を減らして奨学金の返済を楽にする方法

奨学金返済がきついと感じたら、まずは支出(出費)を減らしてみましょう。

生活費や趣味の費用など、無駄な出費を見直して節約することで、返済に回せる余裕ができるかもしれません。

具体的には、以下のような方法があります。

  • 食費や光熱費などの固定費を見直す。
  • 外食や旅行などの頻度や予算を減らす。
  • クレジットカードやローンなどの借金があれば早めに返済する。
  • 通信料を見直して安いプランに変更する。
  • 毎日買っているコーヒーをやめる
  • タバコをやめる

支出(出費)を減らすことは、奨学金返済だけでなく、将来の貯蓄や投資にも役立ちます。

自分の収入と支出(出費)のバランスを把握し、無理のない範囲で節約するように心がけましょう。

収入を増やして奨学金の返済を楽にする方法

支出(出費)を減らすだけでは足りない場合は、収入を増やすことも検討しましょう。収入が増えれば、返済額に対する負担感も軽くなります。

具体的には、以下のような方法があります。

  • 仕事の成果や評価を高めて昇給や昇進を狙う
  • 副業やアルバイトをする。
  • 専門資格やスキルを取得する。
  • 投資や副業で収入源を増やす。

収入を増やすことは奨学金返済だけでなく、自分のキャリアや人生にもプラスになります。今よりも収入が増えてお金に余裕ができれば奨学金返済の悩みは解消しますね。

≫薬剤師が収入を増やす方法

 雇用形態の変更で収入を増やす
雇用形態の変更で年収をアップさせる方法もあります。

もしあなたがパート薬剤師として働いているのであれば正社員か派遣薬剤師になれば簡単に収入が増えます。

パート薬剤師→正社員薬剤師
パート薬剤師→派遣薬剤師


転職をして奨学金を楽に返す

 転職をして奨学金返済を楽にする

  • 転職をして収入を増やす
  • 奨学金返済サポート制度のある薬局に転職する

転職をして収入を増やす

薬剤師は需要が高く今でも転職市場は活発です。

【2023年最新版】薬剤師の転職は厳しい?転職事情と市場動向を徹底解説

現在の勤務先に不満がある場合や、もっと収入を増やしたい場合は転職をすることも一つの選択肢。

新卒から大手調剤薬局チェーンで働いている薬剤師は転職すればかんたんに、ほぼ確実に年収がアップします。

地方では薬剤師が不足しているところも多く、都市部よりも高い給料や待遇で採用されますので狙ってみるのも良いでしょう。

薬剤師が転職するなら地方がお得な7つの理由【お金と時間が自由に】

年収がアップした分を奨学金返済に充てられますね。

いつまで安月給で働かされ続けますか?一番損をしているのは相場よりも安い給料で働かされていることに気づいていない薬剤師

奨学金返済免除・返済補助制度(奨学金返済サポート制度)のある薬局に転職する

転職をして収入を増やすだけでなく、奨学金返済免除・返済補助制度(奨学金返済サポート制度)のある薬局に転職することもおすすめです。

奨学金返済サポートとは、給与とは別に奨学金返済のための金銭的補助を受けられる制度のこと。

この制度は、JASSOの奨学金を利用した薬剤師が一定の条件を満たした場合に、奨学金の一部または全部が免除されたり、勤務先から返済額の一部または全部が補助されたりする制度です。

他にも、奨学金返済助成制度、奨学金返済手当、奨学金返還支援制度といった独自の制度を設定している薬局もあります。

この制度を導入している薬局やドラッグストアに転職してこの制度を利用することで奨学金返済の負担を大幅に減らすことができます。

ただし、この制度には以下のような注意点もあります。

新入社員薬剤師に限定されているところもあれば、中途採用の薬剤師も利用可能な薬局もあります。

また、一定期間転職ができないなどの縛り(転職した場合はサポートを受けた額を返還しなければならないなど)があります。

奨学金返済サポートの制度があるというだけで転職を決めるのではなく、その職場が自分に合っているか、そして長く働くことができるかどうかを見極めることが大切です。

働いてから後悔することのないよう薬剤師転職コンサルタントにしっかりと相談しましょう。

転職をして奨学金を楽に返すための具体的な手順

転職をして奨学金を楽に返すためには、以下のような手順で進めましょう。

1.現状を確認して希望を明確にする

希望年収や勤務地、勤務時間、職場環境など、自分が重視するポイントをある程度明確にしておきましょう。

【薬剤師の転職希望条件】優先順位の正しいつけ方【これで転職成功】

2.下記のいずれかの薬剤師転職サイトへ登録(複数ならなお良い)

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≫マイナビ薬剤師の詳細

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3.奨学金返済のために転職で年収アップを目指したい、もしくは奨学金返済サポート制度のある薬局に転職をしたいと転職コンサルタントに伝える。

あなたが希望する地域の薬局やドラッグストアに奨学金返済サポート制度が無かったとしても、給与が今よりも大幅にアップすれば奨学金の返済が楽になることは間違いありません。

転職することまではまだ考えていない薬剤師も一度登録して相談してみましょう。

もちろん登録から相談、転職成功まで全て完全無料です。

薬剤師の給料で奨学金は返せる?〖返済補助・免除制度も活用しよう〗Q&A

Q1: 薬剤師の給料で奨学金は返済できますか?
A1: はい、薬剤師の平均年収で奨学金を返済することは可能です。ただし、生活費や税金などの負担も考慮する必要があります。

Q2: 奨学金返済が難しくなった場合の対処法は何ですか?
A2: 奨学金返済が難しい場合、支出を減らすことや収入を増やすことが有効です。具体的には、固定費の見直しや副業の検討があります。

Q3: 奨学金返済を楽にするために利用できる制度はありますか?
A3: 奨学金返済が厳しい場合、返還期限猶予や減額返還などの制度がありますが、収入基準があるため利用できる薬剤師は少ないです。

Q4: 収入を増やす具体的な方法は何ですか?
A4: 昇給や昇進を目指す、副業を行う、専門資格を取得するなどの方法があります。これにより奨学金返済の負担を軽減できます。

Q5: 奨学金返済のための節約方法はありますか?
A5: 食費や光熱費の見直し、外食の頻度を減らす、通信料を安くするなどが効果的です。無駄な出費を減らし、返済に回せる余裕を作りましょう。

薬剤師の給料で奨学金は返せる?【返済補助・免除制度も活用しよう】(まとめ)

この記事では、薬剤師の給料で奨学金は返せるかどうか、返せないとしたらどうすればいいかについて解説してきました。

奨学金返済は大変ですがそれを乗り越えることで自分の成長にもつながります。

あなたの目標や夢に向かって、前向きに取り組みましょう。

しかし、一人で悩んだり苦しんだりする必要はありません。あなたには味方がいます。

それは、薬剤師転職サイトです。

薬剤師転職サイトは、あなたの希望や条件に合った求人を紹介してくれます。また、キャリアカウンセリングなども無料で受けることができます。

薬剤師転職サイトを利用すれば、あなたのキャリアや人生をより良くすることができるでしょう。

年収や待遇をアップしたり、奨学金返済免除・返済補助制度のある薬局に転職したりするチャンスが広がります。

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奨学金の返済が苦しい中でこういった人生のイベントが来たら返済がもっと苦しくなります。

迷っている場合ではありません。

相場より安い給料で働かされているのであれば、まずは相場通りの給料をもらうのが先決です。