薬価改定があるので本社や上司から薬局内の医薬品在庫金額を減らすよう言われていますがどうすればよいのかわかりません。

具体的には何をすればよいのでしょうか。

薬価改定の前に薬局の医薬品在庫金額を圧縮しなくてはいけない理由

薬局薬剤師にとって2年に1回の調剤報酬改定(薬価改定)は頭の痛い問題ですね。

同じ薬なのにもかかわらず3月31日から4月1日に日付が変わるだけで薬価が下がるので調剤しても請求できる金額が下がってしまいます。

⇒医薬品の価値がたった一晩で目減りするということ

例)○○錠20mgは薬価100円ですが、4月1日からは80円になるとします。

もし3月31日の業務終了時点で薬局にこの薬の在庫が500錠あったらどうなるでしょうか。

4月1日には500×80円=40,000円

50,000円の価値があった○○錠20mgが4月1日以降は40,000円の価値しかなく、10,000円の損害です。

利益率5%の薬局が10,000円稼ぐには200,000円も売上なければなりません。

薬局内の医薬品在庫が2,000万円の時、薬価が平均5%ダウンしたらどうなるか。

4月1日には1900万円の価値になってしまいます。

100万円の大損害です。

在庫の圧縮は薬局にとって急務であることがお分かりいただけたでしょうか。

だから薬局の上層部は各薬局の責任者や在庫担当者に3月末時点での在庫を圧縮せよとの指示がでるのです。

薬局の医薬品在庫金額を減らす具体的な方法

まずは何をすればよいのでしょうか。

  1. 各スタッフへの意識を高める
  2. 小包装で頻回購入に切り替える
  3. 3月中に使い切れない薬は返品する
  4. 発注点を見直す
  5. 動かなくなった薬は早めに処理する
  6. バラ錠の購入を一時的にストップする
  7. 余りそうな薬は小分けや分割購入で手当する
  8. 無理なら薬局の品目別在庫金額トップ50だけでもちゃんとやる

各スタッフへの意識を高める

皆の給料は会社の利益から出ている

もしかしたらボーナスの額にも関わってくるよと。

新規で薬を購入する際は「最小包装で」と卸に注文してもらうようにお願いしておきましょう。また、欠品の際は購入している包装規格ではなく、やはり「最小包装で」注文しましょう。

意外と100錠よりも小さい包装で販売している医薬品があります。

小包装で頻回購入に切り替える

従来の大きな包装で購入して3月末までに使い切れない可能性がある場合は小包装に切り替える必要があります。

500錠で購入していたのであれば100錠包装に。189包入りで購入していたのであれば42包入りに。

3月中に使い切れない未開封医薬品は卸に返品する

いつも来ていた患者さんが来なくなったり、薬が変更になったりして薬の消費量が急激に減っている場合もあります。

3月末までに使い切れない薬で未開封の物があれば卸に即返品しましょう。

もし500錠包装が未開封だけど全く動いていないわけではないという場合は、100錠を購入して500錠を返品します。

発注点を見直す

いままで300錠を切ったら発注と決めていたら200錠にするなど、発注点を見直します。在庫管理システムで数値を入力するだけであれば本部の指示通りの数値に設定しなおします。

動かなくなった薬は早めに処理する

デッドストックとなった薬は早めに他薬局へ移動させます。

チェーンの薬局であれば社内の薬局でその薬が動いているところを探し、早急に引き取ってもらえるよう交渉しましょう。

バラ錠の購入を一時的にストップする

一包化調剤が多い薬局ではバラ錠を購入していると思います。

バラ錠の包装は一般的にPTPよりも大きい単位での販売となっており、在庫金額を増やす要因となります。

バラ錠の購入は早い段階でやめて、一包化調剤はPTPを剥いて対応しましょう。

最小包装で購入しても余ってしまう医薬品は小分けや分割購入で手当する

高薬価の医薬品に限りますが分割購入で対応するという手もあります。手数料や割引率の問題で損する場合もありますので分割購入の際は充分注意が必要です。

社内の薬局からの移動であれば問題ないでしょう。

時間がなくて今までの項目の事なんでできない・・・そんな場合は

薬局の品目別在庫金額トップ50を調査

薬局の在庫金額のトップ50がどんな薬なのかを調べます。

その薬だけでも在庫管理を厳密にやってみましょう。

やみくもに取り掛かるよりも効率よく在庫金額を圧縮することができます。

トップ50ができたらトップ100までと範囲を広げていきます。

在庫数が同じ100錠であっても薬価が5.6円の薬もあれば500円の薬もあります。

高薬価の薬を削減すれば薬局全体の在庫金額に与える影響が大きくなりますね。

在庫金額を減らすのが比較的楽な薬局と大変な薬局

比較的楽な薬局

集中率の高い薬局(少ない品目で多くの患者さんの薬をまかなえる薬局)

固定客の多い薬局

大変な薬局

集中率の低い薬局(いろんなところの処方せんが来るので品目数が増えるのは必然。

一包化の多い薬局(バラ錠の在庫が多い。非一包化の患者さんには使いづらい)

不特定の患者がくる薬局(1回限りの患者さんが多いなど)

薬価改定の時が忙しい薬局(特に耳鼻科の門前薬局。花粉症の時期と重なるので在庫を絞れない)

患者さんに迷惑をかけないようにしつつ在庫を減らすのは大変な作業です。

毎月絶対に来局する患者さんの薬をわかってて買わないということはなかなかできません。

体を壊さない程度に頑張りましょう。