小規模個人薬局への転職は?チェーン薬局より給料高くて良さそうですが。

小規模個人薬局への転職は?チェーン薬局より給料高くて良さそうですが実際どうなのでしょうか?

個人薬局への転職を勧めない8つの理由

医療費削減のために調剤報酬がどんどん減らされている昨今。今までと同じ仕事をしているだけではどんどんと薬局の収入は下がっていきます。薬局の収入が下がれば会社の利益も減る方向になるのは当然のことです。

個人でやっている薬局(チェーンではなく、2~3薬局を経営する小規模薬局)の経営は厳しくなっていることが多いのではないかと思います。M&Aや譲渡などでチェーン薬局傘下に入るところも少なくありません。

個人薬局でも、例えば立地が格段に良かったり、門前医療機関との関係が良好で経営がうまく行っているところももちろんありますが、個人薬局への転職には十分に注意が必要です

個人薬局への転職だと将来のポストが少ない

薬局数が少ないと当然管理薬剤師やその他の役職も少なく、昇進の機会がほとんどなくなってしまいます。ずっと一般薬剤師のままでいることにもなりかねません。

個人薬局だと会社の将来性がほぼ無い

新規開局などの案件も大手チェーン薬局に比べれば取りにくい状況です。事業規模の拡大が見込みにくいです。また、個人薬局の社長が高齢であれば誰が跡を継ぐかという問題が出てきます。結局は他社へ身売りもしくは合併という形で別の会社の傘下になることでしょう。

経営している薬局数が少ないと経営難に陥りやすい

例えば門前医療機関の先生が高齢で後継ぎがなく閉院してしまった場合、その薬局の経営は一気に悪化します。大手チェーン薬局のように薬局数が多ければそのうちの1薬局がうまく行かなくなっても影響は小さく済みますが、個人薬局ではそうは行きません。リスクが分散されていませんから会社存続の危機に陥ります。

個人薬局だと就業規則なんて有って無いようなもの

社長の一声で決まるようなシステムとなっていますから就業規則なんて形骸化しています。賃金だってどのように計算されているかわかりませんし。福利厚生だってほぼないと考えてよいでしょう。産休・育休・時短勤務などの理解も不明です。

個人薬局だと十分な設備投資がされない

調剤機器やレセコンなどの高額備品は故障や機能追加のために、数年毎に定期的に更新していく必要があります。利益を十分に上げられない薬局は充分な設備投資ができないため調剤室の環境整備も遅れがちに。その負担はそこで働く薬剤師にのしかかってきます。

個人薬局だと薬剤師の採用が難しい

薬剤師不足はだいぶ解消されてきましたが、大手調剤薬局チェーンに比べれば個人薬局の薬剤師採用はまだまだ難しいものがあります。だからこそ高い給与を提示して採用活動をしているのです。魅力を付けられるとすれば給料だけということでしょう。
薬剤師の採用がうまくいかない限り、薬剤師不足の状態での業務が続きます。この負担もやはり現場で働く薬剤師にかかってきます。

薬局数が少ないと、他薬局からの支援(ヘルプ)も期待できませんね。

個人薬局だと薬剤師社長と一緒に働かなくてはならない

尊敬できるような素晴らしい薬剤師の社長さんなら問題ありません。が、そうではなかった場合・・・。社長と同じ薬局でずっと働くというのは大変なストレスです。

私は個人薬局での勤務時代、社長から業務とは関係ない仕事(社長の家のこと)を頼まれました。もちろん無給で。

薬剤師社長の奥さんと一緒に働くほどの苦痛はない

薬剤師は薬剤師と結婚しやすいという統計があります。


社長が薬剤師であればその奥様も薬剤師である可能性が高い(約3割)ですね。

社長の奥様が薬剤師であったらおそらくそこで一緒に働くことになるでしょう。社長(薬剤師)と社長夫人(薬剤師)と共に働くことを想像できるでしょうか。

仮にもう1薬局経営していたとしても管理薬剤師は社長夫人でしょう。この人も尊敬できるような人であれば良いのですが、そうではなかった場合・・・。部下であるあなたが社長夫人に意見するのはまず無理ですよね。

冗談の様ですが個人薬局への就職転職にはこういったリスクもあるのです。

個人薬局の人間関係が良くなかった場合、逃げ場が無い(転職しかない)

(参考)薬局を辞める前に上司や同僚、同期の薬剤師にまずは相談を

↑これが使えません。同期もいないし、上司は社長の奥さんもしくは社長です。考えただけでも恐ろしいですね。

個人薬局に入ってしまうと転職しかないのに辞められない

個人薬局は基本的に薬剤師不足。人間関係の悪化や給料への不満、職場環境への不満があって辞めたいと思ったとしても、あの手この手で引き留め工作にかかってくるでしょう。
これも結構苦痛です。
社長や社長夫人と2対1での面談を想像してみて下さい。
どうですか?

個人薬局への就職・転職は絶対にすべきではない
経験談です。

実際には、大手チェーン薬局よりもすばらしい個人薬局もあることでしょう。ただ、自分でそれを見つけるのは容易ではありません。
自分ひとりで転職活動を始めてしまうと、その薬局の事を良く分からないまま入社を決めてしまい、絶対に後悔します。

良いチェーン調剤薬局を見つけるのと、良い個人薬局を見つけるのとでは、後者の方が断然難しい