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薬局の5S活動は整理から|物と情報・データの整理方法


5S活動に取り組み始めた薬剤師
うちの薬局でも5S活動が始まることになりました。
でも、整理・整頓・清掃・清潔・躾のうち、何から始めればいいのでしょうか?
正直、毎日の業務だけでも手いっぱいです。
+5Sまでやる時間なんてあるのかな……
薬局で5S活動を始めるとき、最初に迷うのは「どこから手をつけるか」です。
棚をきれいに並べるのか。掃除から始めるのか。古い書類を捨てるのか。PCの中のファイルまで見直すのか。
現場では、こんな本音も出てきます。
- 片付けても、翌日には元に戻っている
- 整理する時間があるなら、薬歴を終わらせたい
- いつも同じ人だけが片付けている
- 現場を見ていない人に「5Sをやれ」と言われても困る
- 薬局長や管理者がルールを守らない
- 何を捨ててよくて、何を残すべきかがわからない
こう感じるのは自然です。
5Sは、気合いで片付ける活動にしてはいけません。
順番を間違えると、不要なものをきれいに並べて終わります。忙しい薬局ほど、「片付けたのに仕事は楽にならない」という状態になりがちです。
薬局の5S活動は、まず「整理」から始めます。
整理とは、必要なものと不要なものを分け、不要なものを取り除くことです。
薬局で整理するのは、物だけではありません。紙書類、PC内のデータ、共有フォルダ、マニュアル、掲示物、申し送りルールなどの「情報」も整理対象です。
この記事では、薬局の5S活動で最初にやるべき「整理」について、物と情報の両面から、現場で使える形で説明します。
薬局の5S活動は「整理」から始めましょう。
最初に減らすべきなのは、「探す時間」と「どれが正しいかわからない時間」です。
不要な物、古い書類、探せないデータ、使われていないルールを見直すと、仕事がスムーズに進みます。
薬局の5S活動は「整理」から始める
薬局の5S活動は整理から始め、必要なものと不要なものを最初に分ける。
薬局で5S活動を始めるなら、最初にやるべきことは整理です。
5Sは、整理・整頓・清掃・清潔・躾の5つを指します。5S全体の流れを先に確認したい方は、薬局の5S活動全体を解説した記事も参考にしてください。


この記事では、5Sの中でも最初に取り組む整理に絞って解説します。
整理と整頓は、似ているようで役割が違います。
- 整理:必要なものと不要なものを分け、不要なものを取り除く
- 整頓:必要なものを使う場所に置き、戻す場所を決める
先に整理をしないと、不要なものまで棚に並べることになります。
使っていない備品。期限切れの掲示物。誰が作ったかわからないExcel。最新版かどうかわからないマニュアル。昔の薬袋や説明文のデータ。
こうしたものを残したまま場所だけ決めても、現場は楽になりません。
むしろ、必要なものを探すたびに手が止まります。
5S活動で最初にやることは、きれいに並べることではありません。まず、必要なものと不要なものを分けることです。


薬局で整理すべきものは物だけではない
薬局の整理は物だけでなく、紙書類・データ・情報も対象になる。
薬局の整理というと、調剤棚や引き出しの片付けを思い浮かべる方が多いはずです。
もちろん、それも必要です。
ただ、薬局では物よりも「情報」が散らかっていることがあります。
見た目は片付いていても、情報が散らかっている薬局では、毎日のように小さな探し物が発生します。
- 古い掲示物が待合室に残っている
- 紙のマニュアルとPC内のマニュアルの内容が違う
- 共有フォルダの中に似た名前のファイルがいくつもある
- 薬歴の定型文が増えすぎて、どれを使うのか迷う
- 前任者しか保存場所を知らない資料がある
- 申し送りの方法がスタッフごとに違う
- 患者向けの説明文が最新版かどうかわからない
これ、薬局ではかなり起こります。
物が散らかっていれば、見れば気づきます。でも、情報の散らかりは見えにくく、忙しい薬局ほど後回しになります。
その結果、「資料を探す」「最新版を確認する」「誰かに聞く」「前に作った資料を作り直す」という時間が毎日少しずつ増えていきます。
薬局で整理すべきものは、主に次の5つです。
- 物:備品、文具、薬袋、説明用資材、棚や引き出しの中身
- 紙:帳票、掲示物、案内文、古いマニュアル、重複資料
- データ:PC内ファイル、共有フォルダ、薬歴の定型文、説明文
- 情報:申し送り、連絡ルール、最新版の管理、保管場所の共有
- 動線:調剤、監査、投薬、薬歴入力までの流れ
薬局の整理は、単なる片付けではありません。必要な物と情報を、必要なときに取り出せる状態に戻す作業です。
物と情報を一緒に見直すと、探す時間が減ります。確認の手間も減ります。新人や応援薬剤師から「これはどこですか?」と聞かれる回数も減ります。
薬局の整理で最初に決めるべき判断基準
薬局の整理は、捨てる・残す・保管する基準を先に決める。
整理でいちばん止まりやすいのは、「捨てるか、残すか」の判断です。
ここを決めないまま始めると、だいたい同じ流れになります。
- 念のため残しておこう
- 誰かが使うかもしれない
- 前からあるから、そのままでいいか
- 捨てていいかわからないから戻しておこう
- 今は忙しいから、あとで考えよう
この「とりあえず残す」が増えると、薬局は片付きません。
整理を始める前に、捨てる・残す・保管する・責任者に確認する基準を決めておきましょう。
- 保管期限を過ぎた書類は廃棄候補にする
- 同じ書類が複数ある場合は最新版だけを残す
- データで残っている紙書類は、紙で残す理由を確認する
- 壊れて使えない備品は処分する
- 1年以上使っていない備品は見直し対象にする
- 最新版が不明なマニュアルは責任者が確認する
- 判断が止まるものは一時保管箱に入れ、期限を決めて再確認する
ただし、薬局では勢いで捨ててはいけないものもあります。
個人情報が含まれる書類、法定保存が必要な書類、会社や法人の規程で保管が決まっている資料、行政対応に関わる記録などは、現場判断だけで廃棄しないでください。
「迷ったら捨てる」は、不要物に対する考え方です。保管義務や個人情報に関わるものは、必ず管理薬剤師・薬局長・本部のルールを確認しましょう。
現場では、次の4分類にすると作業が止まりません。
- 残す:現在使っているもの、保管義務があるもの
- 捨てる:不要、重複、破損、期限切れのもの
- 一時保管:今すぐ判断できないが、作業を止めたくないもの
- 責任者確認:法定保存、個人情報、社内規程に関わるもの
この4分類があるだけで、「これは誰が判断するの?」で止まる時間が減ります。
特に古い薬局では、開局以来ずっと残っている帳票や、前任者が作ったまま誰も見ていない資料が出てくることがあります。そういうものほど、感覚で捨てず、基準に沿って確認しましょう。
ただ残すだけでは、薬局は変わりません。保管義務がないものは、「いつか使うかも」ではなく「今使っているか」で判断してください。
薬局の5S活動を進める手順
薬局の5S活動は、担当・範囲・期限を決めると現場で進めやすい。
整理は、気づいた人だけが空き時間にやる形では続きません。
一部のスタッフだけが片付け役になると、不満もたまります。
薬局全体で進めるなら、「誰が」「どこを」「いつまでに」整理するのかを先に決めておきましょう。
ここが決まると、「気づいた人だけが片付ける状態」から抜け出せます。
1. 整理の目的をスタッフ全員で共有する
最初に、整理の目的を共有します。
「片付けてください」だけでは、人は動きません。
でも、「なぜ整理するのか」が見えると、受け取り方が変わります。
- 探し物の時間を減らす
- 調剤ミスや取り違えを減らす
- 新人や応援薬剤師からの質問を減らす
- 薬歴や事務作業に使う時間を確保する
- 紙書類やデータの重複管理を減らす
- 患者から見ても清潔な薬局にする
- スタッフのイライラを減らす
整理は、誰かを責めるための活動ではありません。
みんなが少しでも安全に、落ち着いて働くための活動です。
ここまで共有しておくと、「また片付けを押しつけられた」ではなく、「仕事の手を止める原因を減らすための整理だ」と伝わります。
2. 場所ごとに担当を分ける
薬局全体を一気に整理しようとすると、範囲が広すぎて途中で止まります。
まずは場所ごとに分けましょう。
- 調剤棚
- 投薬台周辺
- 監査台周辺
- 薬歴入力スペース
- 事務スペース
- 休憩室・倉庫・スタッフスペース
- 待合室
- 掲示物
- 紙書類の保管棚
- PC内・共有フォルダ
場所ごとに担当者を決めると、作業が進みます。
ただし、担当者に丸投げしてはいけません。
書類の廃棄、マニュアルの更新、共有フォルダの整理は、薬局全体に影響します。最終判断は管理薬剤師や薬局長が確認し、薬局内でルールをそろえましょう。
3. 短期間で一気に進める
整理は、だらだら進めるほど終わりません。
「時間があるときにやろう」と思っていると、たいてい時間は作れません。
範囲と期限を決めて、短期集中で進めましょう。
- 今週は紙書類だけ整理する
- 次の休診日までに倉庫を見直す
- 月末までに共有フォルダを整理する
- 棚卸し前に使っていない備品を確認する
最初から完璧にしなくて大丈夫です。
明らかに不要なものを減らす。判断が止まるものは一時保管箱に入れる。責任者確認が必要なものは別に分ける。
それだけでも、薬局の景色は変わります。
4. 一時保管箱には期限をつける
整理中には、どうしても判断が止まるものが出てきます。
そんなときに使うのが一時保管箱です。
ただし、一時保管箱は「捨てられないものを逃がす箱」ではありません。
必ず、次の項目を書いて入れましょう。
- 入れた日
- 入れた人
- 判断期限
- 最終確認者
- 処分・保管・データ化などの結論
見直し期限の目安は1〜2週間です。
期限を決めないと、一時保管箱は第二の物置になります。
一時保管箱は、判断を先送りするためではなく、整理の手を止めず、あとで判断するための箱です。
5. 整理前後の写真を残す
整理を始める前に、写真を撮っておくのもおすすめです。
整理前と整理後を比べると、変化が目に見えます。
これは、スタッフの達成感にもなります。
「ここまで片付いた」
「前より探す時間が減った」
「この状態に戻せばいいんだ」
そう感じられると、次の点検で「どこまで戻せばよいか」がわかります。
写真は、維持する基準にもなります。「この棚はこの状態に戻す」「床置きしない」「掲示物はこの範囲に収める」と決めておけば、迷ったときの基準になります。
PC・データ整理は薬局の探す時間を減らす
PC・データ整理は、薬局の探す時間と作り直す時間を減らす。
薬局の整理で後回しにされやすいのが、PCや共有フォルダ内のデータです。
調剤室は片付いているのに、PCの中はぐちゃぐちゃ。これは、薬局でよく見ます。
実は、探し物が多いのは棚の中よりPCの中かもしれません。
- デスクトップにファイルが大量にある
- ファイル名が「新規」「book1」「コピー」になっている
- 同じ資料が複数のフォルダに保存されている
- 最新版がどれかわからない
- 退職者が作った資料の場所がわからない
- 薬歴の定型文が増えすぎて、使うものを選べない
- 紙のマニュアルとデータの内容が違う
この状態だと、探すだけで時間を使います。
忙しい時間帯ほど「あの資料どこだっけ?」が起こります。誰かに聞く。前に作った資料が見つからず、もう一度作る。古い定型文を使ってしまい、あとで直す。
こうした小さな手戻りが、薬局の負担を増やします。
PC内の整理では、まず次のルールを決めておきましょう。
- ファイル名に日付を入れる
- 資料名を見ただけで内容がわかる名前にする
- 最新版フォルダを作る
- 古い版は「過去資料」フォルダへ移す
- 個人のデスクトップに重要資料を置かない
- 共有フォルダの階層を深くしすぎない
- 薬歴の定型文は定期的に見直す
特に薬歴の定型文は、増えすぎると使うたびに迷います。
同じような定型文がいくつもある。古い表現が残っている。誰が作ったかわからない。こうなると、入力のたびに迷います。
薬歴の入力負担が大きい薬局では、データ整理とあわせて、薬歴の運用そのものも見直しましょう。
薬歴がたまりやすい原因や対策は、薬歴が終わらない・たまる薬剤師向けの記事で詳しく解説しています。


PC内が整理されると、探す時間と作り直す時間が減ります。
物の整理が終わったら、次はデータも見直してください。
5S活動の整理はミスを減らす土台になる
5S活動の整理は、迷わず確認できる環境を作りミスを減らす土台になる。
薬局の5S活動は、見た目をきれいにするためだけのものではありません。
整理されていない薬局では、確認する前に迷いが増えます。
たとえば、次のような場面です。
- 必要なものがすぐ出てこない
- 似たものの取り違えに気づくのが遅れる
- 作業中断後に、どこまで進めたか迷う
- 監査台や投薬台に不要物が残っている
- 確認するものが他の物に埋もれている
- 新人や応援薬剤師が、毎回スタッフに場所を聞いている
物や情報が散らかっている薬局では、確認作業に余計な負荷がかかります。
「このメモは今日のもの?」
「この説明書は最新版?」
「この薬袋は処理済み?」
「この薬、いま監査前?監査後?」
こうした小さな迷いが増えるほど、集中力は削られます。
もちろん、整理だけですべてのミスは防げません。
それでも、取り違えや確認漏れにつながる場面は減らせます。
薬剤師のミス対策は、「もっと気をつける」だけでは限界があります。
ミスが怖いと感じている方は、薬剤師のミスが怖いときの考え方もあわせて読んでみてください。


整理の目的は、気合いでミスを減らすことではありません。迷わず確認できる薬局にすることです。
整理してもすぐ散らかる薬局で起きていること
整理が続かない薬局は、散らかる原因と管理体制を見直す必要がある。
一度きれいに整理したのに、すぐ元に戻ってしまう。
これも、薬局ではよくあります。
でも、ここで「片付けられないスタッフが悪い」と考えすぎないでください。
整理が続かないのは、あなた一人のせいではありません。
整理が続かない薬局には、次のような背景があります。
- 処方箋枚数に対して人員が足りない
- 薬歴や在宅業務に追われて片付ける時間がない
- 誰が管理するか決まっていない
- 薬局長や管理者がルールを守っていない
- 新人や応援薬剤師にルールが共有されていない
- 忙しすぎて「とりあえず置く」が習慣になっている
- 整理日や点検日が決まっていない
整理が続かない原因は、個人の意識だけではありません。
人員体制、業務量、管理者の関わり方、教育、ルールの共有不足が原因になっている薬局もあります。
特に人員不足の薬局では、整理したくても、整理する時間がありません。
「片付ける時間がない」
「薬歴で残る」
「休憩も取れない」
「気づいた人だけが毎回片付けている」
この状態が続いているなら、5S活動だけでは解決しきれないかもしれません。
人員不足による負担については、薬剤師の人員不足がつらいときの考え方で詳しく解説しています。


整理してもすぐ散らかる薬局では、「片付け方」より先に「散らかる原因」をつぶしてしまいましょう。
片付ける人を増やすより、散らかる原因を減らす。そこまで考えれば、薬局に5S活動が定着するはずです。
整理された薬局は働きやすい薬局の目印になる
整理された薬局は、スタッフが落ち着いて働ける職場環境の目印になる。
整理された薬局では、スタッフが物の場所を聞き合う時間が少なくなります。
見た目がきれいなだけで、良い職場とは言い切れません。
それでも、整理が行き届いている薬局では、スタッフが迷わず動くためのルールが見えてきます。
- 必要なものの置き場所が決まっている
- 掲示物が古いまま放置されていない
- 調剤棚や監査台に不要物が少ない
- マニュアルや手順が更新されている
- 新人や中途採用者が、物の場所や手順で迷う時間が減る
- 応援薬剤師が来ても物の場所を聞く回数が少ない
- スタッフ間でルールが共有されている
これは、薬局を選ぶときにも見ておきたいポイントです。
職場見学のときは、年収や休日だけでなく、薬局内の整理状態も確認しましょう。
調剤室に不要物が多すぎないか。掲示物が古いままではないか。休憩室や倉庫が物置のようになっていないか。スタッフが探し物に追われていないか。
薬局の整理状態を見ると、その職場の管理体制が見えてきます。
求人を見る前には、年収や勤務時間だけでなく、職場環境や人員体制も確認しておきたいところです。
薬局選びで見るべきポイントは、薬剤師求人の選び方で詳しく整理しています。


また、「今の職場を続けるべきか」「改善を待つべきか」「職場環境そのものを見直すべきか」で迷っている方は、薬剤師が転職すべきか迷ったときの判断基準も参考になります。


整理された薬局は、スタッフが落ち着いて働くための土台です。
5Sで変えられる問題もあります。
一方で、人員不足・薬歴残業・管理者不在・職場の雰囲気が原因の場合、整理だけでは限界があります。
「今の職場で改善を続けるべきか」
「職場環境そのものを見直した方がよいのか」
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Q&A|薬局の5S活動と整理でよくある質問
薬局の5S活動は、整理の判断基準と継続の仕組みをそろえることが重要。
ここでは、薬局の5S活動の中でも「整理」に関する疑問に絞って答えます。
一般的な5Sの説明ではなく、現場で判断に迷いやすいポイントをまとめました。
Q1. 整理と整頓の違いは何ですか?
整理は、必要なものと不要なものを分け、不要なものを取り除くことです。整頓は、残したものを使う場所に置き、戻す場所を決めることです。
先に整理をしないと、不要なものまで棚に並べることになります。5S活動では、まず整理から始めましょう。
Q2. 古い掲示物はどのタイミングで外すべきですか?
期限が過ぎた掲示物、内容が古い掲示物、現在の運用と違う掲示物はすぐに見直しましょう。
待合室の掲示物は、患者の目にも入ります。古い案内が残っていると、薬局全体の管理が甘く見えることもあります。掲示開始日と終了日を決めておくと、放置を防げます。
Q3. 紙書類とデータが両方ある場合、どちらを残せばよいですか?
まず、紙で残す義務があるかを確認します。紙で残す必要がないものは、データ管理に寄せるかを検討しましょう。
ただし、法定保存書類、個人情報を含む書類、会社の保管ルールがある資料は、現場判断で捨ててはいけません。必ず管理薬剤師・薬局長・本部のルールを確認してください。
Q4. 薬局で捨ててはいけないものはありますか?
あります。個人情報が含まれる書類、法定保存が必要な書類、行政対応に関わる記録、社内規程で保管が決まっている資料は、現場判断だけで捨ててはいけません。
判断に迷うものは、「捨てる」ではなく「責任者確認」に分けましょう。整理は勢いではなく、基準で進めることが大事です。
Q5. 薬歴の定型文が増えすぎた場合はどう整理すればよいですか?
使っている定型文、使っていない定型文、内容が古い定型文に分けましょう。
似た内容の定型文が複数ある場合は、1つにまとめます。古い表現や今の服薬指導に合わない内容は見直します。誰が見ても使う場面がわかる名前にしておくと、薬歴入力で迷う時間が減ります。
Q6. 一時保管箱に入れたものを誰も判断しないときはどうすればよいですか?
入れた日、判断期限、最終確認者を必ず書いておきましょう。
期限がない一時保管箱は、ただの物置になります。1〜2週間を目安に見直し日を決め、管理薬剤師や薬局長が最終判断する形にすると放置を防げます。
Q7. 整理する時間を業務中に取れない場合はどうすればよいですか?
範囲を小さく区切ってください。
いきなり薬局全体を整理しようとすると止まります。今日は引き出し1つ、今週は掲示物だけ、月末までに共有フォルダだけ。範囲を絞ると、忙しい薬局でも手をつける場所がはっきりします。
Q8. 管理薬剤師や薬局長が整理に協力してくれない場合はどうすればよいですか?
「片付け」ではなく、「探す時間」「ミスの不安」「応援薬剤師への説明時間」を減らす活動として伝えましょう。
それでも協力が得られない場合、整理が続かない原因は現場の努力不足ではなく、管理体制にあるかもしれません。5Sで変えられる範囲と、職場全体で見直すべき範囲を分けて考えてください。
まとめ|薬局の整理は働きやすさと安全性を守る第一歩
薬局の整理は、働きやすさと安全性を守るための最初の一歩になる。
- 薬局の5S活動は「整理」から始める
- 整理は、必要なものと不要なものを分けること
- 不要なものを残したまま整頓しても、現場は楽にならない
- 薬局では物だけでなく、紙書類・PCデータ・情報も整理する
- 捨てるもの、残すもの、一時保管するもの、責任者確認するものを分ける
- PC内のファイル名や共有フォルダのルールを決める
- 整理はミスを減らす土台になる
- 整理が続かない場合は、人員不足や管理体制も見直す
薬局の整理は、ただ物を捨てる作業ではありません。
必要なものを、必要なときに使える状態に戻す作業です。
調剤棚が見やすい。紙書類がすぐ見つかる。PC内のデータが探せる。マニュアルの最新版がわかる。スタッフ全員が同じルールで動ける。
まずは、目の前の引き出し1つで大丈夫です。
必要なものと不要なものを分け、古いものを見直し、探しにくいデータには名前をつける。
薬局の整理は、ちゃんと働ける薬局に戻すための作業です。
そして、あなたが無理なく、安全に働き続けるための第一歩でもあるのです。
整理が終わったら次は整頓です。薬局の5S作業の整頓についてはこちらの記事をご覧ください。



