
病院薬剤師として働いていた20代の女性薬剤師のCさんが転職先に決めた薬局は、ハーブやアロマに力を入れているという薬局でした。しかし、その転職は大失敗。
なぜ大失敗だったのでしょうか?
この女性薬剤師が転職を考えるようになったきっかけ
Cさんの勤務先は病院の薬剤部。病棟業務が忙しくて夜勤があり、さらに4週6休のためプライベートが充実できないこと、給料が思ったほど上がらないことが転職を考えたきっかけでした。
転職先薬局の希望条件
仕事とプライベートをうまく両立させたいという思いがあったCさん。
希望の条件は以下の通りです。
- 完全週休2日制
- 残業がさほど多くない
- 研修制度がしっかりしている
- 自宅から通勤可能
転職活動は薬剤師転職サイトを利用
Cさんは仕事を続けながら転職活動を始めました。効率的に情報収集が可能な、薬剤師転職支援サイトに登録して連絡を待ちます。
薬剤師転職サイトに登録後、コンサルタントから連絡があり希望を伝えたところ、後日Cさんの条件に合う薬局をいくつか紹介してくれました。
Cさんは休みが少ないため転職活動に使える時間に限りがあります。複数紹介された薬局から3か所にしぼって見学と面接をお願いすることにしました。
3つの薬局で面接を受ける
3つの薬局で見学をさせてもらい、面接を受けました。
1つ目は面処方箋を多く受け付ける調剤薬局。
薬局の雰囲気もよく、完全週休2日制。研修制度は充実していました。多くの医療機関からの処方せんが持ち込まれるので薬の在庫品目数が多く、知識が偏ることがないことも利点でした。
2つ目は個人医院(内科)の門前薬局。完全週休2日制で残業はほぼゼロ。内科の門前です。3つの薬局のうち一番給与提示が良かったのはこの薬局です。
3つ目も開業医(内科)の門前薬局。
ハーブとアロマに力を入れている薬局でした。研修制度は充実しています。完全週休2日制ではありません。残業はほぼありませんが閉局時間が遅めです。
希望条件には合致していない薬局に転職を決めた
3つの薬局からどこにしようかと悩んだ末、Cさんは3つ目のハーブとアロマに力を入れている薬局に決めました。
その転職は失敗に終わる
ハーブやアロマに興味があったのでその薬局を選んだのです。最初のうちは楽しく働いていました。
働き始めて半年後、Cさんに思わぬことが起きました。
市内にある同じ会社の別の薬局への異動です。
同じ会社なので給与体系は同じでしたが、異動先の薬局は週に2日午後休みのシフト制週40時間勤務でした。門前の医療機関が夜7時まで診療をしているので薬局閉局は夜8時近く。残業も増えてしまいました。
そしてその薬局はハーブにもアロマにもまったく力を入れていません。というかゼロでした。
当初希望した条件のうち、「完全週休2日制」と「残業がさほど多くない」が合っていません。
結局病院に勤務していた時と比べて帰宅時間はむしろ遅くなってしまいました。
転職失敗の理由
Cさんが薬剤師転職支援サイトを利用して転職活動をしたまでは良かったのですが、その先が失敗でした。
薬剤師転職支援サイトのコンサルタントは様々な情報を提供してくれて、かつ相談に乗ってくれますが、最終的に決めるのは自分です。
コンサルタントからは、「ハーブやアロマに会社全体で力を入れているわけではないですよ。」という助言はあったようですが、見学に行った薬局でのアロマに力を入れている所に気に入ってしまいました。
自分が転職を決めたきっかけは「プライベートを充実させたい」ということ。それが目的で転職をきめたのに、途中から「ハーブとアロマ」に目がくらんでしまったことが失敗の原因です。
転職失敗を避けるには
その薬局が異動させることを最初から考えていたのかどうかは不明ですが、会社全体でどう考えているのかを見ることも重要です。
コンサルタントの助言を聞きながら、自分が最も大切にしている条件は何かを再度よく考えましょう。
その条件に最も合致するのはどこの薬局なのかを十分に考えてから最終決断をすることが転職失敗を避ける秘訣です。
転職失敗回避の方法には失敗例を知ることが大事
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