

転職したら600万円になると言われた薬剤師
転職候補の薬局から年収600万円出しますと言われました。
今よりも年収アップするから得ですよね?
えっ!?そうとも限らないのですか?
転職候補の薬局から今より高い年収を提示されたら誰でも喜ぶでしょう。
でも本当に得かどうか、一度考えたほうがよいです。
というのも、昇給率が低くて昇給しなかったらどうなるでしょうか。

年収だけで転職先を決めないでください。その後の昇給率や昇給額が重要ですよ。
本記事の内容
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全国に300店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。
管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
【私が薬剤師採用のために連絡を取っている≫おすすめの薬剤師転職サイト】
面接をした中途薬剤師は軽く100人を超えました。
私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。
ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、当サイト「薬剤師のための転職ブログ・ファマブロ」を始めました。
このサイト内の記事は『過去2回の転職経験』と、『現在の薬剤師採用業務の経験と知見』を基に全て私が1人で書いています。
転職直後の年収で転職先を選んではいけません。重要なのはその後の昇給率。転職先をしっかり見極めないと結果的に損をしてしまいますので気を付けましょう。
ちょっと待って!
その転職、本当に年収アップしますか?
転職するときには、年収がどのくらいアップするのか気になるところだと思います。
この求人は年収550万円、こっちは600万円。
多い方が得だと思っても、そうとは限りません。
若い方なら特にそうですが、大事なのはこの先。
好条件だと思って転職したのに、昇給しなかったらどうでしょう。
がっかりしますよね。
今回は、昇給率と昇給額について見て行きたいと思います。
転職を考える時、提示される年収(給与)も大事ですが、その後の昇給額・昇給率まで考えたことはありますか?
転職前後の年収比較は昇給率が最重要

Aチェーン薬局に新卒で入社した調剤経験3年、年収が400万円の薬剤師(非管理薬剤師)が転職を考えていたとします。
求人を探していたところ、
「うちは年収600万円出します。」
というB薬局がみつかりました。
その他の条件もなかなか良さそうです。
年収にして200万円のアップ!!
でも、この薬剤師がB薬局に転職した場合、本当に年収アップとなるでしょうか?
雇った側のB薬局はこう考えます。
まあ、とりあえず採用できて良かった。
しかし、年収600万円はうちの薬局の給与水準からいくと明らかに高すぎる。
昇給額・昇給率を抑えることで、数年後にはうちと同じの給与水準と同じに持って行こう。
当然B薬局に新卒で入った人は3年目で600万円ももらっていないのですから、B薬局としてはどこかで帳尻を合わせなくてはなりません。
どこで調節するか。
それが、昇給額・昇給率です。
600万円の年収で転職してきた薬剤師の昇給額・昇給率は、B薬局に新卒で入社した薬剤師の昇給額・昇給率に比べて大幅低く設定されます。
そして、最終的にはB薬局の給与水準に収束されるはずです。
具体的な昇給額・昇給率を下げる方法はこちらをご覧ください。
「前職の年収を考慮します」この言葉で転職を決めると危険です。あなたの年収試算表に調整給や調整手当の項目はありませんか?もし記載されていたら、その額は数年後には消えているはず。前職年収考慮の求人に応募する際には気を付けましょう。
年収だけで転職先の薬局を決めるのは大変危険

数年働いて辞めるつもりならば年収アップにつながるので良いのかもしれません。
しかし、長い目で見ると年収だけで転職先を決めるのは大変危険です。
その理由は次の通りです。
- 昇給率・昇給額はどこかで頭打ちとなる
- 基本給もどこかで頭打ちとなる
- 更なる年収アップのためには昇進が必要
年収600万円で転職したとしても、一般薬剤師のままであれば年収がずっとそのままという事もあります。
薬剤師が転職すると年収はいくらもらえるのか。求人票だけではわかりません。実際の年収を知るには内定をもらう必要があります。ただし、薬剤師転職サイトのコンサルタントに条件交渉をしてもらえば事前に年収を知ることができてオススメです。

じゃあ、昇給率が高い薬局に転職すれば良いのですね?

昇給率を公表している薬局はとても少ないんです。
昇給率を公表している薬局が少ない理由

昇給率を公表している薬局はとても少ないのです。
昇給率を公表している薬局が少ない理由
- 評価によって昇給率が変わるので公表できない
- 社員数が多く、昇給率の平均を公表する意味がない
- 年齢や等級(階級)によって昇給率があるので一律に○%と公表できない
昇給率を公表している薬局がどのくらいあるか、ファルマスタッフの求人で探してみました。
私自身の過去の昇給率は平均すると3%ほどでしたから、この薬局の昇給率は4.4%~5.8%とかなり高めです。
この薬局に限りませんが、注意すべきは、この昇給率が定年まで続くとは限らないという事です。
調剤薬局の儲け方はどこも同じ方法ですから、薬剤師の給与もほぼ同じ。
どこかで頭打ちとなります。
その金額は一般薬剤師であれば、600~700万円くらい。
それ以上を望むなら管理薬剤師になることが必須です。
転職をするなら、初年度の年収だけでなくて今後いくら程度までアップさせることが可能なのか確認しておきましょう。
その転職、本当に年収アップしますか?知らないと損する昇給額と昇給率(まとめ)

- 高い年収で転職してもそこから年収アップするかどうかはわからない
- 相場より高い年収で転職しても昇給を抑えられる可能性が高い
- 年収だけで転職先を決めてはいけない。その後の昇給状況も確認を
無理して高い年収を出しても良いと考えている薬局は、薬剤師の定着率が低く、慢性的な薬剤師不足に陥っている可能性があります。
職場環境等に何か原因があるのでしょう。
提示された年収だけで転職先を決めてはいけません。
- どんな薬局(会社)なのか
- この先どんなことをしていこうと考えているのか
- 薬局勤務以外のキャリアプランはあるのか
この点をはっきりと提示してくれる薬局(会社)を選んだほうがあなたのためになると思います。
転職を考えている薬剤師の方へ、お金は大事ですが、お金で釣られないでください。
(私も1回目の転職でお金に釣られて大失敗したので。)
その他の薬剤師の転職失敗事例
⇒薬剤師がこれをすると絶対転職を失敗する・・・必読8つの実例
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