
履歴書と職務経歴書の書き方がわからない薬剤師
履歴書や職務経歴書には何を書くとよいのでしょうか?手書きじゃないとだめですか?パソコンだと楽なんですけど。
履歴書を書こうとした瞬間、手が止まっていませんか。
「薬剤師の履歴書は手書きのほうがいいのかな」
「職務経歴書に何を書けばいいのかわからない」
「自己PRに書ける実績なんて、正直ないかも……」
「転職回数やブランクを書いたら、不利に見られそう」
こう感じるのは、あなただけではありません。
履歴書を書き始めると、急に転職が現実になります。いつも通り働いてきたはずなのに、履歴書に書こうとした途端、自分の経歴が急に弱く見えることもあります。



私自身も薬剤師として転職したとき、履歴書と職務経歴書の書き方でかなり悩みました。自己PRをどう書くか、退職理由をどこまで伝えるか迷い、薬剤師転職サイトの担当者に何度も添削してもらった経験があります。
この記事では、その経験に加えて、薬剤師の採用で見られやすいポイントも踏まえながら、「薬剤師が何を書くべきか」「採用側がどこを見るか」を解説します。
だからこそ伝えたいのは、履歴書で自分を大きく見せる必要はないということです。
必要なのは、あなたがどんな職場で、どんな業務を経験し、次の職場でどう働きたいのかを、正確に伝えることです。
薬剤師の履歴書は、手書きかパソコン作成かで合否が決まるものではありません。
採用担当者が見るのは、職歴の正確さ、薬剤師としての経験、退職理由の一貫性、職務経歴書に書かれた具体的な実績。
履歴書は経歴を正確に伝える書類、職務経歴書は薬剤師としての経験を補足する書類、自己PRは次の職場でどう貢献するかを伝える欄です。
薬剤師の履歴書・職務経歴書で採用担当者が見ているポイント
薬剤師の履歴書は、経歴と経験を正確に伝えることが最重要。
採用担当者は、履歴書の文字がきれいかどうかだけを見ているわけではありません。
もちろん、丁寧さは大切です。誤字脱字が多い履歴書より、見直された履歴書のほうが印象は良くなります。
ただ、薬剤師の採用で特に見られるのは、次の3つです。
- どんな職場で働いてきたか
- どんな業務を任されていたか
- 次の職場で無理なく続けられそうか
採用側が履歴書を見るとき、きれいな言葉よりも「この薬剤師は、どんな現場でどんな経験をしてきたのか」に目が向きます。
たとえば、同じ「調剤薬局勤務」でも中身はまったく違います。
- 内科門前で処方箋枚数の多い店舗を経験した薬剤師
- 在宅医療に関わっていた薬剤師
- 一人薬剤師に近い環境で働いていた薬剤師
- 管理薬剤師として在庫管理やスタッフ指導をしていた薬剤師
- ドラッグストアでOTC販売や健康相談も担当していた薬剤師
この違いは、履歴書の職歴欄だけでは十分に表せません。だからこそ、職務経歴書が重要になります。
ここで不安になる人もいると思います。
「転職回数が多いから、またすぐ辞めると思われそう」
「ブランクがあるから、現場についていけないと思われそう」
「特別な資格も役職もないから、自己PRに書くことがない」
でも、転職回数やブランクがあること自体が悪いわけではありません。
大事なのは、事実をごまかさず、次の職場でどう働きたいのかを前向きに説明することです。
自己PRが書けないのも、あなたに強みがないからではありません。毎日の業務が当たり前になりすぎて、自分の経験を言葉にしていないだけです。
履歴書は「経歴を正確に伝える書類」、職務経歴書は「薬剤師としての経験を具体的に伝える書類」です。履歴書だけで伝えきれない経験を、職務経歴書で補います。
履歴書と職務経歴書は、面接での質問にもつながります。書いた内容を自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。
面接で聞かれる内容まで先に確認したい方は、薬剤師の転職面接対策完全ガイドもあわせて読んでおくと安心です。


薬剤師の履歴書は手書きとパソコン作成どちらがよい?
薬剤師の履歴書は、指定がなければ手書きでもパソコン作成でも問題ない。
薬剤師の履歴書は、提出先から指定がなければ、手書きでもパソコン作成でも問題ありません。
「手書きのほうが熱意が伝わるのでは」と迷う方もいるでしょう。
ただ、現在はメール添付、PDF提出、オンライン面接も一般的です。パソコンで作った履歴書をPDFで提出する流れも珍しくありません。
見られるのは、文字の形より中身です。
職歴が正確か、薬剤師としての経験が伝わるか、面接で話す内容と食い違いがないかを確認されます。
ここを外さなければ、手書きかパソコン作成かで過度に悩む必要はありません。
| 作成方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 手書き | 丁寧に書けば誠実な印象につながる | 書き損じたら新しい用紙に書き直す。修正液や修正テープは使わない |
| パソコン作成 | 文字が読みやすく、PDF提出にも向いている | フォント・文字サイズ・余白をそろえる。使い回しに見える内容は避ける |
手書きの場合は、黒のボールペンで丁寧に書きます。修正液や修正テープは使わず、ミスをしたら新しい用紙に書き直しましょう。
パソコン作成の場合は、PDF化してから提出します。WordやExcelのままだと、相手の環境でレイアウトが崩れるおそれがあります。
提出前には、必ず印刷またはPDF画面で見直してください。画面で入力していると、日付の古さ、余白の崩れ、誤字に気づかないまま進んでしまうことがあります。
厚生労働省の履歴書様式例では、性別欄は任意記載とされ、未記載も可能です。また、「通勤時間」「扶養家族数」「配偶者」「配偶者の扶養義務」の項目は設けない様式になっています。履歴書フォーマットを選ぶときは、提出先の指定を確認しつつ、厚生労働省の履歴書様式例も参考にしてください。
指定がない場合は、読み手が迷わないフォーマットを選びましょう。
薬剤師が履歴書を書く前に準備するもの
薬剤師の履歴書は、正式名称と年月を確認してから書き始めることが重要。
履歴書はいきなり清書しないほうが安全です。
薬剤師免許の取得年月、前職の入退社年月、認定資格の正式名称など、書き始めてから手が止まる項目が意外と多いからです。
まずはメモでかまいません。職歴、資格、経験業務を書き出し、あとから正式名称や年月を確認しましょう。
- 履歴書フォーマット
- 証明写真
- 学歴の入学・卒業年月
- 薬剤師免許の取得年月
- 認定薬剤師など資格の取得年月
- これまでの勤務先名・入社年月・退職年月
- 職務経歴書に書く業務内容や実績
- 提出先の薬局・病院・ドラッグストアの正式名称
特に職歴は、法人名と店舗名を分けて確認しておきましょう。
「〇〇薬局で働いていた」と覚えていても、正式には「株式会社〇〇 〇〇薬局△△店」だったというケースがあります。
細かい部分ですが、こうした正確さは薬剤師の仕事にも通じます。
証明写真は清潔感を重視する
履歴書の写真は、第一印象に関わります。
薬剤師は患者さんと接する仕事です。写真では、派手さよりも清潔感、落ち着き、誠実さが伝わるかを意識しましょう。
- 背景は無地にする
- 正面を向いた写真を使う
- スナップ写真や自撮りは避ける
- 服装はスーツ、または清潔感のある服装にする
- 髪型と表情は自然にする
写真で完璧を目指す必要はありません。
ただし、清潔感のない写真は損です。迷う場合は、証明写真機や写真スタジオを使いましょう。
薬剤師の履歴書の基本情報の書き方
薬剤師の履歴書は、日付・住所・職歴の年月まで正確にそろえることが大切。
基本情報は、難しい内容ではありません。
しかし、日付、住所、職歴の年月などはミスが目立ちます。ここで雑な印象を与えると、職務経歴書の内容まで不安に見られてしまいます。
まずは基本項目から確認します。
日付
履歴書の日付は、提出方法に合わせて書きます。
- 面接に持参する場合:持参日
- 郵送する場合:投函日
- メールで送る場合:送信日
古い日付のままだと、別の職場へ出した履歴書をそのまま使った印象になります。
提出前に、日付だけは必ず見直しましょう。
氏名・住所・連絡先
氏名は、戸籍上の表記で正確に書きます。
ふりがな欄が「ふりがな」ならひらがな、「フリガナ」ならカタカナで記入します。
住所は都道府県から省略せずに書きます。マンション名や部屋番号も忘れないようにしてください。
連絡先には、日中つながる電話番号とメールアドレスを書きます。
メールアドレスは、できれば転職活動用にシンプルなものを用意しましょう。ニックネームや趣味色が強いアドレスより、氏名ベースのアドレスが無難です。
現職中で電話に出られない時間が多い場合は、無理に職場で折り返す必要はありません。メール中心で連絡してもらうか、薬剤師転職サイトの担当者経由で日程を調整してもらうと安心です。
学歴
学歴は、一般的には中学校卒業以降から記載します。
薬剤師の場合は、薬学部の入学・卒業年月を正確に書きましょう。
大学院を修了している場合は、研究科名や専攻も記載します。
年号は西暦でも和暦でもかまいません。ただし、履歴書全体で統一してください。
職歴
職歴は、勤務先名・入社年月・退職年月を時系列で正確に書きます。
転職回数が多いと、「全部書いたら不利になるのでは」と不安になるかもしれません。
それでも、職歴の省略や、在籍期間を長く見せる書き方は避けましょう。
職歴をごまかすのは本当におすすめしません。面接で話が合わなくなりますし、入社後の手続きで確認される場面もあります。
採用担当者が知りたいのは、転職回数そのものよりも、なぜ職場を変えたのか、次はどんな環境で働きたいのかです。
2020年4月 株式会社〇〇 入社
〇〇薬局△△店に配属
2024年3月 一身上の都合により退職
2024年4月 株式会社□□ 入社
□□薬局□□店に配属
現在に至る
短期離職がある場合も、履歴書で長く説明する必要はありません。
面接で聞かれたときに、前向きに説明する準備をしておきましょう。
薬剤師免許・資格欄の書き方
薬剤師免許と資格欄は、取得年月が古い順に正式名称で記載する。
薬剤師の履歴書では、薬剤師免許は必ず記載します。
免許・資格欄は、取得年月が古い順に、正式名称で書くのが基本です。
20XX年4月 薬剤師免許取得
「この資格は薬剤師業務に関係あるのかな」と迷う場合は、提出先で役に立つかを考えましょう。
| 資格・免許 | 記載する理由 |
|---|---|
| 薬剤師免許 | 薬剤師として勤務するための必須資格 |
| 研修認定薬剤師 | かかりつけ薬剤師や地域医療に力を入れる薬局で面接時の話題になる |
| 認定実務実習指導薬剤師 | 実習生受け入れや教育体制のある薬局・病院で経験を伝えられる |
| 健康サポート薬局研修修了 | 健康相談や地域連携に力を入れる薬局で補足材料になる |
| 普通自動車第一種運転免許 | 在宅業務、施設対応、店舗間応援がある職場で確認されることがある |
| 簿記・FP・IT・語学など | 店舗運営、患者対応、管理職候補、企業求人などで話題になることがある |
資格は、ただ並べるだけではもったいないです。
たとえば、認定実務実習指導薬剤師なら「実習生指導に関わりたい」、普通自動車免許なら「在宅業務にも対応経験がある」といった形で、職務経歴書や自己PRにつなげましょう。
自分では関係ないと思っている資格でも、提出先によっては面接で聞かれる材料になります。
薬剤師の履歴書に書く退職理由の考え方
薬剤師の退職理由は、履歴書では簡潔に書き、面接で前向きに説明する。
退職理由は、履歴書に詳しく書きすぎなくて大丈夫です。
すでに退職している場合は、職歴欄に「一身上の都合により退職」と書けば問題ないケースが多いです。
契約期間が決まっていた場合は「契約期間満了により退職」、会社都合の場合は「会社都合により退職」と書きます。
悩みやすいのは、人間関係、年収、残業、忙しさなどが本当の退職理由だった場合です。
本音では、「もう限界だった」「人間関係がつらかった」「頑張っても評価されなかった」と感じている人もいるでしょう。
その気持ち自体を否定する必要はありません。
ただ、履歴書では感情的に書かず、面接で前向きに説明するための言葉に置き換えましょう。
| そのまま書くと弱い表現 | 面接で伝える表現 |
|---|---|
| 人間関係が悪かった | チームで連携しながら患者さんに向き合える環境で働きたい |
| 年収が低かった | これまでの経験を活かし、業務量や役割に見合う環境で貢献したい |
| 残業が多かった | 長く安定して働ける環境で、患者さんへの対応品質を高めたい |
| 教育体制がなかった | 学びながら専門性を高められる環境で成長したい |
退職理由で避けたいのは、前職の悪口に見える書き方です。
つらかった経験がある人ほど、次はどんな環境で働きたいのかを言葉にしておきましょう。
退職理由を面接で聞かれるのが不安な方は、薬剤師の転職面接対策完全ガイドで答え方も確認しておくと安心です。


薬剤師の志望動機の書き方
薬剤師の志望動機は、職場の特徴と自分の経験を結びつけることが重要。
志望動機は、きれいな文章を書こうとするほど手が止まります。
「貴社の理念に共感しました」と書いても、どの薬局・病院・ドラッグストアにも使える内容だと、採用担当者の印象には残りません。
本記事では、履歴書に書くための基本だけ押さえます。詳しい例文や職場別の考え方は、志望動機の記事で確認してください。
- なぜその職場に関心を持ったのか
- これまでの経験をどう活かすのか
- 入社後にどのように貢献するのか
調剤薬局なら、応需科目、在宅医療、地域連携、かかりつけ薬剤師、患者層、教育体制を確認します。
病院なら、病棟業務、チーム医療、専門領域、教育体制がポイントになります。
ドラッグストアなら、OTC販売、健康相談、調剤併設、店舗運営への関心を絡めると、職場を選んだ理由が明確になります。
志望動機は、提出先をほめる文章ではありません。「職場の特徴」と「自分の経験」をつなげ、入社後にどんな働き方をするのかを伝える文章です。
志望動機が思いつかないときは、文章力の問題ではありません。
職場情報と自分の経験が、まだ結びついていないだけです。
調剤薬局向けの具体例を見ながら考えたい方は、薬剤師の転職で使える調剤薬局用志望動機の例文を判断材料にしてください。


志望動機の例文
以下は、調剤薬局へ履歴書を提出する場合の例です。
そのまま使わず、自分の経験と職場の特徴に合わせて書き換えてください。
前職では、内科・整形外科を中心とした処方箋を応需する調剤薬局で、調剤・監査・服薬指導を担当してきました。患者さんの生活背景を踏まえた服薬指導を心がける中で、地域に密着した薬剤師として、在宅医療や継続的な服薬支援にも関わりたいと考えるようになりました。貴社は在宅対応や地域連携に力を入れている点に魅力を感じています。これまでの外来対応で培った患者対応の経験を活かし、患者さんが安心して薬物治療を続けられるよう貢献したいと考え、志望いたしました。
志望動機は長く書けばよいものではありません。
「経験」「職場の特徴」「入社後の貢献」が入っていれば、短くても職場を選んだ理由が明確になります。
薬剤師の本人希望欄には何を書くべき?
薬剤師の本人希望欄は、基本は貴社規定に従うと書き、譲れない条件だけ簡潔に伝える。
本人希望欄は、多くの薬剤師が迷う項目です。
本音では、年収も、残業も、休日も、勤務地も気になりますよね。
それでも、履歴書にどこまで書いてよいのか迷うはずです。
基本的には、本人希望欄には「貴社規定に従います」と書くのが無難です。
希望年収や「残業なし」などの条件を強く書くと、条件面だけを重視している印象になりかねません。
ただし、家庭の事情、育児、介護、健康上の理由などで譲れない条件がある場合は、簡潔に書きます。
| 状況 | 本人希望欄の書き方 |
|---|---|
| 特に希望がない | 貴社規定に従います。 |
| 勤務店舗の指定がある | 〇〇店での勤務を希望いたします。 |
| 勤務時間に制限がある | 家庭の事情により、〇時までの勤務を希望いたします。 |
| パート勤務を希望する | 週〇日、〇時〜〇時の勤務を希望いたします。 |
希望条件があることは、わがままではありません。
問題は、優先順位が曖昧なまま求人にエントリーすることです。
「年収は上げたい。でも残業は増やしたくない」
「通勤時間は短くしたい。でも在宅業務にも挑戦したい」
「パートで働きたい。でもどのくらいの時給を希望してよいかわからない」
こうした悩みは、履歴書の本人希望欄に書く前に整理しておきましょう。
希望条件の優先順位がまだ曖昧な方は、薬剤師転職の希望条件を整理する方法で、譲れない条件・できれば叶えたい条件・避けたい条件に分けて考えるのがおすすめです。


また、今の年収や時給が低いのか高いのかを知らないまま希望条件を決めると、条件交渉で迷います。
求人を見る前に現在の条件を確認したい方は、薬剤師年収・時給チェックツールで、今の年収や時給を一度見ておきましょう。
薬剤師の職務経歴書は提出したほうがよい?
薬剤師の転職では、職務経歴書で業務経験の中身を具体的に伝えることが有効。
薬剤師の転職では、提出先から「不要」と言われていなければ、職務経歴書も提出した方がよいです。
履歴書だけでは、あなたがどんな薬剤師として働いてきたのかが伝わりきらないからです。
同じ「調剤薬局勤務」でも、経験の中身は人によって違います。
- 内科門前で処方箋枚数が多い店舗にいた人
- 在宅医療に力を入れている薬局にいた人
- 一人薬剤師に近い環境で幅広く対応していた人
- 管理薬剤師として在庫管理やスタッフ指導をしていた人
- ドラッグストアでOTC販売や健康相談をしていた人
これらは、履歴書の職歴欄だけでは採用担当者が読み取れません。
職務経歴書に書くことで、採用担当者は配属先や任せる業務を考えられます。
自分では大したことがないと思っている経験でも、職場側が求めている経験かもしれません。
忙しい店舗で毎日80枚以上の処方箋をさばいていた人ほど、「普通に働いていただけ」と思いがちです。でも、その経験は職務経歴書に書く価値があります。
職務経歴書に書く基本項目
- 職務要約
- 勤務先の概要
- 担当業務
- 実績・工夫したこと
- 使用経験のある電子薬歴・機器
- 取得資格
- 自己PR
職務経歴書は、長く書けばよいものではありません。
見出し、箇条書き、数字を使い、読み手が経験を追える形にしましょう。
職務経歴書に入れたい薬剤師の実績項目
職務経歴書では、処方箋枚数や応需科目などを数字と具体例で示す。
職務経歴書では、「調剤業務を担当しました」だけでは経験の中身が伝わりません。
どんな処方を、どのくらいの規模で、どんな体制で担当していたのかまで書きましょう。
書く内容に迷ったら、以下の項目を思い出してください。
| 項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 応需科目 | 内科、整形外科、小児科、皮膚科など |
| 処方箋枚数 | 1日平均〇〇枚程度 |
| 人員体制 | 薬剤師〇名、事務〇名体制 |
| 在宅業務 | 個人在宅〇件、施設在宅〇件を担当 |
| かかりつけ薬剤師 | かかりつけ同意取得、継続的な服薬支援 |
| 疑義照会 | 用量調整、重複投薬、相互作用確認など |
| 電子薬歴 | 使用経験のある電子薬歴名 |
| 教育経験 | 新人薬剤師、実習生、事務スタッフの指導 |
| 管理経験 | 管理薬剤師、薬局長、シフト作成、在庫管理 |
数字で書けるものは、数字で示しましょう。
「多くの処方箋に対応」よりも、「1日平均80〜100枚の処方箋に対応」と書いた方が、経験の規模が採用担当者に伝わります。
ただし、実績を大きく見せるための誇張は不要です。
面接で聞かれたときに、説明に困らない範囲で書きましょう。
ここまで読むと、「思ったより書くことが多い」と感じるかもしれません。
最初から完璧に書く必要はありません。まずは職歴と経験を書き出し、あとから提出先に合わせて削っていけば大丈夫です。
薬剤師の職務経歴書の記載例
薬剤師の職務経歴書は、職務要約・勤務先概要・担当業務・工夫を分けて書く。
ここでは、調剤薬局から転職する薬剤師の職務経歴書の例を紹介します。
この例文は、そのまま使うためのものではありません。
勤務先の特徴、担当業務、処方箋枚数に合わせて書き換えてください。
職務要約
調剤薬局にて、内科・整形外科・皮膚科を中心とした処方箋の調剤、監査、服薬指導を担当してきました。1日平均80〜100枚の処方箋を薬剤師3名体制で対応し、患者さんの生活背景に合わせた服薬支援を意識して業務に取り組んできました。近年は在宅業務にも関わり、医師・看護師・ケアマネジャーとの連携を経験しています。
勤務先概要
〇〇薬局〇〇店/調剤薬局
応需科目:内科、整形外科、皮膚科
処方箋枚数:1日平均80〜100枚
人員体制:薬剤師3名、事務2名
担当業務
・調剤、監査、服薬指導
・薬歴入力、処方内容の確認
・疑義照会、処方提案
・在宅患者への服薬支援
・後輩薬剤師への業務指導
・医薬品の在庫管理、発注補助
実績・工夫したこと
服薬アドヒアランスに不安がある患者さんには、残薬状況や生活リズムを確認し、医師と相談しながら一包化や服用タイミングの調整を提案しました。また、後輩薬剤師には監査時の確認ポイントや患者対応の流れを共有し、店舗全体で安全に業務を進められるよう意識してきました。
求人ごとに、強調する経験は変えましょう。
- 在宅に力を入れている薬局なら、在宅経験を前に出す
- 病院なら、病棟業務やチーム医療の経験を前に出す
- ドラッグストアなら、OTC販売や健康相談の経験を前に出す
- 管理薬剤師求人なら、在庫管理・スタッフ指導・店舗運営経験を前に出す
同じ経歴でも、何を前に出すかで印象は変わります。
薬剤師の自己PRの作り方
薬剤師の自己PRは、強み・具体的経験・次の職場での活かし方の順で作る。
自己PRで手が止まる薬剤師は多いです。
「自分にはアピールできる実績がない」
「管理薬剤師でもないし、特別な資格もない」
「患者さんに普通に対応してきただけ」
そう感じる人もいると思います。
でも、自己PRが書けないのは、あなたに強みがないからではありません。
毎日の業務が当たり前になっていて、自分の強みとして切り出せていないだけです。
自己PRは、次の順番で作ります。
- 強みを1つ決める
- その強みが伝わる経験を書く
- 次の職場でどう活かすかを書く
強みは、たくさん入れすぎない方が伝わります。
次の中から、自分に近いものを1〜2個選んでみましょう。
- 患者さんへの説明が丁寧
- 多職種連携の経験がある
- 処方監査や疑義照会を大切にしている
- 在宅医療の経験がある
- 後輩指導や店舗運営に関わってきた
- 忙しい店舗でも正確さを意識してきた
- OTC販売や健康相談の経験がある
- ブランク後も学び直す姿勢がある
自己PRの例文
私の強みは、患者さんの理解度に合わせて説明を工夫してきた点です。前職では高齢の患者さんが多く、服薬方法を一度で理解するのが難しいケースもありました。そのため、薬効や副作用を一方的に説明するのではなく、生活リズムや家族の支援状況を確認しながら、飲み忘れを防ぐ方法を一緒に考えるようにしていました。貴社でも、患者さんが安心して薬物治療を続けられるよう、丁寧な服薬指導を心がけたいと考えています。
自己PRで大切なのは、きれいな言葉より具体性です。
「コミュニケーション力があります」だけでは弱いですが、「患者さんの理解度に合わせて説明を変えた」「残薬確認から服薬支援につなげた」と書けば、経験の中身が採用担当者に伝わります。
薬剤師の履歴書・職務経歴書で避けたいNG例
薬剤師の履歴書では、職歴の省略・感情的な退職理由・使い回しを避ける。
履歴書や職務経歴書は、少しのミスで印象が下がります。
内容が良くても、雑に見えると損です。
次の書き方は避けましょう。
- 職歴の一部を省略する
- 退職理由を感情的に書く
- 志望動機をネット上の例文からそのまま使う
- 本人希望欄に条件を強く書きすぎる
- 誤字脱字がある
- 日付が古いままになっている
- 職務経歴書が抽象的すぎる
- 提出先ごとに内容を変えていない
ネット上の例文を参考にすること自体は問題ありません。
ただし、そのまま使うと本人の言葉ではないことが伝わります。
例文は型として使い、自分の経験、職場の特徴、今後の働き方に合わせて書き換えましょう。
履歴書の提出方法と注意点
薬剤師の履歴書は、提出方法に合わせてPDF化や送付先確認を徹底する。
履歴書の提出方法は、職場によって異なります。
薬局、病院、ドラッグストア、企業のどこへ履歴書を提出するのかによって、提出先や方法が変わることもあります。
- 面接時に持参する
- 郵送する
- メールにPDFで添付する
- 薬剤師転職サイトの担当者経由で提出する
提出先から方法の指定がある場合は、その指示に従います。
メールで送る場合は、WordやExcelのままではなく、PDFにして送るのが基本です。
ファイル名は、「履歴書_氏名」「職務経歴書_氏名」のように、誰の書類かわかる形にしましょう。
郵送する場合は、送付状を添え、折れや汚れがないように封筒へ入れます。
自分で求人にエントリーして直接送る場合は、提出先が本社なのか店舗なのかも確認が必要です。
直接エントリーはシンプルに見えますが、条件確認や職場情報の把握を自分で行う必要があります。
「直接エントリーの方が有利なのかな」と迷っている方は、求人にエントリーする前に薬剤師の転職で直接応募は不利なのかも確認しておきましょう。


履歴書を書いたら面接対策もセットで行う
履歴書を書いた後は、書類内容を自分の言葉で説明できる面接準備が必要。
履歴書と職務経歴書は、提出して終わりではありません。
面接では、書類に書いた内容をもとに質問されます。
本記事では面接対策を詳しくは扱いません。ここでは、履歴書に書いた内容を自分の言葉で説明する準備が必要だと覚えておいてください。
- なぜ前職を退職したのか
- なぜこの薬局・病院・ドラッグストアを選んだのか
- これまでどんな業務を経験してきたのか
- 次の職場でどんな働き方をしたいのか
履歴書に書いた内容と、面接で話す内容が食い違うと、採用担当者は不安になります。
逆に、書類と面接の内容がつながっていると、経験や考え方に説得力が出ます。
面接でよく聞かれる質問や回答例は、薬剤師の転職面接対策完全ガイドで詳しく解説しています。


履歴書や職務経歴書に不安がある薬剤師は添削を受けるのもあり
薬剤師の履歴書添削は、経歴や強みを客観的に整理する助けになる。
履歴書や職務経歴書を、一人で完璧に仕上げようとすると時間がかかります。
自分の経歴や強みは、自分では見えません。
特に、次の不安がある方は、第三者に見てもらった方が早いです。
- 自己PRに何を書けばよいかわからない
- 転職回数が多く、職歴の見せ方に不安がある
- ブランクがあり、説明の仕方に迷っている
- 希望年収や勤務条件の伝え方がわからない
- 志望動機が職場ごとに同じ内容になってしまう
- 面接で退職理由を聞かれるのが不安
一人でうまく書けないのは、能力が低いからではありません。
自分の経験は、近すぎるほど言葉にしづらいものです。
薬剤師転職サイトは、履歴書添削、面接対策、求人票の確認、条件交渉の相談先になります。
ただし、どの薬剤師転職サイトが合うかは、あなたの働き方や希望によって変わります。
正社員で年収アップを狙うのか、パートで家庭と両立するのか、派遣で時給を重視するのか、病院や企業に挑戦するのかで、選ぶべきサポート先は変わります。
履歴書添削、面接対策、求人の確認を相談したい場合は、まず自分に合う薬剤師転職サイトを確認しましょう。
正社員、パート、派遣、年収アップ、家庭との両立など、希望に合うサポート先を診断で確認できます。
どの薬剤師転職サイトが合うか
迷っていませんか?
「転職サイトが多すぎて、どこを選べばいいかわからない」という方へ。 希望する働き方や転職時期、重視したい条件から、あなたに合う転職サイトの候補を確認できます。
- 自分に合う転職サイトのタイプがわかる
- 働き方や希望条件に合う候補を整理できる
- 比較する転職サイトを1〜3社に絞れる
登録不要・無料|診断後に候補を比較できます
求人にエントリーする前に確認しておきたいこと
薬剤師の求人は、年収だけでなく業務量や人員体制まで確認して選ぶ。
履歴書や職務経歴書が完成しても、求人の確認が不十分だと転職後に後悔します。
履歴書は、薬局・病院・ドラッグストアへ自分を伝えるための書類です。
ただ、転職で本当に大事なのは、入社後に無理なく働ける職場を選ぶことです。
求人票を見るときは、年収だけで判断しないようにしましょう。
- 処方箋枚数と薬剤師人数のバランス
- 応需科目
- 在宅業務の有無
- かかりつけ薬剤師の取得状況
- 残業時間
- 休日・休暇
- 異動範囲
- 一人薬剤師の有無
- 管理薬剤師や薬局長の責任範囲
- 昇給・賞与・手当
「年収は上がったけれど、業務量が多すぎた」
「残業なしと聞いていたのに、実際は人員不足だった」
「在宅業務の負担が思ったより大きかった」
こうした失敗を避けるためにも、求人にエントリーする前、面接前、内定前に確認する項目をまとめておきましょう。
求人票の見方や比較ポイントを確認したい方は、薬剤師求人の選び方が判断材料になります。


面接前や内定前に確認すべき項目は、薬剤師転職の確認事項チェックリストにまとめています。


自分に合う薬剤師転職サイトを診断した後は、複数のサービスを比較し、履歴書添削、面接対策、求人提案、条件確認のサポート内容を見ておきましょう。
薬剤師転職サイトを目的別に比較する
求人・担当者・雇用形態などを比べて、使いやすい転職サイトを確認できます。
- 希望する働き方に合うサイトを確認
- 求人やサポートの違いを比較
- 診断で出た候補をさらに絞り込み
登録前に各サービスの違いを確認できます
自己PRを一通り書いても、「これで本当に伝わるのかな」と不安が残ることがあります。特に年収アップや管理薬剤師求人を狙う場合は、職務経歴書で自分の経験をどう見せるかが重要です。
履歴書・職務経歴書をさらに戦略的に作り込みたい方は、必要に応じてこちらも確認してください。
薬剤師の履歴書・職務経歴書でよくある質問
薬剤師の履歴書で迷いやすい点は、正直さと具体性を軸に整理する。
ここでは、履歴書・職務経歴書を書く薬剤師が特に迷いやすい内容に絞って回答します。
薬剤師の履歴書は手書きとパソコン作成のどちらがよいですか?
提出先から指定がなければ、手書きでもパソコン作成でも問題ありません。
手書きかどうかより、職歴が正確か、読み手が迷わないか、面接で話す内容と食い違いがないかを見直してください。
薬剤師の職務経歴書は必ず必要ですか?
提出先から「不要」と言われていなければ、提出した方がよいです。
履歴書だけでは、処方箋枚数、応需科目、在宅経験、管理薬剤師経験、疑義照会、後輩指導などの経験が採用担当者に伝わりません。
転職回数が多い薬剤師は職歴を全部書くべきですか?
原則としてすべて書きます。
転職回数が多いこと自体が悪いわけではありません。職歴を隠すのではなく、なぜ職場を変えたのか、次はどんな環境で働きたいのかを説明する準備をしておきましょう。
ブランクがある薬剤師は履歴書にどう書けばよいですか?
ブランクがある場合も、事実を正直に伝えましょう。
育児、介護、体調面、家庭の事情など理由がある場合は、面接で簡潔に説明する準備が必要です。復職に向けた学習、研修、eラーニング、認定資格の更新があれば、自己PRに加えましょう。
薬剤師の自己PRに書ける実績がない場合はどうすればよいですか?
実績がないのではなく、まだ言葉にしていないだけかもしれません。
処方箋枚数、応需科目、患者対応、疑義照会、薬歴、在宅、後輩指導、OTC相談など、日常業務の中から1つ選び、具体的な経験として書きましょう。
本人希望欄に年収や勤務時間を書いてもよいですか?
希望年収を強く書くのは避けた方が無難です。
基本は「貴社規定に従います」とし、家庭の事情や健康上の理由など、どうしても譲れない条件だけ簡潔に書きます。年収や時給は、面接や条件確認の段階で相談しましょう。
派遣薬剤師の職歴はどう書けばよいですか?
派遣薬剤師の場合は、派遣元会社名を記載し、必要に応じて主な就業先や担当業務を職務経歴書で補足します。
複数店舗での勤務経験は、環境への対応力や幅広い処方経験として伝えられます。
薬剤師の履歴書・職務経歴書の書き方まとめ
薬剤師の履歴書は、経歴を正確に伝え、次の職場での働き方を示す書類。
薬剤師の履歴書は、手書きでもパソコン作成でも問題ありません。
見られるのは、文字の形ではなく中身。
職歴が正確か、薬剤師としての経験が伝わるか、退職理由と志望動機に一貫性があるか、面接で自分の言葉で説明できるか。
この4点を押さえるだけで、書類の印象は変わります。
履歴書では、学歴、職歴、資格、退職理由を正確に書きます。
職務経歴書では、処方箋枚数、応需科目、在宅経験、疑義照会、かかりつけ薬剤師、後輩指導、管理薬剤師経験など、薬剤師としての経験を具体的に伝えます。
転職回数が多いことも、ブランクがあることも、自己PRがすぐに書けないことも、それだけで悪いわけではありません。
大事なのは、これまでの経験を隠さず、次の職場でどう働きたいのかを自分の言葉で説明することです。
履歴書添削、面接対策、求人比較、条件確認まで相談したい場合は、一人で抱え込まなくて大丈夫です。
まずは自分に合う薬剤師転職サイトを診断し、その後に複数サービスを比較してみましょう。
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