

転職で年収ダウンするのが心配な薬剤師
転職で年収100万円ダウンとか150万円ダウンしたという話を聞きますが、なんでそんなに年収が下がっても転職するのでしょうか。
どういう場合に転職で年収ダウンしてしまうのでしょうか。

年収ダウンが心配な50代薬剤師
年齢が高いと年収ダウンの可能性は高いでしょうか?
40代のうちに転職をしておけば良かったでしょうか?

このような薬剤師の疑問に答えていきます。
本記事の内容
この記事を読むと次のことがわかります。
- 薬剤師が転職で年収ダウンする原因
- 薬剤師が転職で年収をダウンさせないためには
- 年収ダウンでも満足度が高まる転職の方法

pharma_di(ファマディー)Follow @pharma_di
全国に500店舗以上運営している大手調剤薬局チェーンの大型店舗で管理薬剤師をしています。
管理薬剤師歴は15年以上。現在は転職サイトの担当者と連絡をとりつつ、中途薬剤師の採用活動にも携わっています。
面接をした中途薬剤師は軽く20人を超えました。
私は過去2回転職をしていて、1回目は大失敗。ブラック薬局で過ごした数年間は地獄そのもの。
ブラック薬局に入らない方法、そこから脱却した方法を他の薬剤師にも役立ててほしいと思い、薬剤師の転職に役立つ情報を書いています。
転職に失敗する薬剤師をゼロになるまで書き続けていきたいと思います!
人事制度の変更や合併によって薬剤師が年収ダウンを提示されたら
人事制度の変更などによって年収ダウンの提示を受けた薬剤師がすぐに確認すべきこと・やるべきことをまとめました。今後の正しい身の振り方がわかります。ぜひご覧ください。
薬剤師が転職で年収ダウンする原因
薬剤師が転職をすると、通常は年収がアップします。
ですが、一部の薬剤師は転職によって年収がダウンしてしまう場合があります。
転職によって年収がダウンしてしまう場合はどのような時なのか、そしてその対処法をまとめました。
薬剤師が転職で年収ダウンしてしまうのはこんな時
- 転職前の年収が相場よりも大幅に高い
- 管理薬剤師から一般薬剤師として転職
- 年収が低い業種への転職
- 雇用形態を変えた
- 薬剤師が充足している地域への転職
- 薬剤師免許を活かさない仕事への転職
- 必要な能力・スキルが無い(調剤未経験など)
- 転職回数が多すぎる
- 面接で自分の弱みを見せすぎた
- 給与交渉をしなかった
- 定年間近での転職
転職前の年収が良すぎる
製薬会社のMRなどで転職前の給料が1,000万円を超えているような薬剤師が、病院や薬局、ドラッグストアに転職したら年収はダウンします。
今までの給料が良すぎたのです。
薬局薬剤師で年収1,000万円も可能ではありますが、そんな求人はなかなか見かけなくなりました。
年収がダウンしてしまうのが確実であっても、年収ダウンの幅を抑えることは可能です。
この記事で、年収700万円可の薬剤師求人の特徴と薬剤師が転職で年収700万円を勝ち取る方法がわかります。ぜひご覧ください。
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年収1000万円が可能な薬剤師求人とは?年収1000万円を勝ち取るための4つの方法を書きました。ぜひご覧ください。
管理薬剤師から一般薬剤師として転職
転職前に管理薬剤師をしていた薬剤師が一般職として転職をした場合、年収がダウンしてしまうことが多いです。
少なくとも管理薬剤師手当の分は年収が下がってしまうでしょう。
会社によっては管理薬剤師手当以外に基本給の部分でも一般職と差をつけています。
そうなるとボーナスの支給額も大幅ダウンとなってしまいます。
もし、管理薬剤師経験が豊富であれば対処法があります。
それは、いずれ管理薬剤師になるという約束をして管理薬剤師待遇で転職をすること。
今すぐはポストはないものの、数か月後に管理薬剤師のポストが空くなどの条件に当てはまれば、こういった交渉も十分可能です。
このあたりは交渉になりますからマイナビ薬剤師やファルマスタッフ
、薬キャリ
などの転職エージェントに頼むのが良いでしょう。
管理薬剤師の年収や管理薬剤師手当の額を知りたい薬剤師向けの記事です。 管理薬剤師手当の相場、管理薬剤師の年収相場、一般薬剤師から管理薬剤師に昇進したときに最も年収がアップする3つの要件がわかります。
年収が低い業種への転職
例えば30代の薬剤師の年収を業種別に比べてみます。
最も年収が高いのが製薬会社MRで、年収がすでに1,000万円を超えている場合も少なくありません。
次がドラッグストアで年収500~600万円。そして、薬局が450~600万円、病院が400~500万円と続きます。
病院薬剤師がドラッグストアや薬局へ転職すればほぼ確実に年収がアップする一方、製薬会社MRがドラッグストアや薬局に転職するとほぼ確実に年収がダウンします。
製薬会社MRから薬局への転職の場合、「前職の年収を考慮」と求人に書いてあったとしても、MRの年収はほぼ考慮されません。
逆に、ドラッグストアから薬局、病院から薬局の場合は、年収ダウンとなってしまわないよう同額での転職が可能な場合も少なくありません。
雇用形態を変えた
正社員薬剤師とパート薬剤師、派遣薬剤師はどれが得なのか。どの雇用形態で働くと良いのかをまとめました。ぜひご覧ください。
正社員からパートに雇用形態を変えて転職する場合も年収ダウン必須でしょう。
逆に、正社員から派遣薬剤師への転職なら年収アップの可能性があります。
派遣薬剤師は確かに給料が良いのですが、薬局の業績が良くないと派遣薬剤師は切られてしまいますので、注意が必要です。
派遣薬剤師のメリットとデメリットについて。派遣薬剤師の時給は3,000円から4,000円が相場。時給3,000円で1日8時間働けば24,000円。月に20日勤務するとして月給480,000円。年収で600万円弱。時給4,000円なら想定年収はなんと844万8000円!
薬剤師が充足している地域への転職
薬剤師が転職するなら地方にすべき7つの理由【お金と時間が自由になります】自動車通勤はもちろん可。借り上げ社宅付。しかも地方手当や実家への帰省旅費が出ることも!お金が貯まる一方です。
僻地の薬局から都会の薬局へ転職するとほぼ確実に年収がダウンします。
薬剤師が足りなくて困っている地域では薬剤師の年収が高めで、薬剤師が余っている地域では薬剤師の年収は低めに提示されます。
薬剤師の需給でその地域の薬剤師の年収相場が決まります。
薬剤師免許を活かさない仕事への転職
給料が低いと嘆いている薬剤師も多いですが、世間一般から見れば恵まれています。
30代正社員でも年収200万円台、300万円台はざらにいます。
薬剤師でなくても誰でもなれるような仕事への転職は年収ダウンの可能性が高いです。
必要な能力・スキルが無い(調剤未経験など)
薬局業務未経験の薬剤師や、育児などでブランクがある薬剤師であっても歓迎という薬局もあります。たとえば処方せん枚数に対して薬剤師の配置人数が多めであったり、教育研修制度が充実していたり。未経験者やブランクがある薬剤師でも働きやすい職場を探す方法をまとめました。
- 調剤薬局への転職だが、調剤経験はない
- ドラッグストアへの転職だが、OTCの知識が全くない
このような場合、やはり年収が前職よりも下がってしまうことがあります。
必要とされる知識や経験がなければ0からのスタートになるわけですから、年収が抑えられてしまうのは当然です。
スキルアップをして年収アップをしていきましょう。
転職回数が多すぎる
転職回数が多すぎる薬剤師は敬遠されるばかりか、年収を抑えられる傾向にあります。
その理由は、またどうせ辞めてしまうのではと思われること。
会社は、中途採用の薬剤師に対しては、これから長く活躍して後輩薬剤師を育成するなどの貢献を期待しています。
すぐにやめてしまいそうな薬剤師にはそもそも期待をしませんので、好待遇の提示は基本的にはしません。
薬剤師の転職は何回まではセーフ?何回からはアウト?そんな疑問を解消します。転職回数が1回でも不利になる薬剤師もいれば、5回でも大丈夫な薬剤師もいます。その違いとは
面接で自分の弱みを見せすぎた
面接の場において、聞かれてもいないのに余計なことをしゃべる薬剤師が非常に多いです。
心配性なのか、本当に知識がないのか不明ですが、○○はできませんとか▲▲は不安ですとか。
一体何をアピールしに来たのでしょうか。
面接の場では○○ができます。▲▲が得意ですというようにアピールをする場です。
できないことが多すぎる薬剤師は採用こそされても年収ダウンの提示がされてもおかしくありません。
転職を希望する薬剤師が採用面接・試験に受からない原因は?その対処法についてまとめました。ぜひご覧ください。
給与交渉をしなかった
薬剤師の転職は年収アップの大きなチャンスです。
この機会をみすみす逃すのは非常にもったいない話。
言われたままの条件で入社するのではなく、給与などの条件交渉を行いましょう。
この記事で、薬剤師が転職時に給与交渉をすると年収は本当にアップするのかがわかります。転職時の給与交渉で薬剤師の年収がアップする理由、給与交渉でも年収がアップしない例、給与交渉に必要な武器についてまとめました。
交渉事は苦手だし、入社してから気まずくなるのではと思う薬剤師もいると思います。
そんな時は転職エージェント・コンサルタントを利用して条件交渉をすれば、全く問題ありません。
定年間近での転職
50代で転職を考えている薬剤師向けの記事です。50代薬剤師に必要なスキル・能力、50代薬剤師求人の探し方と転職での注意点についてまとめました。ぜひご覧ください。
定年間近での転職では年収ダウンは必須です。
よほどの能力がある薬剤師でないと厳しいでしょう。
転職をするなら若いうちです。40代、50代と年齢を重ねるほどに年収ダウンの可能性は高まります。
薬剤師が転職で年収をダウンさせないためには
ここまで、薬剤師が転職で年収ダウンとなる原因をまとめてきましたが、これをしなければ、年収はアップします。
なかでも重要なのが、雇用条件の交渉をすることと早いうちから転職先や求人の情報収集を始めておくこと。
転職活動をいつから始めれば良いかわからない薬剤師向けの記事です。転職活動のスケジュール、薬剤師は転職活動を今すぐ始めるべき3つの理由、薬剤師が転職するのに最適な時期がわかります。
この2点を確実に実行するだけでも年収ダウンを避けられる可能性が大幅に高まります。
転職で年収をアップさせたい薬剤師向けの記事です。転職で年収がアップする薬剤師の特徴、転職で年収をアップさせるために必要なことがわかります。ぜひご覧ください。
年収ダウンでも満足度が高まる転職の方法
転職で年収ダウンとなったが満足している薬剤師の声
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- 転職で年収はダウンしたが、残業が減って自分の時間が増えた
- 年収はダウンしたが、やりたい仕事ができているので満足している
- 年収はダウンしたが、休みがしっかりとれるようになったので良かった
- 転職で年収は下がったが、1人薬剤師ではなくなったので精神的に楽になって良かった
<li転職で年収ダウンとはなるが、スキルアップにつながる職場なので自分としては良かった。
このように、薬剤師が転職で年収ダウンとなっても満足度が高まれば(許容できる年収ダウン幅であれば)その転職は成功と言えるでしょう。
転職をすることで何を解決したいのかを明確にしている薬剤師は、転職を成功させることができます。
薬剤師転職エージェントについて知りたい薬剤師向けの記事です。薬剤師転職エージェントっていったい何をしてくれるのか、電話がかかってきたら何を話せばよいのかがわかります。ぜひご覧ください。
転職準備は何をしたら良いのかわからない、転職の準備が全然できていないという薬剤師向けの記事です。転職準備でやるべき唯一の事とその準備方法をまとめました。ぜひご覧ください。
転職の希望条件の優先順位をどうやってつけたらよいかわからない薬剤師向けの記事です。転職先に求める優先順位のつけ方がわかります。是非ご覧下さい。
マイナビ薬剤師やファルマスタッフ
、薬キャリ
などの薬剤師転職サイトをうまく利用して条件交渉などを代行してもらいましょう。
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